★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

ロバート・ラウシェンバーグ

なぜアート野郎になったのか

あるアートとは縁もゆかりもない方々と、飲み屋で話していたら、『芸術活動をするということは、一般的ではない。君はなぜそんな一般的でないことをするのか?』と聞かれました。
これは、答えに窮しました。
それは、哲学的な問題だからです。
作品を制作するには、知力、体力、精神力を要するので、決して楽なことではないのです。
どちらかと言うと、制作するよりも、飲み屋で飲んだり、レストランで食事する方が好きです。
なぜ、そんな大変なことを続けるのでしょうか?
結局、色々お話するうちに、私自身の内面に、そういった要素があるからであるという結論に達しました。
確かに私は通常の人が、『分からない』と匙を投げるような、現代美術の作品を喜んで見ています。
私は16歳の時から、小難しい美術書からロバート・ラウシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズ、エデュアルド・パオロッティなどの現代美術の作品を探し出して、心躍らされていました。
それは、誰かに教えられたのではなく、単純に自分で『良い』と思っただけです。
私が、それらの図録を見せて『これ良いよ』と勧めても、同級生達は、ぽかんとしているだけでした。
今考えると、その時点で一般的でなかったのかも知れません。
でも、そんな一般的でない、それらの作品を、『良い』と感じることは、どこでも教育を受けてません。
現代社会の日々の生活を繰り返すうちに、そうなっただけなのです。
それは、紛れもなく内面的な感覚なのです。
そんな感覚が、教育も受けてないのに、どうやって身に付いたのか私自身も聞きたい位ですね。

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写真は、富山大学芸術文化学部教授・美術評論家、伊藤順二氏の若き日の著書です。偶然、私持ってました。

アンフォルメルとポップアート

今日は、最悪の体調の中、作品制作を強行しました。   
結局、あまり進みませんでしたが、まあ見て下さい。

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きっと、8月30日の『ギャラリー彩園子の現代作家50人展』の搬出作業を、大雨の中で、ずぶ濡れになりながらやったので、風邪を引いたのでしょう。     
今日も大宮政郎先生と、現代美術談義をしましたが、今日のお題は、『日本の具体美術協会とフランスのアンフォルメル』、『ロバート・ラウシェンバーグとジャスパー・ジョーンズの関係』です。
現代美術の知識がなければ、きっと私と大宮先生の会話は、チンプンカンプンでしょう。
簡単に言うと、下記のようになります。

『日本の具体美術協会とフランスのアンフォルメル』:
1955年頃、日本の具体美術協会美術協会というアンフォルメル(非定型)に似つつも、独自の個性を発していた表現グループがありました。しかし、大宮先生によると、本場フランスのアンフォルメルの情報が入ってきたがために、フランスのアンフォルメルの真似になってしまい、独自の個性を失ってしまったという事です。

『ロバート・ラウシェンバーグとジャスパー・ジョーンズの関係』:
ロバート・ラウシェンバーグは、シルクスクリーンやガラクタなどを組み合わせて構成した作品が特徴です。また、ジャスパー・ジョーンズは標的や星条旗など、大衆的モチーフを独自のタッチで描いた描いた作風で知られています。この2人の作家は、ポップアートの走りとなりました。(アンディ・ウォホールより数年早い!)2人とも、作風は全く違いますが、作品のベクトルは同じ方向に向いているように思います。大宮先生によると、何とこの2人は男同士で同棲していたそうです。やはり偉大な芸術家は常人とは何か違います。

私は、美術史の本で現代美術を学びましたが、大宮先生はリアルタイムで、その渦中で揉まれていたのですから、その説得力には、含蓄があります。
気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

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