★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

TheWho

The Whoを世界的な大スターに変えたウッドストック・フェスティバル

Woodstock

1969年という年は、The Whoにとって重要な1年となりました。

まず、その第一弾は、1969年3月7日にリリースされたシングル、"Pinball Wizard"は、UK4位を記録しました。
しかし、それはまだ序章に過ぎませんでした。

"Pinball Wizard"を収録したロック・オペラのアルバム、"Tommy"は3月17日にリリースされ、UK2位とUS4位という、これまでのThe Whoのキャリアで最もヒットしたアルバムとなりました。
セールスだけでなく、評論家筋から大絶賛を受けました。

そして、同年8月に開催されたウッドストック・フェスティバルに出演しました。
The Whoは2日目の8月16日の出演でしたが、予定が大幅に遅れ、8月17日の未明になりました。
ウッドストックがあるニューヨーク州と日本は、時差が13時間なので、日本時間では昭和44年8月17日の昼過ぎから夕方であるかと思われます。

会場で、The Whoはロック・オペラ"Tommy"を演奏し、最後はギタリスト&ソングライターのピート・タウンゼントがギターをステージ床に叩き付け、フィードバック・ノイズの嵐の中で演奏を終えました。

ライブが終えたと同時に、偶然にも朝日が登り、結果的に感動的なステージとなりました。
そんな、ウッドストック・フェスティバルのThe Whoのライブは、伝説となっています。
40万人が押し寄せた、ウッドストック・フェスティバルで、The Whoは、一躍スターとなりました。

それだけでは収まらず、映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』が1970年3月に公開され、世界中で上映。
そのパフォーマンスで、The Whoは世界的な大スターとなりました。

The Whoのメンバーは、巨万の富を得ましたが、最も富みを得たであろうソングライターのピート・タウンゼントは、プレッシャーを感じてしまったようです。

無理もありません。
それまで、英国や欧州でシングルを中心にヒットを飛ばしていたThe Whoが、その存在すら知らない、世界中の田舎町の映画館でも、突如としてスターになったのですからね。

インターネットがない時代で、わずか1年で世界的大スターになってしまいましたら、その困惑も理解出来そうです。

下の動画は、映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』のものですが、一部情報では、モニターの機能が駄目になり、自身の演奏も把握出来なかったと伝えられています。
逆に、そのような環境でも名演を出来たThe Whoの演奏力に感嘆してしまいます。



ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 [DVD]
ドキュメンタリー映画
ワーナー・ホーム・ビデオ
2011-07-20

三重苦の少年という寓話の『語り部』

Who's

ロジャー・ダルトリーの"Who's "Tommy" Orchestral" を聴き込みました。
これは、 簡潔に説明しますと、ロジャーのバンドがオーケストラと共演したアルバムです。
その曲目は、The Whoのロック・オペラの名作"トミー(Tommy)"です。

オーケストレーションはアレンジャー/作曲家のデヴィッド・キャンベル(David Campbell)が担当し、指揮とアルバムのプロデューサーとして、キース・レヴェンソン(Keith Levenson)が担当しています。
キース・レヴェンソンは過去に、"トミー"のミュージカル版を担当したロジャーとは旧知の間柄です。

また、ロジャーのバンドにThe Whoのソングライター/ギタリストであるピート・タウンゼントの弟、サイモン・タウンゼントが居ることもポイントとなっています。

レコーディングは複雑で、2018年の米ニューヨーク州べセルでのライブ音源の中から、オーケストラの部分だけ抜き取り、ブタペストでオーケストラの部分を再録しています。

さて、前置きが長くなりましたが、"Who's "Tommy" Orchestral"の感想ですが、バンドとオーケストラの音のバランスが、バンド中心で意外とロックな感じがします。
The Whoは、2017年のロイヤル・アルバート・ホールで"トミー"を再演していますが、ロジャーのボーカルは、その時に比して『歌』に専念していると思います。

