★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

2008年02月

日常の1コマ

マンションに置きっぱなしの絵があると、いい加減、部屋が狭くなるので、遠方の物置に移動させる事にしました。公募展では、私の住所で出展しているので、どうしても一度、マンションに戻って来てしまうのです。そこで、私の胸までの高さがある、大きな絵を3枚ほど、エレベーターに載せて、ワゴン車に積み込む『計画』を立てました。何しろ物が、でかいだけに『計画』を立てて、決心しないと事が進みません。運んだ絵は、“ブライスちゃん急いで!(F30号)”と、“なまいきdoll(F40号)”、“Dream(F30号)”の3枚です。元々の絵のサイズに加え、額装した上、梱包してあるので、さらに大きくなったいます。“ブライスちゃん急いで!”は、東京都美術館で展示され、“なまいきdoll”は、同じく東京都美術館で展示された後、石川県白山市まで旅をして帰ってきました。“Dream”は昨年末に大黒展で展示されました。これらのでかい荷物をエレベーターから、引っ張り出した所、マンションの管理人さんがワコン車まで、持って行って手伝ってくれました。管理人さん、ありがとうございます。ちょうど積み込み作業を終えた頃に、同じマンションに住む、ご夫婦がワゴン車の前を通りかかりました。→続く199f05bc.jpg“ブライスちゃん急いで!”
893e9df3.jpg“なまいきdoll”
d717778b.jpg“Dream”
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着信アリ

最近、Amazonで本を注文するのですが、これが、便利なようで難儀なものです。なぜならば、私はほとんど家に居ないからです。東京駅や関空で、『こんにちは、佐川急便です。Amazonさんからの荷物をお届けに参りました』と私の携帯に、かかって来る事が幾度もありました。最近は、私も慣れてきて、佐川急便のドライバーさんの携帯電話の番号を、私の携帯に登録しておいて、ドライバーさんから電話がかかってきた事が分かるようになりました。躊躇なく、電話に出て、渋谷に居ても、心斎橋に居ても『○月○日の午前中に持って来て下さい』と指示できるようになりました。世の中広しと言えど、運送会社のドライバーさんの携帯の番号を自分の携帯電話に登録している人は少ないでしょう。やはり、見知らぬ電話番号で着信があると、『何だったんだろう』、『悪い人からかかってきたのだろうか』、はたまた『デートのお誘いだったのかな』と色々悩んでしまいます。大概それは、運送会社のドライバーさんの番号である事が多いのですけどね。私の場合、Amazonだけでなく、東京の美術館や地方巡回から絵が戻ってきた場合、これまた運送会社のドライバーさんの携帯電話からの着信が多く、見知らぬ番号に悩まされる事が多いです。→続くebdbc401.jpg
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猛勉強してます

15日は、東京や大阪へ行って読みきれなかったファッション雑誌を熟読。バックにはディジー・ラスカルのラップを流しながらです。この、ディジー・ラスカルは、ダムドのキャプテン・センシブルの“ハッピー・トーク”をサンプリングするなど、マニア心をくすぐるトラックを作っています。この日に読んだ雑誌は、PS、mini、JILLE、CUTiE、Zipper、SEDAの6誌です。今期は、去年に引き続き、ワンピースやモッズコートの人気が高いようですが、印象深いのは、カラーのスキニーデニムですね。ピンクや赤、水色のスキニーが誌面を賑わしていますね。そういえば、スキニー人気の反動でバギーパンツが一時誌面を賑わしましたが、完全に消滅しましたね。やはり、女の子には、ほっそりと見せたいという願望があるようですね。また、去年大流行したサロペットも姿を消してしまいましたね。全体的にワンピース全盛といった感じです。また、女優の夏帆さんがモデルとして引っ張りだこで、複数の雑誌に載っていました。年齢の割りに落ち着いていた佇まいなので、何か将来、大女優になるのではないかというオーラを感じさせます。ファッション雑誌を読むとなっても、6誌も読むと、結構な読者量になります。→続くf5e7f60a.jpg
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前衛の道

