私が近頃好きなアーティストは、会田誠(あいだ・まこと)さんです。
会田誠さんは、女子高生をモチーフにした絵画作品が有名ですが、自らが顔を出すようなパフォーマンスに近い作品も、好きです。
なぜ、その作品が好きなのかと言うと、その皮肉に満ちたユーモアが痛快だからです。
会田誠さんの作品の感想は、現代の日本人だったら好きか嫌いか真っ二つに別れると思います。
好きか嫌いかという事象は、『中間がない』ということに他なりません。
会田誠さんの作品は、現代の日本人の心の闇を現していることを特徴としています。
そのキーワードが、『中間がない』ということになります。
裕福か貧乏か、高学歴か低学歴かとか、その溝は、現代の日本においては、ますます広がっていきます。
会田誠さんが女子高生をモチーフに選ぶのも、女子高生が現代の日本の大衆文化において最強の存在だからでしょう。
そんな、未成年たる女子高生を、文化の牽引役にしてしまうという、どうしようもない今の日本人のダメさ加減を、茶化しているようにも見えます。
そんな現代の日本人の駄目っぷりを茶化する、会田誠さんのユーモアが私のツボにハマるのです。

美術手帖2008年5月号の会田誠さんの特集です。
中央の無精髭の男が会田誠さんです。
この写真では、日本人なら誰でも知っている、ザ・テレビジョンの表紙をパロディーにしています。
手に持っているのが、レモンじゃなくてナマコなのがポイントです。
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やはり、美術手帖2008年5月号からです。
会田誠さんと言えば、このびっしり描かれた女子高生の絵画が有名です。
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これは、会田誠さん自らがビン・ラディンに扮した映像作品です。
なぜか、ビン・ラディンが、酒瓶が散乱する部屋で、コタツに入って喋っています。
これは典型的なダメな日本人の部屋ですね。

『ワタシ、ビン・ラディン』
『テロリスト、インタイ、シマシタ』
『デスカラ、モウワタシ、サガサナイデ、クダサーイ』

この動画を見ると、思わず爆笑してしまいます。