まぁ、The Whoのライブは、いきなりピートがアドリブを入れたり、ロジャーも負けじとアドリブを入れたりするような戦場のようなライブですから、仕方ありません。
やはり、"Who's "Tommy" Orchestral"はロジャーのアルバムなので、ロジャーのボーカルに焦点が当たって当然なのです。

また、ピートの弟のサイモンが、ピートのパートを歌うことで、ぐっと雰囲気がThe Whoぽくなります。
本当に、こんなに声似た兄弟は居ないと思う位です。

一応、1970年の"Live At Leeds"の"トミー"とも聴き比べましたが、若き日のロジャーは、まるで三重苦の少年が憑依したように聴こえます。
現在のロジャーの歌声は、憑依したというよりも、三重苦の少年という寓話の『語り部』のように聴こえて来ます。
これは、あくまで私の個人的な感想ですが…。

ザ・フー『トミー』オーケストラル
ロジャー・ダルトリー
ユニバーサル ミュージック
2019-06-14

ベンシャーマンのスーツを愛用する、私が好きなモッズな曲達

Liberty

私は、ベンシャーマンのスーツを愛用しています。
ベンシャーマンはモッズ・ファッションの代表的なブランドです。

そんな私が愛する音楽は、モッズ系のアーティスト達です。
The Who、ポール・ウェラー(ザ・ジャム、スタイル・カウンシル、ソロ)、マイルズ・ケイン(ラスカルズ、ラスト・シャドウ・パッペッツ、ソロ)です。

我ながら、分かりやすい趣味ですが、この3組で、1960年代〜2010年代のUKロックの全時代を網羅出来るので不思議です。
これから、1960年代以降のDecadeに1曲ずつ、紹介して行こうかと思います。

やはり、一番好きなバンドはThe Whoです。
'60年代にリリースされた"Subustitute"は、後年のロックに影響を与えた偉大な曲です。



'70年代の曲は、ザ・ジャムでしょう。
"The Eton Rifles"は、ポール・ウェラーのソングライティングのスタイルが、完成しつつあった時代だと思います。


'80年代はスタイル・カウンシルだと思います。
"Solid Bond In Your Heart"は、モロにモータウン風の曲調である軽快な1曲です。


'90年代はポール・ウェラーのソロが見事です。
ちょっとポール・ウェラーに依存し過ぎでしょうか?
それだけ、ポール・ウェラーが長年に渡り、安定した活動であったことを裏付ける証拠だと思います。
"Hung Up"は、ロック風のサウンドでありますが、美しいメロディが、私のツボに入ります。



'00年代はマイルズ・ケインとアレックス・ターナーのラスト・シャドウ・パッペツです。
"The Age Of The Understatement"は、スコット・ウォーカー風の曲を、20代の若者達がソングライティングし、レコーディングしていることに当時は驚きました。


そして、'10年代はマイルズ・ケインのソロですね。
"First of My Kind"は、モータウン風のサウンド作り込みが素晴らしい曲だと思います。


改めて聴きますと素晴らしい曲ばかりです。
どの曲も、問答無用の名曲を並べたつもりです。
ただ、他の方が聴いたら、何と思うか伺い知ることは出来ません。

このMVを私も、ぶっ続けで観てみましたが、どれもメンズのファッション誌のようにオシャレであることと、モータウン風のリズムとメロディがポイントだと感じました。

ロック・バンドの生き様まで体現したシングルのボックスセット!

