ロックのアルバムを、毎日最低でも1枚は聴くのが習慣になっている私です。
新旧様々なバンドやシンガー・ソングライターの曲を聴いています。
そんな私が一番愛するバンドがThe Whoです。
『またThe Whoの話か』と思わず読んで下さいね。
やはりピート・タウンゼントという天才的ソングライターに、ドラムのキース・ムーンとベースのジョン・エントウィッスルという名プレイヤーが居るバンドって希有な存在だと思います。
何気にボーカルのロジャー・ダルトリーも、歌を丁寧に歌う良いボーカリストだと思います。
また、ロジャーは俳優として活躍するほど二枚目な男なので、The Whoのヴィジュアル的なイメージも牽引しています。
そんなこんなでThe Whoが好きなのです。
同時期のバンドと比べると、ビートルズはソング・ライティングで抜きん出ていますが、楽器のプレイはポールのベース以外は微妙です。
ローリング・ストーンズは、R&Bのカヴァーを独自のリズム感で、せっせと演奏している印象です。
The Whoの最大の欠点は日本人受けが悪い所です。
'60年代のリアルタイムでは、The Whoの情報はミュージック・ライフ誌に、たまに掲載される程度だったようです。
'70年代に入ると、ハード・ロックバンドのように紹介されていますが、ハード・ロックだと思ってアルバムを聴くと、実は違っていてがっかりするような静寂さがあります。
実際に日本でThe Whoが評価されたのは'90年代後半になってからだと思います。
The Whoが、なぜ日本人受けが悪いのかは散々考察していますが、曲が繊細な心を持った少年の歌であることが一因であると思います。
今風に言うと草食系男子の心理を歌った曲ばかりだからなのでしょう。
The Whoの曲の歌詞では、殆ど女性が登場しません。
登場しても、『困った女性のせいで人生を狂わされた』という内容ばかりです。
日本の経済が右肩上がりだった時代の男性は、良くも悪くもギラギラとした視点で女性を見ていました。
しかし日本がイギリス並に経済が停滞し、女性の方が就職率が高い時代となれば、The Whoの曲に登場するような繊細な心を持った少年の曲を理解出来る地盤が出来てしまったのでしょう。
このBlogを読んでる方で女性もいらっしゃるかと思いますが、ギラギラとした男性が良いか繊細な心を持った男性が良いのかは、賛否両論でしょうね。