TOMMY

21日は、久し振りにThe Whoの“Tommy”を聴きました。
久し振りと言っても2ヶ月くらいのブランクしかありませんけどね。
このアルバムは、もう私があれこれ言わなくても『ロック名盤』と題された本には大抵載っていて、もう評価が定まっているアルバムです。

まだこのアルバムを一度も聴いたことがない方にアドバイスすると、このアルバムは一度聴いただけで良さが分からないアルバムで、通して何度も聴き込むほどにその良さが分かるというタイプのアルバムです。
だから、iTunesで1曲買いしても意味がないので、アルバムで全曲購入して欲しいアルバムです。
そして聴き慣れて音楽的良さが分かったら、歌詞を辞書と首っ引きでも良いので一度は全部目を通すのが良いかも知れません。
対訳に頼ってはいけません。
なぜなら英語の音で、独特の語呂や韻を踏んでいたりするからです。
英語で全部通して読むと、『う〜ん』と何か感じると思います。

The Whoが日本で評価が低いのは、“Tommy”の良さを理解するのに、それ位の手間がかかるからなのかも知れません。
特に日本人が英語の歌詞を全て目を通すのは、よっぽど好きじゃないと苦痛なだけかも知れません。
そんな、一見ハードルが高そうな“Tommy”ですが、一度良さが分かるとスルメのように味わい深くなります。

私はもう長年に渡って聴いているので、そのプロセスは、とっくに通り過ぎています。
ですが、21日に聴いた時は何か収録曲の楽器の一音ですらも、何かのオーラのような意味がある音のように聴こえたのです。
『これは、ただ事ではない音だ』と。
確認のために、もう一度聴いてみましたが、やはりオーラがある音に感じました。
これは、『意味がある音だ』と感じました。
非常にシリアスさが伝わる音です。
ライブでの演奏テクニックが頂点に達したThe Whoの4人が、さらに綿密に丁寧にレコーディングしたからなのでしょう。