MAXIMUM AS & BS

9日に、驚くべき物がAmazonから届きました。
それは、The Whoの"MAXIMUM AS & BS"です。

なぜ驚く物かと申しますと、この"MAXIMUM AS & BS"は、2017年11月13日に注文した物だったからです。
Amazonで注文してから約1年1ヶ月もかかった物は、初めてですし、最長記録です。

発注してから、3ヶ月に1回の頻度で、『発送が遅れています』とメールが届いていました。
でも、そのメールの受信が日常になってしまい、そのうち気にも留めなくなり、注文したことも忘れかけてしまいました。
なので、12月8日に、『発送しました』というAmazonの通知を見た時は、目を疑いました。

もちろん、ダウンロードしたり、ストリーミングで保存したりという方法もありました。
しかしながら、The Whoの大ファンで熱心なコレクターの私は、公開されていた全曲を全て知っている曲だったので、そのような手段は取らず、CDで"アイテム"として入手したかったのです。

届きますと、豪華なブックレットとCDのDisc 5枚の、良いボックスセットだったので、結果的に良かったと思っています。

この"MAXIMUM AS & BS"は、シングルやEPのA面及びB面の全曲をリリース順に収録したボックスセットです。
リリースした時期までも頭に入っている大ファンの私ですが、改めて聴きますと、シングル用の曲だけあって、クォリティーが高いと感じました。

まずは、ロック・バンドのシングルなので、アップテンポからミディアムの曲が続き、キース・ムーンのドラムとジョン・エントウィッスルのベースのグルーヴが素晴らしいと感じられました。

そして、ソングライターのピート・タウンゼントが、キャリアを積む毎に、一介のロックのソングライターから『天才音楽家』への変貌を遂げる姿も、手に取るように分かりました。
ピート・タウンゼントだけでなく、Disc 3までにキース・ムーンやジョン・エントウィッスルはカリスマ的なプレイヤーになり、ボーカルのロジャー・ダルトリーもカリスマ的なボーカリストに成長しました。

しかし、Disc 4の途中でドラムのキース・ムーンは故人となり、Disc 5の途中でベースのジョン・エントウィッスルも故人となり、それぞれのパートのグルーヴが失われて行きます。
Disc 5は、ファンとしては辛いものになるかと思いきや、残されたピートが"天才音楽家"振りも成熟さを増し、ロジャーのボーカルも黒人ブルース・シンガーのような境地に達するようになりました。

"MAXIMUM AS & BS"は、ただ単に、ベテランのロック・バンドのシングルを羅列した音源ではないことを気付かされました。
"MAXIMUM AS & BS"は、ロック・バンドの生き様まで体現したシングルのボックスセットになったと思います。
ロック・バンドにとって何よりも手痛いのは、バンドのメンバーが命を落として失うことです。
それを2度も乗り越えて、新たな音楽的境地を築くことが、いかに大変であるかが思い知らされました。

バンドのメンバーが命を落とした場合、解散すれば良いのですが、彼らはその道は選びませんでした。
それはも、ビジネス的な意味合いだけでなく、キース・ムーンもジョン・エントウィッスルも、自身が命を落としたとしても、The Whoの解散を望んでいないことを、ピートもロジャーも痛い程に分かっていたからでしょう。
キース・ムーンもジョン・エントウィッスルも自身の死が、The Who解散の一因になったとしましたら、あの世で怒りを爆発していることでしょう。

The Whoは、現在ではロック・レジェンドと言われますが、"MAXIMUM AS & BS"を聴いてから、彼らを軽々しくロック・レジェンドと言えなくなってしまいました。
ロック・レジェンドと言われるまでに、ピートとロジャーは想像を絶する悲しみと苦しみを味わっていたからです。

私も、今後は軽々しく"ロック・レジェンド"というマスコミが作り出した言葉は使わないように思った次第です。

MAXIMUM AS & BS [5CD]
THE WHO
MCA RECORDS
2017-10-27

The Whoの"マジック・バス"は、"魔法のグルーヴ”な曲です

Magic Bus

私は、The Whoのマニアですが、長年聴いていますと、その日によって気分が乗らない曲があります。
そんな私が長期的に聴いた中で、どんな時でも好きになれる曲が"Magic Bus" です。

一聴しますと、単調なリズムの曲ですが、ハマると病み付きになる曲です。
なぜならば、The Whoのリズムのグルーヴが凝縮された曲だからです。
あまりに単調なリズムなので、最初は私も好きになれなかったのですが、何度も聴くうちに病み付きになって行きました。

