★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

2008年06月

God Save the Queen

ご存知だとは思いますが、“God Save the Queen”はイギリスの国歌です。公の場では間違ってもセックス・ピストルズの“God Save the Queen”ではないのです。国歌の方は、日本語では、『神よ女王陛下を守り給え』と言う題名になります。だから、セックス・ピストルズの“God Save the Queen”は、日本で言えば、『君が代』という題名で、天皇を侮辱した歌を歌ったようなものです。パンクロックって凄いですねぇ。今年はオリンピックの年なので、ユニオンジャックが掲げられた時に、“God Save the Queen”が流れると思います。その際は、その荘厳なメロディーに耳を傾けてみるのも一興です。b8ebd8f7.jpg

危うく

少し風邪気味です。危うくブログを書き忘れる所でした。9b4016ac.jpg

花楓

394cf8bd.jpg

JILLE最新号でのモデルの花楓さんです。
今年でもう28歳になるというのに若いですね。
モデルという職業は、健康状態が良くないと、顔や体型に反映されて職業意識を問われるので、なかなか大変な職業だと思います。

モデルの中では、今宿麻美さんが30歳、花楓さんが27歳と、この世代のは存在感が大きい方が多いです。
そういえば、モデルじゃないけど浜崎あゆみさんも、この世代ですね。

この20歳代後半から30歳位の世代は、日本が景気が良かった時代を殆ど体験せず、就職氷河期の一番大変な時代を経験した世代です。
就職売り手市場の20歳代前半の世代が無邪気な印象があるのに対して、この世代は、どこか陰があるように思えるのです。

Back in The USSR

“Back in The USSR”はビートルズの曲ですが、私のロシアの印象はこの曲で決定されたようなものです。USSRとは、若い方は分からないと思いますが、“Union of Soviet Socialist Republics”の略称です。いわゆるソビエト連邦のことです。この曲はビートルズが殆んど分裂状態であった1968年に録音されました。この曲では、曲を作ったポール・マッカトニーが、自分のパートであるベースだけでなくドラムまで叩いて録音した事が逸話として残っています。この頃、ドラマーのリンゴ・スターが一時ビートルズを脱退していたためです。注目すべきは、この曲は全体がパロディーで出来ていて、曲のタイトルはチャック・ベリーの“Back In The USA”をもじって、“Back in The USSR”で、曲調もチャック・ベリー風です。また、曲中のコーラスはビーチ・ボーイズのパロディになっています。ピアノとボーカルはポールお得意のリトル・リチャード風です。こういったアメリカンなロック文化をパロディーで融合して、ロックを聴く事を禁止されていた当時のソビエト連邦を痛烈に皮肉っています。1968年頃のソビエト連邦はスターリン批判を繰り返し、米国に歩み寄ったフルシチョフが追放され、長く暗いブレジネフ政権下の状態です。ロックなど聴いたらシベリア送りにされてしまいます。その間は人々は隠れてロックを聴いていたと言います。その後、ソビエト連邦が崩壊してロシアになりましたが、ロシアは一気に共産主義から市場主義に転換したため、インフレが起こり、人々の生活は苦しくなりました。そんな所で、今度はロシアの通貨危機(いわゆるルーブルショック)です。ロシアの通貨危機は、共産主義のソ連から自由主義経済のロシアに以降し、ロシア政府が金利年80%の短期国債を乱発していた事に端を発します。しかし、国債の利息を払うためだけに国債を発行するような状態に陥り、1998年8月17日、ロシアは借金返済の目処が立たなくなりました。そうしてロシアは債務不履行宣言を行ったのです。そのため、ルーブルは急落し、ロシア国民は、お金を外国へ持ち出したり、ルーブルをドルに代えようとしたりして、さらにルーブルは下落しました。そのため、ロシアは銀行に対して預金封鎖を行い、一般の人々が預金を引き出すことができなくなってしまったという事件です。恐ろしいですねぇ。ロックを聴くどころの話ではないです。しかし、2000年以降プーチンの時代になって石油・天然ガス事業で儲けて経済発展し、BRICsとの“R”の字を示すまでになっています。そしてやっと、2003年にモスクワ赤の広場で、元ビートルズのポール・マッカトニーが10万人もの群衆の前で“Back in The USSR”を演奏して大喝采を浴びました。その会場にはプーチン大統領の姿もみられます。それはもうロックを聴いてもシベリア送りにならない何よりの証です。実に35年にも及ぶ長い道のりですね。しかし、それから5年経ち、プーチンは大統領の3選禁止条項のため大統領を退任しますが、自分の手下とも言えるメドベージェフを大統領として推し、自身は首相となって権力を維持しようとしています。何かそうなったら、また振り出しに戻るような気がするのですが…。ビートルズのホワイトアルバムの再生ボタンを押すと、ジェット機の爆音と共に“Back in The USSR”が始まります。それを聴く度に私はそんな想いを巡らせます。3e401d7e.jpg