篠原有司男さんの『前衛の道』を読みました。赤瀬川源平さんの著書は、客観的視点で前衛芸術の熱気を語っているのに対し、『前衛の道』は、当事者の視点で書かれています。篠原有司男さんは、恐らく日本人で初めてモヒカン刈りにした男だと思います。それも60年代にやったものだから、たいしたものです。また篠原有司男さんは、ボクシング・ペインティングのパフォーマンスが有名です。これは、ボクシングのグローブに絵の具を浸けて、紙にパンチする事で絵を描いていくパフォーマンスです。また、段ボールで作ったバイクの作品のシリーズも有名です。世の中に様々な芸術家が居ますが、篠原有司男さんは、過激なイメージがあります。この『前衛の道』にも過激な描写が随所に見られます。私が読んで、最も過激に感じた記述は、女性のヌードのモデルを『普通の仕事』と騙して呼んで、絵の具を頭からぶっかけ、逃げまどうモデルを追っかけて、両側から紙で挟んで、魚拓ならぬ人拓をするパフォーマンスです。→続く2c71e2e9.jpg
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パーティーの前日に…

バレンタインの日に、次回作のエスキースが完成しました。今回は、構想が難渋しましたが、何とか形になりました。『絵画を用いたポエム』シリーズで構想を描きました。大きく描かれた女の子の横ではミサイルが派手に発射されています。頭上には、重そうなハマーの写真がコラージュされています。コラージュに関しては、画面の質感の意外性を求める目的でやってみました。あえて、空飛ぶミサイルを画面の下に配し、重量感あるハマーを頭上に持っていきました。この絵の構想は、この前、大阪へ行った帰りに、関空に向かう電車の中でまとめました。そして、この絵を『パーティーの前日に…』という題名にしました。パーティーの前日は、翌日のパーティーの期待に思いをはせるものです。その期待感を絵画で表現しようと思ったのです。あり得ない事が、あり得るパーティーの弾けた期待感を何とか表現しようと思った結果、こうなりました。この日は、バレンタインの日だったので、達成感と相まって華やかな気分になりました。教室の大宮政郎先生にも『いいんじゃない?』と言って下さったので、ほっとしています。構想が固まったので、いよいよ制作に入っていきます。→続く57c9f52a.jpg
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成人年齢

成人年齢が20歳から18歳に下げる、民法改正の諮問が行われています。しかし、そもそも、きっかけが憲法改正における『国民投票法』が発端であった事から、何か変なタイミングのようなものを感じるのです。何か以前から、裏の理由があって、たまたま『国民投票法』で引っ張り出してきた議論のように思えるのです。『国民投票法』は、去年国会で可決されてしまったので、じたばたしても2010年には施行されるのを待つだけです。最も考え易い理由は少年法の問題です。少年法のためにトラブルを起こす事例が数知れません。また、日本人お得意の、『欧米は…』の理論です。欧米や他国では、18歳が成人とされているのですが、それにはアングロ・サクソンや黒人と日本人の生理的な身体発達のスピードを比較して議論しなければなりません。それは、いくら『日本人が欧米人より身長が低いのは、けしからん』と声高に叫んでも、不毛な論理であると同じで、慎重に検討しないといけません。もう1つは、少子高齢化で、将来移民を受け入れる場合、成人年齢を他国と合わせておかないと、法律上いろいろ面倒だと考えているという可能性です。→続く91d53936.jpg
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SILK

映画“SILK”を観ました。日本、カナダ、イタリアの合作という、非常にスケールの大きな映画で、日本からは芦名 星さん役所広司さん中谷美紀さんが出演しています。物語は19世紀中旬のフランスの紡績工場を主要産業とする田舎町で、1人の若い男が、結婚直後であるにもかかわらず、良質な蚕の卵を求めて、日本まで3度も足を運ぶというストーリーです。当時の日本は幕末の動乱であった事が、物語の核になっております。妻を持つ身でありながら、日本で芦名 星さん演ずる謎の女性に恋してしまい、3度もはるばると遠路はるばると訪れてしまいます。この主人公は中国から日本海を渡って、酒田港に入り最上川経由で山を登って、ある山村に入るというコースを取っているので、今で言うと蔵王の辺りの村かも知れません。日本の描き方が、強烈にエキゾチックで、いくら日本人スタッフが居ても、やはり外国人が撮るとこんな風になってしまうんだなと感じます。もちろん、映画に矛盾点はあります。フランス人なのに英語話していたり、幕末の日本人が英語話していたりとか、ちょっと無理がある気がします。まあ、『お話』なので、しょうがないのですが…。605a4abc.jpg
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国立国際美術館

