25日は、コステロとアトラクションズの“All This Useless Beauty”を聴きました。
コステロとアトラクションズは初期において、バリバリにパンクな演奏をしたバンドです。
一方、このアルバムは1996年にコステロがアトラクションズと組んだ最後のアルバムで、パンクとは、ほど遠い演奏を聴かせてくれます。
正直、このアルバムを、初めて聴いた時は『二度と聴きたくない』と思う位、気に入りませんでした。
コステロを含むバンドの皆さんが、パンクの心意気を忘れた失敗作と思っていました。
所がです!
先日、偶然にiPodで聴いてみたら、良いじゃありませんか!
そこで気付きました。
このアルバムは、聴き込む程に、その味わいが分かるアルバムなのだと。
特筆すべきは、コステロがソングライティングした曲の美しさです。
本当に心に染み入る、切ないメロディで満たされています。
そして聴き込むと、曲によっては結構ロックしている曲もあるのです。
最初に聴いた時は、曲が優美過ぎて、ロックな演奏に気付かなかったようです。
また、特筆すべき演奏は、キーボードのスティーブ・ナイーブの奏でるピアノが、コステロの切ないメロディを、引き立たせている所です。
このアルバムを簡潔に言うならば、『聴き込むほどに味わいが分かるコステロとアトラクションの最後のアルバム』でしょうか?