そのサウンドの要は、クラベスという2本のウッド・ブロックを叩いて奏でられたリズムと、ゴリゴリのベースのサウンドです。
ギターの音色は、初期のThe Whoにしては、珍しくアコースティック・ギターが響き、あくまでクラベスとベースのリズムに主眼が置かれています。

ロジャー・ダルトリーのボーカルは、独特の節回しで歌っていて、タイトル通り”魔法なグルーヴ”を持つ曲となっています。


サウンド全体がアコースティックなので、ちょっとエレクトリックなサウンドが聴きたくない気分の日も、そのグルーヴに夢中になってしまいます。

そしてライブでは、その独自のグルーヴで、数々の"魔法"を引き起こしていました。



ライブでは、長尺演奏となり、ロジャー・ダルトリーのブルース・ハープが魅力でした。
スタジオ盤でも、ライブでも、The Whoのファンなら、大好きな1曲となるでしょう!

Magic Bus
Who
Mca Import
1990-10-25

ロジャー・ダルトリー、職業、ロック・ボーカリスト!

As Long as I Have You

通常、ロック・ミュージシャンは、『ボーカリスト、ソングライター、ギタリスト』など、様々な肩書きが付くことが多いです。
しかし、ロジャー・ダルトリーの場合は、『ロック・ボーカリスト』とだけ肩書きが付くと思います。
まぁ、一応俳優業もやっていますが…。

ロジャー・ダルトリーは、ロック全盛時代を生きて来た世代にしては珍しく、ソングライティングもせず、楽器をプレイする訳ではなく、The Whoのボーカリストとして専念していました。
たまに、それを揶揄されることもありましたが、近年はロック・レジェンドとして尊敬を受ける存在になっていると思います。

ロジャー・ダルトリーのボーカルは、地声のままでシャウトするというスタイルです。
ロジャーが喋っている時の声と、歌声は驚くほど同じです。

The Whoの最初期の時代は、モータウンやソウル・ミュージックの曲を数多くカヴァーしていました。
当時のロジャーは、ジェームス・ブラウン風のボーカルを意識していました。



しかしThe Whoは、カヴァーよりも、ソングライターのピート・タウンゼントが書いた、繊細で哲学的でストーリー性がある曲がセットリストの中心になり、ボーカル・スタイルを変更しなければなりませんでした。



ウッドストックで披露された"See Me Feel Me"は、ロジャーの名唱となり、一躍世界的なスターになりました。
The Whoだけでなく、ロジャーの名声も、一気に高まりました。

その後、ロジャーは加齢と共にキーは下がりましたが、2010年代後半に入り、何か悟りを開いたかのように、ファンキーな歌い回しをするようになりました。
言わば、The Whoの最初期のようなボーカルに戻ったようになりました。

そして、今回のロジャー・ダルトリーのソロ・アルバムの"As Long as I Have You"です。
カヴァー曲中心のアルバムで、タイトル曲の"As Long as I Have You"は、The Whoの初期のセットリストとして歌われていたいたとのことです。



しかし、若き日のジェームス・ブラウンを模したボーカルよりも、歌声に人生経験が加わった分、説得力が増しているように感じられます。

ボーカリストとして特化したロック・ミュージシャンであるロジャー・ダルトリーですが、歌に集中する分、現在のキャリアにプラスになっているように思うのは、私だけでしょうか?

