Who's Better Who's Best

本日は、The Who(ザ・フー)のことを全く知らない方でも、マニアの私が、The Whoのことを分かりやすく解説致します。
下の質問は、The Whoのことを全く知らない方から、よく受ける質問です。

ーThe Whoってどんなバンドですか?
英国ロンドン出身のロック・バンドで、1965年〜1982年まで活躍していました。
メンバーはボーカル、ギター、ベース、ドラムの各パート1名ずつ居るバンドです。
基本的に'60年代、’70年代ロックです。

ーどんな人がバンドに居るのですか?
最も重要な人物は、ギタリスト兼ソングライターのピート・タウンゼントです。
The Whoの大部分の曲をソングライティングしているバンドの"頭脳"です。

有名なメンバーはドラマーのキース・ムーンです。
ロックの名ドラマーとして有名な方で、演奏の途中で倒れてしまうのではないかと言う位に激しいドラムを叩きます。

大人しそうに見えて、爆音ベースを弾くのが、ジョン・エントウィッスルです。
ジョン・エントウィッスルもロックの名ベーシストとして有名です。

ボーカリストのロジャー・ダルトリーは、俳優としても活動するほどの二枚目で、そのファッションを含めてThe Whoのヴィジュアル・イメージを牽引しています。
その歌声は、少しハスキーであるのが特徴です。

ーThe Whoのサウンドの特徴は何ですか?
激しいドラムと爆音のベースなので、ボーカルやギターよりも、ドラムとベースの音が目立つのが一貫した特徴です。

全盛期は1965年〜1973年なので、初期は'60年代ロックで、その後は'70年代ロックのサウンドに移行します。

'70年代に入ると、ピート・タウンゼントは、いち早くシンセサイザーをリズム楽器として導入し、シーケンサー(打ち込み)サウンドの先駆けとなります。

ーどんな曲が多いのか教えて下さい。
初期は、いかにもポップな'60年代ロックな楽曲が多いです。



しかし、キャリアを重ねて行くうちに、ピート・タウンゼントは静から動に揺れ動く曲をソングライティングするようになって行きます。
その特性を生かして、"ロック・オペラ"を書くようになり、シンセサイザーによる打ち込みも導入するようになって行きます。



ーオススメのアルバムは?
初めての方には、ベスト盤が良いかと思います。
ベスト盤は、沢山リリースされていますが、上の写真の"Who's Better Who's Best"は、ジャケットのデザインがバンドのイメージを象徴していると思います。

名盤と言われるアルバムは、ロック・オペラの"トミー"('69)、ライブ盤の"ライブ・アット・リーズ"、打ち込みサウンドを導入した"フーズ・ネクスト"('71)が、どのようなロックのディスク・ガイドにも載っている有名なアルバムです。

ー結局、何でThe Whoは有名なのですか?
1つは、世界で初めてロック・オペラというフォーマットで成功したバンドであるということです。
2つ目に、シーケンサーを多用したモダンなロック・サウンドを、極めて早い時期から導入していたことです。
3つ目に、ドラムのキース・ムーンと、ベースのジョン・エントウィッスルという凄腕プレイヤーが、ロックの黎明期に存在したことです。

Who's Better, Who's Best
The Who
Polydor
1988-01-01