大阪、中之島にある国立国際美術館 NMAOに行って来ました。『30年分のコレクション』と銘打ち、ありったけの所蔵品を披露していました。この美術館はコンテンポラリーアートのコレクションが膨大にありました。私の好きなハイレッドセンターの高松次郎さんの影の絵、中西夏之さんのコンパクトオブジェ、ネオダダの篠原有司男のオートバイがありました。他に興味深い作品はクリストの梱包芸術です。あの、島や橋を梱包する構想は、細密なスケッチからスタートしていたのです。アンディ・ウォホールのマリリンもありましたが、シルクスクリーンのため、あらゆる所でマリリンを見ていたので、食傷気味でした。この美術館は元々、大阪万博の美術館を利用して作られた美術館ですが、2004年に中之島に場所を移して再スタートしたそうです。個人的に一番感慨深かったのは、前述の中西夏之さんのコンパクトオブジェですね。これは、オブジェとなる品々を卵形の透明な樹脂で固めた物です。まるで、巨大なピータンみたいな不思議な作品です。赤瀬川源平さんの著書で、白黒で写っていた卵型のコンパクトオブジェは、色彩を放って、今自分の目の前にある事が信じられませんでした。→続くcc0741fc.jpg
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ザ・ポリス復活!

POLICE

ザ・ポリスの再結成ライブで大阪の京セラドーム大阪に行きました。
私にとっては、人生3回目の京セラドーム大阪です。
1回目はポール・マッカートニーで2回目は、ローリング・ストーンズのライブです。

今回、ザ・ポリスは彼らの来日後、初のライブになります。
会場は推測で、数万人は集まっているようです。
人が多い所が好きな私には、うってつけの所です。
私は、まぎれもなく、彼らの復活を、いち早く目撃した1人になりました。

何よりも、あの年代で高い地位に居るメンバーが、サポートのミュージシャンを入れずに、たった3人でライブをする事に驚愕しました。
曲は、全曲知っていましたが、インプロビゼーションするものですから、先が読めずハラハラしました。
その、インプロビゼーションという危ない綱渡りを、敢えてするのが彼らの魅力なのでしょう。
聴いていて思ったのですが、昔のライブのDVDやCDと比べて、インプロビゼーションの比率が増えているように思いました。それは、ミュージシャンとしての自信の現れだと思います。
写真は、ライブのパンフレットです。

この、2500円のパンフレットだけ買うのに、グッズ売り場で30分かかりました。
それは、私の前でグッズを買っていた1人の方が、たっぷりと5万円もショッピングしていたからです。
ライブのグッズ売り場で5万円も使っている人を初めて見ました。

※この記事は2016年2月11日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。

ザ・ポリス・インサイド・アウト

Everyone Stares/The Police Inside Out

ザ・ポリスのドラマー、スチュワート・コープランドが撮影・編集・監督した映画“Everyone Stares/The Police Inside Out”を観ました。
これは、ザ・ポリスのスチュワート・コープランドが、バンドの初期の頃から、数年後に世界的ロックスターになって、身動きが取れなくなって解散するまでを描いています。
これを観る限り、スチュワート・コープランドは、ザ・ポリスの活動中は、いつもカメラを持って行動していた事になります。
ライブ中でも、ドラムキットの脇に、スタンドでカメラを固定して撮影している程です。
それを21世紀になった今頃になって、編集して映画にしてしまうなんて、スチュワートは無造作過ぎますが、それが"Everyone Stares/The Police Inside Out”の魅力だと思います。

この映画は、後半になって人気が出れば出る程、行動が制限されて虚しくなって破綻する様が描かれています。
ロックスターの生活や日常なんて、一般大衆には想像出来ませんが、この映画は淡々と、それを映し出しています。
映画では、スチュワートが撮影した映像に、彼自身のナレーションが入ります。
そのナレーションが素朴で味わいがあります。

現実のロックスターの実態は、ツアーとレコーディングの連続で、ウンザリした生活である事が良く分かります。

個人的に興味深い場面は、日本で表参道を歩いている場面で、『日本人は贈り物と玩具が好きだ。特にバレンタインだから』というナレーションが入る所です。

また、バンドの後期に、スティングのベースの音が、どことなく寂しげに聴こえる所も興味深いです。
スティングが多忙のあまり曲を書く余裕がなくなる様子も描かれています。
理想と現実、ギャップがある事は誰も分かっているとは思いますが、ロックバンドの仕事を見せつけられると本当に、『ご苦労さん』と声をかけたくなってしまいます。

※この記事は、2017年2月17日に投稿当時の原文を損なわない程度に、修正致しました。


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『シャキーンとした猫』
2019年

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