Blogの功罪

秋葉原の連続通り魔事件からネットへの書き込みについて社会的論議を呼んでいます。犯人の加藤被告が携帯用のブログで、犯行予告した上に犯行に及ぶまで、実況するかの如く書き込んでいたと言います。私もブログをやっていますが、その書き込みの内容については、賛成しかねます。『やめろ!通報するぞ!』というようなレスポンスでも欲しかったのでしょうか?そして、そんなに人に構ってもらいたかったのでしょうか?また、最近はブログの言葉によって人を傷つけるような問題も生じているそうです。確かに書いている人は、記者や文筆家ではない素人ですからね。そういった責任の所在がない人が書くと、そういった問題も生じて来ると思います。学校裏サイトなど根深い問題にまで発展しています。私は考えがあって、ブログの内容は、特別な事がなければ、日記調の記載は避けるようにしています。なぜならば、私の1日のスケジュールなぞ誰も興味ないと思っているからです。だから、随筆調・評論調の内容にしているのです。私はブログを始めた当初は、好奇心でブログを始めました。その後、いかにしてカウントを増やす事に腐心するようになり、ある程度カウントが増えると、カウントに興味がなくなり、最近は『頭の整理』の為と、無休のブログの継続(本日で通算445日目)の為にブログを投稿するようになりました。最近は、『頭の整理』ため、ブログがどんどん長文になってきていますが、いつも読んでいる方々には感謝致しております。『頭の整理』のために書いているため最近、私の会話からブログと同じフレーズが出現するようになりました。すると、ブログを読んでる方に、『それブログに書いてあった』と指摘されてしまいます。それは、書いてある人と喋っている人が同じなので、仕方ない事ですよ。また、よく言われている事は、『よくブログに顔出せますね』という事です。それについては、世間でブログが飽和状態の中で、私が顔を出しても、ただの通行人のようなものだと考えているからです。また、顔写真を出す事により、このブログは匿名性が薄れるという効果も生まれます。そして、私がナルシストである事も発覚してしまいます。時々、自分の顔にモザイクをかけたブログを見るのですが、顔を出したくなければ最初から写真を出さなければ良いと思うのですが…。それに、別に悪い事している訳じゃないのに隠す必要ないと思うのですがね。しかし、全く不安がないという訳でもありません。私が何か悪い事をして捕まったり(しませんよ、絶対にね)、事件や事故に巻き込まれたら、このブログの写真が使われるのかなぁと…。583e9127.jpg
f313dc5b.jpg

岩手・宮城内陸地震

14日午前8時43分ごろ岩手・宮城内陸地震に遭いました。
私は朝起きて寝室のテレビのスイッチを入れた所でした。
揺れ始めてすぐにテレビで緊急地震速報が流れましたが、『揺れてから流れるなんて意味ないよ』と揺れている最中に思いました。
まだベッドの上に居たので何かあったらを布団かぶろうかと考えていました。

隣室のリビングから、カタンとCDが落下する音がしました。
はっきりとした縦揺れです。揺れが収まった後見ると、なぜかサンボマスターのCDだけ2〜3枚落下していました。

幸い盛岡市内は震度4でしたので大きな被害はありませんでした。
個人的な被害は壁にかけている絵が若干傾いた程度です。
写真で見て分かる通り、私が描いた『夢みがち』が若干右に傾いています。
また、マンションのエレベーターが一時運転を中止して、部屋まで階段で登らなければならなくなりました。

地震の後、ヘリコプターがひっきりなしに上空を飛んでいます。災害救助のためでしょう、本当に頭が下がる思いです。
不思議な事に地震の後しばらくの間、PCのメールにスパムが全く届かなくなりました。スパムの業者意図なのかプロバイダーの配慮なのか、通信の制御のためなのかは分かりませんが。

