Drones

マシュー・ベラミー(ボーカル、ギター、ピアノ、ソングライター)、クリス・ウォルステンホルム(ベース)、ドミニク・ハワード(ドラム)という名前が読み難いメンバーで構成されるロック・バンドがMuse(ミューズ)です。

私は長年のロック・マニア歴から、優秀なソングライターが居て、尚かつ優秀なプレイヤーが居るロック・バンドは最強だと思っています。
Museも、そんなバンドの一つです。

私もライブに2回行きましたが、ライブ・バンドとして素晴らしい実力だと感じました。
特にクリス・ウォルステンホルムのベースは素晴らしいと思います。
CDやiPodで聴いて、今までギターの音だと思っていた音色が、ライブに行って実はエフェクターをかけて歪ませたベースの音だと分かって驚愕しました。
ベースと言うより、まるでギターのようなベースです。
そんなクリス・ウォルステンホルムのベースに下支えしてもらい、マシュー・ベラミーは縦横無尽にギターを弾いたり、ピアノを弾いたり、悲壮感漂うメロディーを歌います。

そんなMuseの新しいアルバム、"Drones"を聴きました。
のっけからエフェクターをかけて歪ませたベースの音で始まります。
Museは2010年代に入り、同じく英国のバンドであったクイーンに影響を受けた曲調、コーラス・ワークが強くなって行きます。
"Drones"は、より一層"クイーン化"したような印象です。

しかし、マシュー・ベラミーはオペラ歌手のようなフレディ・マーキュリーのような発声法は出来ません。
しかし、優れたソングライターであるマシュー・ベラミーは、"クイーン風"の優美な宮殿のように構築された曲をライティングすることで昇華させました。

『美しい宮殿のようなアルバム』、それが"Drones"と私は思いました。


Drones
Muse
Warner Bros / Wea
2015-06-09