アズ・ロング・アズ・アイ・ハヴ・ユー
ロジャー・ダルトリー
ユニバーサル ミュージック
2018-06-01

ライバルに負けずに爆音! The Who"ライヴ・アット・フィルモア・イースト"の感想

Live at The Fillmore East

リリースしてから、少々遅れましたが、The Whoの"Live at The Fillmore East"を聴いた感想について綴りました。
もちろん、現品はAmazonで予約して、当日に入手して聴きましたよ。
ファンとして、それは当然の行為です。

しかし、実はこの音源、かなり前に私は聴いていたのです。
もちろん、ブートッレッグですが…。

Live at The Fillmore East

上の写真は、そのブートレッグのジャケットです。
昔、私はThe Whoのブートレッグを買い漁っていたのですが、音質の悪さと、何よりもバンドに対しての申し訳なさで、ある時期で、購入することを止めました。

まぁ、前置きはそこまでにしておきましょう。
今回の"Live at The Fillmore East"は、当然ながらブートレッグと内容は一緒ですが、何よりも、その音質の高さに尽きます。
試しに聴き比べましたが、ブートレッグは聴くに耐えない音質でした。

今回のテープの修復、リミックスとリマスターは、デジタルの時代だからこそ、可能になったことだと思います。

The Whoの演奏は、1968年という時代を意識した工夫が、なされています。
1964年にバンドが登場した時代から、爆音演奏が自慢であったThe Whoです。
しかしながら、1968年にはクリームやジェフ・ベック・グループ、ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスなど、ハードな演奏とインプロビゼーションを取り入れたハード・ロックの時代に突入して行きました。

それを意識してか、エディ・コクランのハードなカヴァーを、"Summertime Blues"、"My Way"、"C’mon Everybody"と3曲も取り入れています。
そして、彼らの代表作である "My Generation"は、インプロビゼーションを取り入れた長尺演奏になっています。

これは、私個人の憶測ですが、強烈なライバル達の出現で、この時代のThe Whoは神経を擦り減らしていたことでしょう。
ハードロックの時代になった1968年には、連日の爆音演奏に疲れ切ってしまったヤードバーズが、解散してしまったという実例もあります。

特にThe Whoとジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスは、"トラック・レコード"という同じレーベルに所属していて、対バンを組まされることが多かったのです。

実際に、The Whoのギタリストでソングライターのピート・タウンゼントは、インタビューで『ジミ・ヘンドリクスみたいな天才と、共演させられるなんて勘弁して欲しかった』と語っています。

爆音ライブが自慢だったThe Whoが、より爆音な演奏をする後進のバンドに追い上げられる時代に、"Live at The Fillmore East"では、負けずに食らえ付いている状況を、ひしひしと感じました。

LIVE AT THE FILLMORE
WHO
POLYD
2018-04-27

誰でも親しめるThe Whoの1曲

My Generation Super Deluxe box set

日本では、微妙な評価のThe Whoです。
近年は、徐々にファンを増やしていますが、それでもピンと来ない方も多いようです。
ロックなイメージが強いバンドですが、いざスタジオ盤を聴いてみると、それ程ラウドなイメージではなく、むしろ繊細であったりします。
その二面性で、バンドのコンセプトの分かり難さを感じさせられるのでしょう。

そんなThe Whoの曲の中でも、あまりロックに馴染みがない誰にでも親しめそうな曲が、"The Kids Are Alright"です。

まず注目すべきはソングライティングで、一聴して、繊細かつ親しみやすいポップ・ソングであることが、分かります。
そして、美しいコーラス・ワークがポップなメロディの情感を引き立てます。

ギターの音色も歪みがなく、クリアな音色である所も、ロックが苦手な方でも受け入れられやすいでしょう。
何よりも、ボーカルに合わせて、"まるで歌っているようかのようなドラムの音色"も、魅力となっています。

MY GENERATION / LTD.ED
WHO
POLYD
2016-11-18


The Whoの名盤3枚

The Who Live At Leeds

私がよくブログに書いているThe Whoですが、『アルバムは何を買ったら良いか分からない』と言われます。
何しろ'60年代から活動しているのに、日本で評価されるようになったのは近年になってからなので、ロック好きの方でも答えに窮してしまうようです。
元々、The Whoはレコーディングよりもライブに比重を置いているライブ・バンドなので、活動期間に比して、アルバムの枚数は少ないです。
それが、より謎を生んでいるように感じられます。
なので、かなりのThe Whoマニアの私が名盤を3枚紹介しましょう。