080614_1040~01080614_1112~01802ed0a4.jpg

I’m a Boy アイム・ア・ボーイ

I’m a Boy

久し振りに私の好きなバンド、ザ・フー(The Who)の話です。
これで、フーの話は通算11回目になります。
これまで投稿した内容を列挙すると、2007年4月28日『The Who』、4月17日『ロックオペラ・トミー』、4月28日『I can't explain』、5月15日『Substitute』、6月23日『Pictures of Lily 』、7月3日『Won't get fooled again』、7月30日『ガールズジャケット』、11月15日『ロックはこの音』、11月19日ドキュメンタリー映画『The Kids Are Alight』、2008年1月20日『The Whoのモッズ・ファッション』といった感じです。
こんなに多ければ、私自身書き過ぎて、忘れて同じ内容を書いてしまいそうなのでちょっとまとめてみました。

“I’m a Boy”は、『そういえばこの曲について書いていなかったな』と思ったので、書いてみました。
この曲は、演奏時間が短いポップス調の曲ですが、ある物語が隠されています。
その物語は、『女の子として育てられた男の子の話』です。

この曲を書いたのは、ギタリスト・ソングライターのピート・タウンゼントです。
彼の書く曲は、凡庸なハードロックで描かれる『マッチョな男』ではなく、『繊細な少年』が描かれているのが特徴です。
この曲も、ご多分に漏れず、女の子として育てられ、女の子の服を着せられた、かわいそうな少年が描かれています。

ここでは、ジーン・マリー(Jean Marie)フェリシティー(Felicity)サリー・ジョイ Sally Joy)と呼ばれる姉達?に囲まれたビル(Bill)という少年が主人公です。
ビルは、ズボンも履かせてもらえず、この姉達にメイキャップの練習台に使われたり、夜はビルが付けているヘアピンを引っこ抜かれたりします。
姉達は、ビルを男の子と認めていないので、家でビルの前でもガウンを着ません。
また、彼らの母親も、男の子である事を認めてくれません。
ビルは心の中で『男の子だ』と言うしかありません。曲はそこで終わっています。この曲では、“ユニセックス”という概念を皮肉たっぷりに描かれています。

確かにこの曲がヒットした1966年(全英2位)頃からビートルズやローリングストーンズなど長髪の男性が出現していきます。
写真で見られるザ・フーのメンバーも、まだマッシュルームカットの程度ですが、この後どんどん髪が長くなっていきます。
そして、ヒラヒラとした女の子が着るようなブラウスまで着始めるようになります。
現在では男性が多少髪が長くても全然驚きませんし、多少ユニセックスなファッションで、『こんなファッションなのかな』と思う位です。

そう言う私もユニセックスなファッションです。恐らく、60年代から男女の立場が変化していったものと考えられます。
すなわち、『弱い男性と強い女性』という立場の逆転です。
男性と女性と体格を比較すると、男性は女性より背が高く筋肉質です。
しかし、現代の機械文明社会ではその体格を発揮する場面は限定されます。
スポーツ選手や警察・警備及び軍隊ぐらいでしょうか?
日常生活では引越しや電球の交換程度しか体格の優位性は発揮されないでしょう。

そうすると、日常生活において、男性は女性との差異と存在意義を示す体事ができなくなります。
また、女性の社会進出はめざましく、ますます男性と女性の存在の境界線が曖昧になります。
究極的には男女の差異は妊娠・出産ができるか否かになって来ると思います。

しかし、時代によって男性が男性性を発揮できる時があり、それは戦争が起った時です。
記憶に新しい事例はイラク戦争の頃に、世界中の男性の間で髭を生やす事が流行した事した事です。
でも、いつの間にかその流行は廃れていきました。
一応イラク戦争が終結したからです。“I’m a Boy”はそんなユニセックスな現代社会の象徴した1曲なのかも知れません。

I’m a Boy


※この記事は2021年9月23日に、原文を損なわない程度に修正致しましました。

飛行船

マンションで、ぼさっとしていて、窓の外に目をやると、飛行船を発見しました。慌ててテラスに出て、写メで撮ろうと思いましたが、写メの性能では追い付けず、部屋に戻ってデジカメを引っ張り出して何とか撮影しました。間近で見ると、車の半分位のスピードでゆっくり移動していたので時速20キロ程でしょうか?エンジン音は、ヘリコプターのエンジン音を小さくしたような感じです。飛行船にはnissenと書かれているので、ニッセンの広告用の飛行船なんでしょうね。飛行船

