渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで、『ルドンの黒』という展覧会を見に行きました。オディロン・ルドンは19世紀末の後期印象派の最後の世代の画家です。しかし、その画風は印象派と似ても似つかない画風です。その画風は人間の内面を象徴的に描くという象徴主義に分類されます。印象派は油彩画が多いのに対し、ルドンは、リトグラフ、銅版画、パステル画、木炭画が多い傾向です。この、『ルドンの黒』という展覧会は、その名の通り、銅版画、木炭画を中心に黒い画面の作品を中心に展示しています。その作品の内容は白黒でも、巨大な眼球の浮遊物や顔全体が眼球になった不思議な生き物や人のを顔した蜘蛛など、幻想的な内容です。私が一番関心したのは、木炭画です。木炭で絵を描いた者なら分かると思いますが、木炭はデッサンの道具としては非常に扱いが難しく、細い繊細な線を引く事にも知恵と経験が必要です。それを銅版画のように繊細な線を引いていることに関心しました。『ルドンの黒』は明後日まで渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで開催しています。b5f6d3e3.jpg