★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018富山国際現代美術展に参加。

芸術論

美術の人

先日8日、ギャラリー周りをしてみて、自分自身が『美術の人』なのだと、改めて思いました。
一般に、全く美術に興味がない人が、ギャラリーを何軒も梯子することは、まずないでしょう。
また、私は鑑賞だけでなく、実際に制作をする制作者でもあります。
評論家気取りの鑑賞者とは、違った視点で作品を観賞できるのです。

時々、美術館で作品を観賞していると、作品についての会話が耳に入りますが、結構間違ったことを、さも知っているかのように解説している方に出くわします。
それを聞いていると、『違う!それは違うんですよ!』と言いたくなりますが、妙な人だと思われるので、ぐっとこらえて我慢します。

作品について、色々知りたければ、自分自身で一度制作してみれば良いと思います。
そうすれば、“知識”としてではなく、“体が覚えて”いて、展示されている作品の良さが、様々に分かると思います。

真夏の思い出(ドローイング)

人間アーティスト論

アーティストは作品だけでなく、その生活スタイル、ファッション、聴いている音楽が、そしてその仕草ひとつでも、全てアーティストなのです。
それが現代のアーティストのあるべき姿なのかも知れません。
じゃじゃ〜ん

幾何学的な構造物

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車で信号待ち中、また幾何学的な構造物を発見しました。
この光景も、前を走っているバンも含め、モンドリアンの抽象画のようです。
美術のヒントは日常生活で目に映る光景にあります。

朝日新聞の『〈文化変調〉第5部・ゆらぐ権威(3)巨匠去り、失った頂点』という記事を読みました。
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201012040156.html
巨匠の不在を嘆いていますが、いつの時代も世代交代は必然のものなので、ある程度は仕方ないと私は考えています。
記事では、『専門家の評価より一般ファンの声が、幅を利かせ始めている』という見解はまさに、現代の美術の本質を捉えていると思います。
美術評論家の宝木範義さんが『画壇にかわってデザインの世界が中心軸になりうる』とコメントしたのですが、私も全くもって同じように感じています。

今の日本は政治の状況を見て分かる通り、“ポピュリズム”の時代です。
大衆に支持されなければ厳しいのです。
そうなると、巨匠や作家、評論家のような専門家に高い評価を受けるより大衆に受ける作品の方が幅を利かせると思います。
そうなると、商業美術的なデザインの方向に流れるのは自然な現象です。
専門家の評価より、女子高生の間でブームになる方が、現代では大きなムーブメントになると感じています。
10年前だったら、浜崎あゆみさん、現代だったら西野カナさんが大衆から支持されるのは、そういった状況にあると思います。

色んな直線

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車を運転していて信号待ちしました。
そして、その時パチリと撮ったのがこの一枚です。
何か色んな直線が交差していてモンドリアンの絵画を想像してしまいます。
現代美術は、やはり普段目にしている光景が出発点だったのだと納得しました。

何をしても良いと言われたら…

よく私は、『絵が描けることが羨ましい』と言われます。
私は長い間、制作活動をし過ぎて、絵画を制作することに関しては、かなり日常的な動作になってしまってます。
言うなれば、絵画の制作は、箸を持つような日常になってしまっています。
ヨーロッパの方から、『箸を上手に使えて羨ましいね』と言われても、日本人はあまり嬉しくないですよね。
それと同じ感覚です。
朝から晩まで飲まず食わずでドローイングした日々。
服がペンキ屋のようにドロドロとなる日々。
スランプに陥り、制作に恐怖を感じるようになった日々。
そして、制作のし過ぎで体調が悪くなる時もありました。
絵画を制作出来るからと言って、特に羨ましいとことはないのです。
絵画を制作するということは、悩みがひとつ増えるだけです。
ではなぜ制作するのかと言いますと、頭の中で様々なクレイジーなアイデアが沸き起こるからです。
芸術というフィルターを通すと、どんなアナーキーな行為をしても誰にも迷惑をかけないで済みます。
むしろ芸術という分野では、凡庸が嫌われますからね。
人は、いざ『何んでもどんな風に表現してもいいよ』と言われたら、出来ないものですよ。
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表現者として…

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6月30日から、韓国ソウルで第32回国際展受賞作家国際HMA展が開催されます。
私は日本に居ますが…。
富山国際現代美術展で感じたことですが、アートに言語は要りません。
アートというツールを通して、世界中の人と非言語的コミュニケーションできることは有意義なことです。
アートだけでなく、音楽やダンスも非言語的コミュニケーションですね。
それが、表現者としての醍醐味だと思います。

