帰りの新幹線の中で読んだ本が、この藤田令伊 著の『現代アート、超入門』(集英社新書)です。
実は、この本は3月17日に発売されたばかりで、22日に私が購入し、その日のうちに完読したのですから実にタイムリーな話です。
恐らくこの本が、著者のBlog以外で取り上げられることも、初めてでしょう。
この本は、『現代アート、超入門』というタイトル通り、現代アートが全く分からない人に向けて書いてあります。
本の構成として、各章毎に、まず最初にカラーの口絵写真を提示し、『あなたはこの作品は〜ですか?』という問いからスタートします。
そして、解説で現代アートのカラクリを解き明かし、『最後に現代アートの水脈をたどる』と題して、紹介した作品の同時代の潮流を語るという構成になっています。
『現代アート、超入門』なので、現代アートマニアの私が読むと、現代アートの基本を、おさらいしているかのような、気恥ずかしさを感じました。
しかし、読み進めると、危険で今にも事故が起こりそうなそうな作品や、尿で作った作品など、現代アートマニアの私でも唸るような、物凄い作品が登場し、色々考えさせられました。
そして、この本の最大の特徴は、作品を鑑賞者側の視点で書かれているということです。
だからこそ、『とりわけ近年の日本の若手作家の作品に顕著な傾向だが〜』という記述には、作品を創る側として、ドキッとさせられました。

藤田令伊 氏のアートポータルサイト、『フェルメール美術館』です。
興味ある方は覗いてみて下さい。
著者の藤田令伊 氏のBlog『フジタのブログ』もありますよ。
http://www4.ocn.ne.jp/~artart/

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