まず、1番のおススメは“Live At Leeds”でしょう。
The Whoが前述の通りライブ・バンドで、ライブ盤もいくつかリリースされているのですが、この“Live At Leeds”は別格な位、完成度の高い演奏と高い音質を保っています。
4人のラウドな演奏を堪能出来ます。
ぼさっとした時に再生すると、ぶっ飛びます。
ドラムのキース・ムーンとベースのジョン・エントウィッスルの2人は亡くなっているので、もはやこのラインナップでの生演奏は聴くことが出来ないですが、CDやMP3でも、その迫力は伝わります。
実際のライブでは、さぞかし凄かったことでしょう。

2番目の、おススメは“Who's Next”です。
ライブ盤ではなく、きちんとスタジオでレコーディングされた名盤を聴きたいという方は、こちらがおススメです。
The Whoの才能がピークに達した時にレコーディングされた名盤です。
最近のロック名盤ガイドの本でも、“Who's Next”は必ず載っています。
全9曲、どれも捨て曲がないという素晴しいアルバムです。
それもそのはずで、元々はソングライター・ギタリストのピート・タウンゼントが超大作を企画しレコーディングしていたのですが、難解過ぎてピート以外の誰もが理解出来なくなり頓挫。
そして、その中からベストなトラック9曲厳選されたのが“Who's Next”です。
海外ドラマCSIに使用された“Baba O'Riley”と“ Won't Get Fooled Again”が有名です。

フーズ・ネクスト(紙ジャケット仕様)
ザ・フー
USMジャパン
2013-09-25


そして、あまりラウドな曲は苦手という方には3番目におススメなのが、“Tommy”です。
このアルバムは、少し古めのロック名盤ガイドではベストだと書かれていると思います。
サウンド・メイキングはアコースティックな感じに仕上げられています。
そして、画期的なことは世界で初めてヒットしたロック・オペラであるということです。
英語が得意な方は、lyricsを最初から最後まで順番に読んで、その意味を深く味わうことも出来ます。
一度聴いただけでは、その良さが分からないかと思いますが、聴き込むうちにスルメのようにその良さが分かるというアルバムです。

Tommy-Remastered
Who
Geffen Records
2013-11-11


とりあえず、The Whoで名盤と一般的に言われているのが、この3枚です。
一番上の写真は“Live At Leeds”。
音の破壊度は、これが一番でしょう。


Live at Leeds
Who
MCA
1995-02-28


See Me , Feel Me

Woodstock















See Me
Feel Me
Touch Me
Heal Me

The Who(ザ・フー)の曲、“See Me , Feel Me”の、この歌詞、非常に繊細な感覚で大好きです。
特にボーカルのロジャー・ダルトリーが、この曲を歌うと、その場の空気をいっぺんに変える強烈なオーラを発します。
特に1969年のウッドストックのステージでのパフォーマンスが、ベストだと思います。
もう、本当にロジャーの姿が神々しく見えてきます。
       ↓
http://www.youtube.com/watch?v=m7AHblQ3_oM

この曲を歌うと、ザ・フーの女性ファン達が、皆ロジャーを見上げて、うっとりするのだそうです。
でも、このウッドストックの映像を観ると、その気持ち、男性の私でも良く分かります。

ちなみに、このウッドストックのDVDのジャケットの手前で、マイクを持つ右手を突き上げているカーリーヘアの男が、ロジャー・ダルトリーです。
このウッドストックは、ロックフェスなので他のバンドも数多く出演しているのですが、ロジャーがジャケットの一番手前の目立つ場所に配置されているのは、いかにこのパフォーマンスが素晴しかったのか、よく分かります。

ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 [DVD]
ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 [DVD] [DVD]


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『シャキーンとした猫』
2019年

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