★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

フランス・ギャル

おフランスなレコード

これはフランス・ギャルのベスト盤です。ジャケットのデザインや痛み具合から見て、70年代末頃の盤のようです。CDよりベースのような低音がしっかり再生されます。やはりセルジュ・ゲンブール作品は秀逸ですね。彼は自分の作った曲を、意図的に女優さんやアイドル歌手に歌わせましたが、その狙いは的中しています。
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当然の事なから、フランス盤です。中古レコード屋さんを覗いてみると、フランスではフランス・ギャルの様々なベスト盤がリリースされているようです。

フランス・ギャル〜その2〜ミッシェル・ベルジェと共に

France Gall

押しも押されぬアイドル歌手となったフランス・ギャルに変化が訪れたのは60年代末からです。
フランスでの、アイドル歌手のブームそのものが過ぎ去ってしまいます。
YouTubeの映像も1969年頃からアイドル時代の映像が途絶えていきます。
レコード会社から契約を切られたからです。

'70年代初めのは不遇の時代が続きました。不遇の間、恋愛も経験してすっかり大人になったフランス・ギャルに、またチャンスが訪れたのは1975年です。
この年に音楽プロデューサーのミッシェル・ベルジェのプロデュースの元で再デビューしたのです。
この再デビューでは、安定したボーカルをみせ、プロフェッショナルなシンガーと変貌しています。
もう舌ったらずなボーカルは殆んど聴かれません。



1976年にミッシェル・ベルジェと結婚し、夫の才能と彼女の歌唱力で不動の人気を得ました。夫、ミッシェル・ベルジェは70年代末にロック・ミュージカル『スターマニア』をプロデュースしますが、その初代ヒロイン役をフランス・ギャルが務めています。その後も『スターマニア』は現在まで再演され、夫の代表作となっています。その後、80年代を通してシンガーとして安定した人気を得ていました。

80年代末には40歳を過ぎていましたが、あのフランス人形のようなベビーフェイス、健在でした。
その後、15年以上にわたる安定期も夫の急死で危うくなっていきます。
殆んどの楽曲を夫に依存していたからです。

しかし、その後も気丈に歌手活動を続けますが、1997年に子供が難病で亡くなってからは公の前から去っています。
2018年1月7日、70歳で乳癌のために他界し、夫のベルジェの元へ旅たちました。

フランス・ギャルの人生を振り返ると、陰と陽の振り幅が大きいように思います。
そしてその人生で一貫しているのは、音楽に対し、父性を求めている所でしょう。
フランス・ギャルの父親は作詞家なので、夫が音楽プロデューサーである事は自然の成り行きです。
セルジュ・ゲンズブールは父親の知人でした。
言わば、“歌こそが父性の象徴”であったのでしょう。

※この記事は、2023年5月3日に投稿当時の内容を一部修正致しました。

France Gall
France Gall
Wea France
1993-06-20

フランス・ギャル〜その1〜

France Gall

フランス・ギャル(France Gall)はフランスのポップスシンガーです。
もちろん、フランス・ギャルとは芸名で本名はイザベラさんと言います。
60年代はアイドル歌手としてスタートし、70年代以降は、ちょっと気取ったシンガーとして90年代まで活動していました。

『夢見るシャンソン人形』の出だしのワンコーラスのフレーズは、フランス・ギャルを知らなくても聴いた事はあると思います。
アイドル歌手の時代のフランス・ギャルは、もう強烈にかわいいんですよね。
You Tubeでも当時の映像が見れますが、ほとんど動くフランス人形です。
特に、衣装の色もまぶしいカラーの映像がおすすめです。



歌声も舌ったらずで、ボーカルに安定感がありませんが、それがかわいさを倍増させています。
まあ、アイドル歌手としての全盛期が16歳〜19歳だから多少舌ったらずでもおかしくはないのですが。

このフランス・ギャルの楽曲を作ったのは2人の男、セルジュ・ゲンズブールとミッシェル・ベルジェです。
セルジュ・ゲンズブールはアイドル時代の曲を作り、ミッシェル・ベルジェは彼女が28歳の時にシンガーとして復活させた際のプロデューサーです。
そしてベルジェは後に彼女の夫になりました。

セルジュ・ゲンズブールは前述の『夢見るシャンソン人形』の他にも『娘達にかまわないで』、『アニーとボンボン』と佳作を10代のフランス・ギャルに歌わせていました。

でも、その歌の内容は皮肉に満ちてて『夢見るシャンソン人形』は、“私は歌うお人形♪”という内容の歌です。
アイドル歌手に対する最高の皮肉ですね。

『アニーとボンボン』に関しては“アニーがボンボン(アメの棒)を舐めると、アニーの喉をアメが流れ込んで幸せな気分にさせる”と18歳のフランス・ギャル歌わせています。
この歌の真の意味は、男なら見当が付くと思います。
フランス・ギャル自身は、この歌の真の意味を当初は知りませんでしたが、途中で誰かが教えてくれて、その後は部屋からしばらく出て来なかったというエピソードが残っています。

セルジュ・ゲンズブール作品以外でも『ジャズる心』で、ポップでオシャレなスキャットを披露してくれていて、おすすめですよ。

※この記事は2022年3月27日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。


April March

April Marchの“Chick Habit”は時々無性に聴きたくなる一枚です。April Marchはアメリカ人なのに懐かしい60年代フランスのポップスばかりカバーしている方です。アメリカ人でありながら、流暢なフランス語で歌っています。そのボーカルはフランス・ギャルに影響されています。フランス・ギャルのボーカルは舌ったらずなロリータなイメージのするボーカルです。しかし、当のフランス・ギャルに比べてキーが高めなので本当に幼女が歌っているかのように聴こえてきます。また、April Marchは、元来ガレージパンク出身でこのCDではどことなくガレージなアレンジが施されています。“Chick Habit”は元来フランス語で“Laisse tomber les filles”という曲ですが、英語でカバーしています。因みにこの曲も元々はフランス・ギャルの曲で邦題は『娘たちにかまわないで』という題名で作曲作詞はセルジュ・ゲンズブールです。歌詞の内容は、『女の子がつまずいても、助けずに放っておいてやれ。後で後悔するから』という皮肉と甘酸っぱさを合わせ持つ曲です。私の好きな曲の一つです。35f77b2b.jpg
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