Sings Jacques Brel

25日は、スコット・ウォーカーの"Sings Jacques Brel"を聴きながら、ワインを味わいました。
スコット・ウォーカーはジャンルとしては、ロックに分類されたアメリカ人ですが、その音楽性にアメリカ的な要素は少ない希少的なミュージシャンです。
アメリカ的な所と言いますと、英語の発音がアメリカ英語であること位でしょうか?

アメリカの光景と言えば、広大な砂漠の中を直線的に走る道路と、その道路を走るピックアップ・トラック、そして錆び付いたガソリンスタンドがある風景を連想してしまいます。
(私が連想するアメリカ像が偏っていましたら、ごめんなさいです)

しかしながら、スコット・ウォーカーのアルバムを聴きますと、極めて欧州的な光景を連想してしまいます。

"Sings Jacques Brel"は、ベルギー生まれでフランスで成功したシャンソン歌手、ジャック・ブレルの曲を、スコット・ウォーカーがカヴァーした曲を集めたコンピーレーション盤です。
このアルバムを聴きますと、ハンバーガー店のBGMには合わないように感じてしまいます。

本家のジャック・ブレルのアルバムを聴いてから、"Sings Jacques Brel"を聴きますと、スコット・ウォーカーが、いかに米国色を抑えてレコーディングしたのか、その努力が手に取るように分ります。

こちらが、本家ジャック・ブレルの"Matihilde"です。
ピアノの音色とリズムが、サウンドの中心となっていることが分ります。



スコット・ウォーカーの"Matihilde"は、歌詞を英語にし、ドラムをリズムの中心に据え、ちょっぴりロック・テイストに仕上がっています。



Sings Jacques Brel
Scott Walker
Ume Imports
2009-03-17