Pretty Things

私は、ラジオ局が開けそうな位に大量のCDを所有しています。
大体は、きちんとした形で保存してありますが、中には状態が悪い物もあります。
上の写真の"Pretty Things"のCDも、最悪の状態で残っていたCDでした。
ひょっとしましたら、私が所有したCDの中でも最も最悪だったかも知れません。

どんな風に最悪だったかと申しますと、プラケースがバリバリに割れて蓋は消失。
ブックレットも紛失し、一番重要なディスクも紛失していたのです。
もう、手元にあったのはディスクもブックレットも蓋もないCDケースの下の部分(トレイとボトム)だけでした。
もう、こうなるとただのゴミです。

なので、昨年の春にAmazonで同じ商品を注文しました。
マニアックなバンドのマニアックな音源なので不安を感じましたが、案の定、待てど暮らせどCDは届きません。
時々、『発注を続けています』というメールが届く位です。
そして、昨年秋には『発注を続けましたが商品は、ございませんでした』という絶望的な内容のメールが届きました。
もはや、二度と聴けないのかと諦めていましたが、なぜか気になりCDケースの下の部分だけ捨てずに残していました。
もちろん、ダウンロードで購入して聴くことも考えていました。

ところがです!
19日の朝にマンションの部屋で、聴きたいCDを探していましたら、ディスクとブックレットが思いがけない所から出て来たのです!
本当に驚きました。
ディスクは多少、傷が付いていましたが、再生には全く支障がないレベルのものです。
そこで、新品のCDのプラケースでブックレットや台紙などを組み立て直しましたら、上の写真の通り、新品同様になってしまいました。

このCDは、私の記憶では2004年に購入したものです。
その後、荒んだ生活でプラケースを"バリっ"と足で踏んでしまったり、引っ越しをしたり、部屋の掃除をしたりしているうちに、いつの間にかCDケースの下の部分だけになってしまったのです。

もちろんワクワクしながら、CDを再生しました。
凄く久し振りに聴いたので、『ああ、こうだった!』と懐かしい気分になりました。

CDJ

嬉しいことに、2004年当時に私が所有していたオーディオ装置よりも、アンプやCDプレイヤーなどのクォリティーが向上したことで、再生した時の音質が向上したことです。
以前よりも、低音も高音もしっかり聴こえ、音の輪郭がクリアに聴こえます。
2004年当時に聴いた時の音質も覚えている私の記憶力も、我ながら驚きましたが…。
もう12年前ですからね。

念のために、このCDをiTunesにも読み込ませました。
これでクラウドしてしまえば、もう永遠に聴くことが出来ることが可能になるでしょう。

もしAmazonで注文通りに商品が届いていたり、ダウンロードしたりしていましたら、私は危うく無駄使いをしてしまう所でした。
本当に奇跡のCDです。
そして、人生には様々なことが起こるものだと感じさせられました。
もちろん、これからこのCDは大切に保存していくつもりです。