時代の変化に応じて作風を変えていくのも、表現者としての努めだと思います。
私の作風も大分変わってきました。
私自身も変化しているし、時代も変わっていますからね。
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日本人の描く絵が…

日本人が描く絵が、どんどん漫画っぽくなっていると思います。
私の作風も、そんな世相に引っ張られて、漫画っぽくなっています。
私の場合は意識的ではなく、無意識のうちにそうなっています。
私は漫画やアニメの類いが苦手なのですが、柔軟に考えると、それが世の中の流れだから仕方ないと思っています。
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コミック雑誌なんかいらない

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富山国際現代美術展のシンポジウムで、フランス人の作家が、フランスの美術大学では学生が、グラフィックアートやマンガに流れていってファインアートをやる人が少なくなっていると言ってました。
少なくともマンガを描ける日本人の素質を、外国人は羨ましがっているように見えます。
でも、日本の美術界はマンガをアートとしては認めない風潮があります。
私は個人的にはマンガ、もしくはマンガ的表現をアートとして認めて良いと考えています。
実は私、マンガやアニメ、ゲームなど、いかにも日本的なサブカルが苦手で、コミックなどは一冊も持っていません。
そんな私でもマンガ的表現を芸術として認めても良いと思っているのです。
まあ、マンガ家の方も『芸術家なんてまっぴらだ。サブカルだから良いんだ』と考えている方も居るので、難しいですが…。
ちなみに、私の作品がマンガっぽいという声がありますが、描いているうちに、いつの間にか、そうなっただけです。
だって、私はコミックを一冊も持ってない人ですからね。

サブカル評論家?

近頃、ロックやファッションに夢中になっているうちに最近、ちょっとしたサブカル評論家みたいになってきたような気がします。
絵画、それもファインアートの制作者が、サブカル評論家的な志向を持っているのは、最近の美術界の流れだと思います。
村上隆さんが、マンガやアニメ、フィギュアという日本のサブカルを、ファインアートの世界で表現したのは、典型的な例ではないでしょうか?
何しろ私達は、印象派の19世紀に生活しているわけではなく、サブカルが浸透した現代の日常に生活しているから、仕方ありません。
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ギャラリートーク概要

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3月13日、13:00にアートフェスタいわて2009の会場で、現代美術部門のギャラリートークが開催されました。
私は、美術館という環境にそぐわないライダースジャケットと黒いロングブーツといういでたちです。
現代美術部門のギャラリートークは、美術家の小笠原卓雄さんの司会で進行していきます。
下記が私がギャラリートークで話した内容です。
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小笠原卓雄さん:こちらも新しい時代の作品だと思います。では、どうぞ。

私:『まず、題名のブライスちゃん、おやすみの、ブライスちゃんとは、ブライス人形のことで、これは1970年代に作られた人形なのですが、キモカワイイ人形だったので、当時の人に気持ち悪がられて、すぐに作られなくなってしまいました。
それが再び脚光を浴びるのは、2000年代に入ってからです。
私もブライス人形のことを知ったのは、2001年のラフォーレ原宿のポスターを見てからです。
その頃からブライス人形を描きたいと思っていましたが、キモカワイイ人形なので、描いたら気持ち悪い感じになってしまいそうなので、描かないでいましたが、約8年近く経ってから、カワいく描けそうな手応えになったので、描きました。
私は美術とファッションと音楽の融合を考えていますが、ブライス人形は、ファッション性が高い人形なので、ファッションと美術の融合になると思います。
そして、なぜこの作品が二枚なのかと言いますと、ブライスちゃんが寝ると色々な夢を見るからです。
だから、二枚一組でなければいけないのです』

小笠原卓雄さん:一時、'60年代にこういった作品が出てきましたが、新しい時代になりまして、新しい技術を用いて、また出てきました。それが時代性だと思いますが。時代性について、どのようにお考えですか?

私:『さきほど、ファッションと音楽と美術の融合と言いましたが、フッションは春夏、秋冬と新しいものが出てきます。
音楽も新しいものが出てきます。
それらにインスパイアされた作品を制作するので、いくらでも作品のネタは出てきます』

小笠原卓雄さん:これからは、どのようにされるのですか?

私:『まず、この作品をそのまま5月の富山国際現代美術展で展示する予定です。
また、制作もガンガンしています』

小笠原卓雄さん:非常に明るい色彩と単純化された形態の作品だと思います。ありがとうございました。

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こぼれ話:ギャラリートークが終わった後に、芸術祭賞を受賞した葭原香織さんから、『しゃべり慣れていますねぇ』と仰って下さいました。
私としては、この減らず口を何とかして欲しい限りです。

※私の記憶だけで書いていますので、詳細な部分が間違っている可能性もあるので悪しからず。
気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

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