Space Oddity

実は連日、膨大なロックのアルバムを聴いている私です。
このBlogで取り上げるロック・アーティストは大物ばかりなのですが、最近の新人達のアルバムも、しっかり聴いてますよ。
やはり、大物ロック・アーティスト達は、本当に大天才な方々ばかりなので、どうしてもBlogに取り上げる頻度が増えてしまいます。

私が連日のようにロックを聴いていて、最近の音楽業界は下記の2点に要約されるように感じています。
1.ダウンロードやCDなどの音源の売買から、ライブ活動への収益へのシフト。
2.バンドからSSW(シンガー・ソングライター)へのシフト。

平たく言うと、音源という物販からイベントに音楽収益が変わっているように感じているのです。
上記の2点は実は深いつながりがあるように思います。
プロモーターから、至急なライブのオファーがあっても、SSWの場合は1人でアコギを持って歌ってもOKで、大規模なライブでもバックバンドと一緒にライブをすることも可能など、小回りが効くのがSSWの強みだと思います。
バンドの場合は急なオファーがあった場合、各メンバーのスケジュールを合わせるのが大変だと思います。
売れっ子の場合は、マネージメントの仕事だと思いますが、売り出し中のバンドの場合、どうしても誰かが、『その日はバイトのシフトが入っていて…』みたいな会話になってしまうと思うのです。
しかし、SSWの流行に関しては、ロック・マニアの私からすると、よく練られたソリッドなロック・バンドが、爆音を鳴らす瞬間が好きなので捨て難いというのが本音です。

ロックでSSW的な活動をして印象的なロック・アーティストは、デビッド・ボウイだと思います。
ボウイの場合は若き日に苦労しバンドの結成と解散を繰り返し、その度にレコード会社から様々なイメージを押しつけられます。
でも、その苦労のお陰で、劇的な流行の変遷を遂げた'70年代のロック・シーンにおいても、バンドを結成したり解散したり、海外に移住してスタッフを刷新したりを繰り返して、その音楽性をカメレオンのように変えて行きました。
でも、そのスタートは、写真の売り出し中の“Space Oddity”です。
ファースト・アルバムをリリースするも、鳴かず飛ばずでパントマイムの腕を磨いて演劇活動をしていたボウイですが、シングル“Space Oddity”のヒットで、その生活はガラリと一変します。
アコースティックな“Space Oddity”は、その気になれば、アコギ1本でライブで演奏に出かけれたと思います。

このBlogを書くために、私も久し振りに“Space Oddity”を聴きましたが、その知的に練られた曲に感嘆しました。

Space Oddity
David Bowie
Virgin Records Us
1999-08-26