Egypt Station

2018年は、2017年がヒップホップとR&Bの流行で一色で染まったためか、徐々にロック勢の逆襲が始まって来と実感しています。
そんな1年で、私が気に入ったアルバムを2枚紹介致します。

まずは、上のジャケットのポール・マッカートニー、"Egypt Station"です。
それも、その筈で、私が好きなプロデューサーのグレッグ・カースティンと組んだアルバムだからです。

ポールは、共作するプロデューサーやミュージシャンによって、その作風が変わりますが、"Egypt Station"は、まさにグレッグ・カースティンとの化学反応によって、素晴らしいアルバムに仕上がったと思います。

歌声や曲調そして楽器の音は、ポール・マッカートニーのサウンドであるのですが、間違いなく2018年のサウンドで、グレッグ・カースティンのサウンドでもあるのです。
そして、ストリーミングやダウンロードの時代であるのにも拘らず、あえてコンセプト・アルバム調にする挑戦は、賞賛に値すると思います。

Egypt Station
Paul Mccartney
Capitol
2018-09-06



そして、もう1枚は、下のジャケットに示すミューズの"SIMULATION THEORY"です。

SIMULATION THEORY

ミューズは、ベースとドラムのリズム隊が、しっかりとしたプレイヤー達で、ライブにおいて、その実力が発揮されるバンドです。
私もミューズの素晴らしいライブを、3回も聴きました。

そんなミューズのレコーディング作品は、ライブに比して物足りない感じがする時があるのですが、"SIMULATION THEORY"は、あまりそのようなストレスは感じさせないアルバムでした。
まずは、非常に聴きやすいアルバムという感想です。
そして、シーケンサーを多用したサウンド作りのためか、凄くポップに聴こえるのです。
ソングライターのマシュー・ベラミーの、曲が素直に入って来る感じがします。

シーケンサーの音を前面に出したサウンド作りは、現代におけるギター・ロックというジャンルの立ち位置を逆手に取った作戦のようにも感じられます。

"SIMULATION THEORY"の唯一な残念な点は、ジャケットのアート・ワークが、私の好みでない所でしょうか?

SIMULATION THEORY [DELUXE]
MUSE
Warner Music
2018-11-09