BBC Sessions












フジテレビ系列で毎週月曜20:00から始まる、今田耕司さんと山下智久さんが司会を務めるバラエティー番組、『ジェネレーション天国』が放送されてますが、私も時々観ています。
この番組は、60代以上をバナナ世代、40代をキウイ世代、20代をマンゴー世代と設定し、そのジェネレーション・ギャップを楽しむという趣旨のバラエティー番組です。
その、『ジェネレーション天国』の番組の中で、“ジェネレーション・ベイベ〜♪”というジングルが流れていますが、これはイギリスのロックバンド、The Who(ザ・フー)の
“My Generation”という曲です。
本当は“ my generation, baby”と歌っているのですが、番組は『ジェネレーション天国』なので、 “my”を外して、“generation, baby♪”と流しているのです。

実はこの曲、“歳を取る前に死にたい(I hope I die before I get old)”と歌っている曲なのです。
この曲の意味を知っている私としては、年配のタレントも多く出演する、『ジェネレーション天国』に使用して良いのかなぁと思ってしまいます。
しかし、まぁ正直な所、The Whoのファンの私としては、番組のジングルに使ってもらって嬉しいと思っています。

そして、実はThe Whoの曲は、TVやラジオのジングルにピッタリなバンドなのです。
上の写真の“BBC Sessions”でも、のっけから “My Generation”を替え歌にした、イギリスの国営放送であるBBCのジングルから始まります。
また、The Whoのアルバムでは、アルバム全体を、ラジオのジングル風に作った、
“The Who Sell Out”といったものまであるのです。
The Whoがジングル向きのバンドである理由は、アート・スクールでポップ・アートを学んだ、ソングライターのピート・タウンゼントが、絶妙なポップ感覚を持っているからであると考えられます。
あとはベースのジョン・エントウィッスル、ドラムのキース・ムーンといった現在でも、語り継がれる名プレーヤー達の確かな演奏技術が、放送業界でも充分使用可能なジングルとなったのでしょう。

ちなみに、“歳を取る前に死にたい”という歌詞を歌うボーカルのロジャー・ダルトリーは、69歳になっても、“My Generation”を歌い続けています。
そして、この曲をソングライティングした当の本人であるギターのピート・タウンゼントは、67歳になっても、ロジャー・ダルトリーのバックで“My Generation”のリフを弾き、コーラスを入れています。
本当に歳を取る前に亡くなったのは、32歳で他界したドラムのキース・ムーンだけなのです。
(ベースのジョン・エントウィッスルは、還暦間近の57歳で他界)

そう言えば、いまだにお元気な、ロジャー・ダルトリーとピート・タウンゼントの2人は、『ジェネレーション天国』的にはバナナ世代だなぁ。

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