The Stone Roses

先日、"All for One"について、ブログに書きましたら、私のストーン・ローゼズに対する思い入れが込み上げてきました。

'80年代、ロックはMTVに媚びてしまい、そしてロックと言いながらも、エレクトリック・ギターの音は封印され、シーケンサーとシンセサイザーの音に溢れ、すっかりリビングのBGMに成り下がったように感じていました。

なので、私の'80年代は、ビートルズとThe Whoの'60年代ロックを聴くことに夢中になっていました。
ちなみに、'80年代に'60年代ロックことは、最悪に格好が悪いことでした。

そんな'80年代のロックに終止符を打ったのが、'89年にファースト・アルバムをリリースしたストーン・ローゼズでした。
アルバムを最初に聴いた時は、ピンと来ませんでしたが、聴き込むと凄いバンドであることを痛感しました。
何よりも、強烈なレニのドラムとマニのベースのグルーヴが素晴らしく感じましたし、ジョンの弾きまくりのギター、そして宗教的な呪文のような響きのイアンのボーカルは最高でした。

現在では、大物バンドになっているストーン・ローゼズですが、当時リアルタイムで聴いた方は少なく、私の周囲で聴いている人は誰も居ませんでした。
ストーン・ローゼズにハマりますと、マッシュルーム・カットにヘアスタイルを変え、服装もサイケデリックな雰囲気の服を着るようになりました。
それが、ストーン・ローゼズにインスパイアされたことには、誰も気付きませんでした。

'60年代の若者は、ビートルズによって価値観を変えましたが、私はストーン・ローゼズで価値観を一変させられました。
この時代から、"レイヴ"や"パーティー・ピープル"という言葉が使われ始め、インディ・ギター・ロックとシーケンサーによるダンス・ミュージックの融合が革新的でした。
当時はマンチェスターのバンドのムーブメントだったので、"マッド・チェスター"と言われました。
大学生だった私は、彼らが活動していたマンチェスターのクラブ、"ハシエンダ"に心の底から行きたかったのですが、お金がないのと度胸がないので、遂に行けませんでした。

そして年月を経て、そのままブリット・ロックのムーブメントに私は夢中になり、以来、UKロックは同時代的に聴くようになり、私の得意分野になりました。
そして、現在に至っています。

ストーン・ローゼズの4人は、人間のライフスタイルを変えるエネルギーを持っていることから、本当に大恩人のような存在になってしまいました。