ザ・ベスト・オブ・レディオヘッド

ザ・ベスト・オブ・レディオヘッド

最近、レディオヘッドのベスト盤が出たので聴いてみた所、凄い才能のある人達であると再確認致しました。
実は殆ど知っている曲なので、わざわざ買う必要はないのですがね…。

レディオヘッドは、アルバム単位でコンセプチュアルに曲を仕上げる傾向にあるのですが、ベスト盤として、アルバムというコンセプトから切り離して曲を聴くと、非常に美しいメロディーを持った曲である事が分かりました。
レディオヘッドってこんなにメロウなバンドだったかなぁと思う位です。

収録曲30曲をアルバム別に分類すると、パブロハニー2曲、ザ・ベンズ6曲、OKコンピューター6曲、キッドA4曲、アムニージアック3曲、ヘイル・トウ・ザシーフ3曲、その他2曲で、収録曲の半分以上が、ザ・ベンズと、OKコンピューターで構成されている事が分かります。

ザ・ベンズと、OKコンピューターは、'95年〜'97年に渡ってリリースされたアルバムですが、まさに'90年代後半におけるビートルズのような役割を果たしていたのだと思います。

しかし恥ずかしながら私自身、リアルタイムではOKコンピューターの良さが理解出来ず、その良さが分かるまで3年かかりました。
それは時代背景として、'90年代中頃まではパンク調の曲が、もてはやされ、OKコンピューターのようなプログレ調の曲は忌み嫌われていた時代だったからです。

因みに、日本では、同時期にハイスタがブレイクしていた所からもそれが窺えます。
当時はプログレ=オタクの音楽という認識が広まっていて、OKコンピューターは、そのタブーを踏んだかのようにみえたのです。

もちろんOKコンピューターは、本格的なプログレというより、“プチプログレ”といった趣の程度ですが、よほどのロック産業の中でプログレ・アレルギーが蔓延していたのだと思います。
プログレッシブ・ロックの大御所であるキング・クリムゾンも'90年代半ばまで活動が休止していたので、無理もありません。

そんな私も、レディオヘッドのライブに何度も足を運ぶようなファンになってしまいました。
今回のベスト盤で、新たな発見をしてまた更に好きになりました。
本当に味わえば味わう程、その良さが分かるスルメのようなバンドです。

このベスト盤の30曲の中で、好きな曲を3曲選ぶとすれば、次の3曲になります。
”パラノイド・アンドロイド”(OKコンピューター収録)、ライブで大盛り上がりの1曲です。
”クリープ”(パブロハニー収録)、不朽の名曲で、もはやスタンダードナンバーの領域です。
”イディオテック”(キッドA収録)ライブのハイライトとして演奏され、ボーカルのトム・ヨークが倒れていまわないかと心配になる程、踊り狂う1曲です。
やはり、私の趣味だとライブ映えする曲が多くなりますね。

※この記事は、2017年12月29日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。

ザ・ベスト・オブ(1CDエディション)
レディオヘッド
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
2008-05-28

先祖返りの現象・補追

私が2008年5月16日に書いた、『先祖帰りの現象』が議論の的になっています。これは先祖が受けた教育は、DNAに引き継がれ、その子孫達に引き継がれるというものです。優れた教育を受けた先祖は、子孫達も優秀になります。また、先祖が体を鍛えて高い身体能力が得られた場合、子孫がアスリートになる可能性が高くなります。逆に『祖先が勉強嫌いで学力が低かった場合、その子孫も勉強嫌いで学力も低い』という現象も起こり得るのです。自分の子供に対し、『この子は本を読まない』と嘆く母親は、母親自身が本を読む習慣がない事などは、ありがちな話です。そういった祖先の記憶の復活、つまり遺伝子の問題を、『先祖返りの現象』として、私は論じているのです。具体的な例では、森鴎外のお孫さんである森爵さんは、東京大学の仏文科の名誉教授になられているので、何か頭脳のDNAとの関係がありそうです。また、夏目漱石のお孫さんである夏目房之助さんの活躍も有名です。それを考えると、現役で活躍している若い人達が努力すれば良いDNAを後世に残す事になるので、若い現役世代は努力しましょう!因みに私自身は、先祖のDNAが良くなかったせいか、手先が不器用で色々苦労しています。
気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

ギャラリー用
Archives
  • ライブドアブログ