このバンドについては、いくら語っても語り尽くせないと思います。
知ってる方もいらっしゃると思いますが、知らない人に説明しますと、60年代の中頃にロンドンに登場したロックバンドで、同時期のビートルズとローリングストーンズと並び、当時のイギリスのロックシーンを牽引したバンドです。

メンバーは、全員モッズファッションの、スマートなスーツに身を包んでいましたが、やがて長髪のハードロック風情のバンドにイメージチェンジし、70年代前半頃に音楽的絶頂期を迎えます。
しかし、78年に伝説のドラマー、キース・ムーンが他界。バンドは代わりのドラマー入れて活動を続けましたが、82年に解散しました。

活動をざっと大まかに説明しました。
実はまだ続きがあるのですが、スペースの関係上、割愛致します。
ビートルズはアーティスティックな活動に活動のベクトルが向いていますし、ローリングストーンズはブルースの求道に活動のベクトルが向いていますが、The Whoは『思春期の少年』に間違いなく活動のベクトルが向いています。

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このバンドの代表的な曲の歌詞にTeenage waste land!(十代の荒野!)と絶叫する一節がありますが、このくだりはメンバーが37歳の時にバンドを一旦解散させて良かったと思います。
年取ってこのフレーズを歌うのは恥ずかしいです。
もっと顕著な例ではHope I die before I get old(年老いる前に死にたい)という実に殺那的な若者感情を歌っています。

今回、例に挙げたフレーズを作詞作曲しているのは、ピート・タウンゼントというギタリストで、彼はレノン・マッカトニーとひけを取らない程の音楽的才能の持ち主です。
また、これらの歳を取ったら歌うのが恥ずかしい歌詞を歌う男はロジャー・ダルトリーというマッチョなロックシンガーです。
彼は還暦を過ぎても、こういった歌詞を何のてらいもなく歌います。
現在の彼の、そのルックスも60過ぎとは思えない若々しさがあります。
この二人をベースで屋台骨のように支えるジョン・エントウィッスルはベースの教則本を出す程の凄腕の持ち主で、ピート・タウンゼントのギターよりうるさい音を出します。
残念ながら、2002年に亡くなっています。
そして、破天荒なドラムを叩き、奇人変人なキャラを演じるキース・ムーンは前述通り1978年に亡くなっています。

上の写真は、下のDVDでご覧になれます。
※この記事は2015年10月26日に原文を損なわない程度に修正を加えました。