Coup De Grace

本日、マイルズ・ケインのアルバム、"Coup De Grace"がリリースされました。
聴いた感想は、『意外とパンクだった』です。

マイルズはこのアルバムのために、情報を小出しに出していました。
2016年は、ラスト・シャドウ・パペッツの活動に費やしていました。
2017年に入ると、無精髭姿でジムでトレーニング動画が公開されました。
そのうち、活動の拠点をLAに移したという情報や、フレッドペリーとコラボしてアパレル産業にも参入するようになりました。

そのヴィジュアルは、リバプール出身の線が細い若者から、やさぐれたハリウッド俳優のように変化しました。
そのうち、イギリスのSSWのジェイミーTとスタジオに入っている写真がSNSで公開されたり、アメリカのSSWのラナ・デル・レイがマイルズとレコーディングしているというインタビューが入って来ました。

そして、マイルズがインタビューで、次のアルバムはダムドのようなパンクなアルバムになると語っていました。
マイルズのファンである私は、情報が出る度に謎が深まるばかりでした。

そして、今年に入りアルバムの中から、3曲が先行リリースされました。
2曲はMVが公開されましたが、どこかバイオレンスな映像です。

でも、本日の"Coup De Grace"のリリースで、謎が全て解決しました。
マイルズは、LAでジェイミーTと一緒に、パンクなアルバムをレコーディングしていたのです。

私はジェイミーTのファンでもあるので、ジェイミー色が強くなるかと思いきや、マイルズ色が強いアルバムでした。
ジェイミーTは、バッキング・トラックで協力はしていますが、あまり自身の色は出さずに黒子に徹しています。

そして、LAでレコーディングしたので、アメリカンな感じになるかと思いきや、ファンキーな"Coup De Grace"や、ラナ・デル・レイの影響を感じさせる"Loaded"など、何曲かはアメリカを感じさせる曲はありますが、基本はUKロックなアルバムでした。

まぁ、英国人同士のマイルズとジェイミーがアルバムをレコーディングすれば、どこでレコーディングしても、UKロックにはなりますね。

タイトルの"Coup De Grace"とは、『とどめの一撃』の意味です。
マイルズは、約1年半の期間をかけて、『マッチョなパンク・アルバム』をレコーディングしていたのです!

全ては、謎が解けました。

Coup De Grace
Miles Kane
Virgin
2018-08-10