Tommy

The Whoの大ファンの私。
初期から全盛期のアルバムは、どのアルバムも大好きです。
その時の気分で、一番好きなアルバムは変わりますが、今は"Tommy"の気分です。

改めて聴きますと、聴きやすいサウンドです。
The Whoは爆音のライブを最も得意とし、スタジオ・レコーディングした曲も、まるでガレージ・バンドの曲ではないかと思うようなヘヴィーな曲もリリースしています。

しかし、"Tommy"のサウンドはThe Whoのアルバムとしましては、静寂に包まれています。
アコースティックな曲が多数ありますし、ピート・タウンゼントのエレクトリック・ギターもラウドな演奏を控えている印象があります。

The Whoは初期からイギリスでは売れていたバンドですが、ビートルズやロールング・ストーンズの、チャート・アクションの壁を乗り越えることが出来ませんでした。
恐らく当時はロック・ファンからは受け入れていたバンドなのだと思いますが、ロック・ファン以外の大衆からの支持を受けないと、チャート・アクションの壁は乗り越えられなかったのだと思います。

ファンとしましても、"I Can See for Miles"のような名曲が、UKチャートの10位にとどまってしまった事は残念ですが、そのヘヴィーなサウンドが災いし、ロック・ファン以外の大衆の支持を得られなかったと考察しますと、納得がいきます。
当時のシングルを購入する層が、決して若者だけではないですからね。

しかし、"Tommy"はソフトなサウンドで、ロック好きな方でなくても受け入れやすかった事が大ヒットに繋がったのだと思います。

言わば、The Whoが"Tommy"をリリースした事により、The Whoが『再認識』され、ビートルズやローリング・ストーンズと肩を並べる存在になったのだと思います。

Tommy-Remastered
Who
Geffen Records
class="itemSubTxt">2013-11-11