TOMMY

昨夜は、The Whoの"Tommy" を聴きながら寝ました。
寝るためのBGMとして聴いていたので、全編は聴いていませんですけどね。
もう、何度も聴いているアルバムですが、改めて聴くと、本当に複雑なアルバムです。
このアルバムの曲を、ほとんどソングライティングした、ピート・タウンゼントは天才だと思いました。

バイオレンスな爆音ロックを演奏するThe Whoというバンドのギタリストなので、ピートは誤解されやすいのですが、実はインテリなクリエイターなのだと思います。
雑誌などでピートのインタビューを読みますと、本当に理論派で、内容を読むだけで常人とは違うことを感じさせられます。

両親共に、プロのミュージシャンという家庭で育ち、自然に楽器に触れて育ったピート。
ピートと同世代のロック・ミュージシャンでは、なかなかそういった環境で生まれ育った方は居ないでしょう。
まさにミュージシャンとしては、生粋のサラブレッドです。

そして、ピートの真の姿は『元祖宅録ミュージシャン』であったことです。
ピートの才能を見抜いた当時のThe Whoのマネージャーが、高価かつ高度な録音機器をピートに買い与えて、デモ・テープを作り始めたのです。
ピートのデモ・テープは、後にソロ・アルバムとしてリリースほどの、完璧クオリティーを持っていました。
もちろん、全ての楽器を自分で演奏してオーバー・ダビングした完全な『宅録』でした。
それをThe Whoの、他の3人に聞かせてレコーディングするというスタイルでしたが、時にはデモ・テープの音源が、そのままスタジオ盤に流用させたこともあったようです。

ギターをライブの最中に破壊するというワイルドなパブリック・イメージを持たれていますが、真の姿は、そういったインテリなクリエイターなのです。