昨日、ガソリンスタンドでレギュラーガソリンが、リッターあたり156円という表示を見て、びっくりしました。予測はしていましたが、改めて見ると驚きます。90年代は、リッターあたり、90円を切るか切らないかで、ガソリンスタンドの安売り競争していた時代もあったので驚きです。ガソリンだけでなく、バイオエタノールの影響で、穀物の値段も高騰し、最近は水道料金も値上がりしている地方もあります。景気に関しては、アメリカのサブプライムローンの影響で、世界的規模で景気が減速しています。日本などは、90年代の失われた10年の後、人件費を切り詰めながらも、景気を維持していましたが、こうなると目も当てられません。現在は景気の減速と共に、原油や穀物、水など人間が生きていく為に、絶対必要な物が値上がりしているのです。デフレーションは、物価の値下がりと賃金の値下がりが連動している現象をいいます。しかし、スタグフレーションは、賃金が値下がりしたままで、物価が上昇する現象を言います。現在の、この状況は、スタグフレーションに見えなくないと思います。マスコミや政府日銀の方々も気付いていると思いますが、下手に公表すると、混乱をきたすので、静観しているのでしょう。経済は、一種の心理学のようなもので、余りに不安を煽り立てる報道をすると、民衆は天災の被害者の如くにパニックに陥ります。昭和2年に日本で起こった金融恐慌は、その一例であると思います。バブル経済崩壊後に、100円ショップが流行した時、私は『デフレーションの時代がやって来る』と思いましたが、政府日銀がそれを認めたのは、それから数年後でした。若い読者の方は、分からないと思いますが、バブル経済の時代は、『どんなに高価な物を買ったのか』が、自慢になった時代だったので、100円ショップの登場はショッキングな出来事でした。今回のガソリン販売価格の高騰は、その時に似た感覚を覚えます。ただ、言える事は、世界的規模の物価の上昇は、世界中の人が損をしている訳ではなく、どこかで誰かが儲けて得をしているという物事の表れだと思います。今後、戦争や紛争が起こらなければ良いと思うのですが…。