ビル
















近頃は、なぜか掃除にハマり、雑巾を持ってマンションの部屋を右往左往している几帳面人間な日々を送っています。
キレイな部屋で、ワインを味わうと、また格別です。

私の一族は、年齢を重ねると几帳面になる傾向にあるようです。
年齢が若い頃は、ズボラで汚い部屋でも気にならないのですが、なぜか年齢を重ねると几帳面に…。
この理由は、いまだに謎です。
子供の頃は、自分の親が、なぜこんなに几帳面なのか不思議に思っていましたが、私も今や几帳面人間になっています。

写真は、私のマンション…ではなくて、盛岡にある建築家の菊竹清訓氏の作品、『岩手教育会館』です。
一見、細くて狭いビルのように見えますが、何と1階はコンサートホールになっていて、上階にオフィスが構える構造になっています。
菊竹清訓氏の手による代表的な建築物は、大阪万博の『エキスポタワー』や、沖縄海洋博の『アクアポリス』、かつて'90年代に上野にそびえていた高層建築『ホテル・ソフィテル東京』などが有名な作品です。
なぜか全て現存しないのは、耐震性の問題があるからなのでしょうか?
菊竹清訓氏の作品で共通するのは、レゴで組み立てたようなブロック的な意匠が特徴です。
この写真の『岩手教育会館』も、レゴを積み重ねたように上階が出っ張っています。

でも、この『岩手教育会館』、外見もさることながら、内部もかなり年代がかって来て、傷んで来ている印象です。
このままでは、ただのボロいビルの一軒になりそうな気がします。
何より、日本の国民が1940年〜1960年代のミッドセンチュリー期の建築物に関して敬意が少ないように思われます。
もうそろそろ、この時期の建築物を、保存の方向で大切に扱っても良いように思うのですが…。
この時期は、日本が高度成長期だったので、“ビルヂング”が大量に建築された事情は分かります。
でも、せめて著名な建築家の作品くらいでも、歴史的建造物として、後世に残す価値はあるように思うのですが…。