★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

イギー・ポップ

青春のワンショット

Kill City















最近は、Iggy Pop & James Williamson (イギー・ポップ&ジェームズ・ウィリアムソン)の“KILL CITY”をよく聴いています。
いつもは、ジャケット写真を載せるのですが、インナースリーブの写真があまりに格好良いので、そちらの方を載せます。
写真前方のデニムのジャケットを着た金髪の男がイギー・ポップで、後方の黒い長髪の男がジェームズ・ウィリアムソンです。
イギーの髪は、いつもの色より金色の具合が強いのでかなりキンキンにブリーチしているように見えます。
ジェームズ・ウィリアムソンが、イギーと肩を組んで、何か“青春のワンショット”という印象の写真です。

2人は、破壊的なステージで有名だった70年代USのバンド、The Stooges(ザ・ストゥージズ)のボーカリストとギタリストという関係でした。
イギーはボーカリストでジェームズ・ウィリアムソンはギタリストでした。
“KILL CITY”は、The Stoogesの解散後の1975年にイギーとジェームズ・ウィリアムソンがレコーディングしましたが、そのまま放置されました。
その後、1977年になってリリースされたという、いわく付きのアルバムです。

イギーはパンクのゴッド・ファーザーとしての地位を築き、著名なロック・スターとしての地位を手に入れました。
一方、ギタリストであるジェームズ・ウィリアムソンは、70年代末までイギーと音楽活動を続けていましたが、80年代に入るとコンピューターにのめり込むようになりました。
ロングヘアーは切られ、ビシッとしたスーツを着るようになり、後年ソニーの副社長になるまで上り詰めました。
ジェームズ・ウィリアムソンは、2009年までソニーに在籍したので、彼が携わったVAIOを使用して居る方も多いことでしょう。

The Stoogesは、2010年にパンクのルーツとなるバンドとして、ロックの殿堂入りとなりました。
The Stoogesが再結成の際に、ジェームズ・ウィリアムソン氏はソニーを早期退職して再びバンドに戻ったとのことです。

上の写真が撮られた時の1975年当時は、この2人の人生が、著名なロック・スターとソニーの副社長になるとは誰も予想だにしていなかったでしょう。
まさに、“青春のワンショット”です。

Kill City
Kill City [CD]

イギーにシビれる

Raw Power











本日は、毎朝恒例の体重測定でベストの記録を更新しました。
でも3月頃からの、たった3ケ月間で4キロも痩せてしまったので、自分でも『身体大丈夫なのか不安だなぁ〜』と思ってしまいます。
食生活を大胆に変えた訳ではないので…。
まぁ、現時点でそんなに痩せ過ぎている訳ではないので、ドンマイと言ったところでしょうか?

この2〜3日は、The Stoogesのアルバム、“Raw Power”にハマり聴きまくっていました。
ボーカルのイギー・ポップの声、シビれますね〜。
このアルバムは、盟友デヴィッド・ボウイがミックスに携わっていただけでなく、1973年というグラム・ロックの全盛期にリリースされたので、The Stoogesやイギーのアルバムの中でも、グラム色が強いかと思われます。
上の写真のジャケット写真もグラム・ロック調です。
このジャケット写真は、もう『イギーと言えば、この写真』と言える有名なものとなっています。
ギターの音も、ジャケットのイメージ通り、ギラギラとした音色が特徴です。

米ローリングストーン誌が発表した“史上最も偉大なシンガー100人”に、イギーがランクインしているか心配になりましたので調べてみましたら、見事75位にランクインしていました。
何となく、ほっとしました。
イギーのような偉大なボーカリストに対して、余計な心配でしたかね…。
何より、この“Raw Power”はイギーのボーカルが、初期の頃より、しなやかになり、上手くなった印象があります。
個人的には、イギーの全キャリアの中で、“Raw Power”の頃のボーカルが一番好きです。

イギーの歌声だけでなく、1曲目の“Search And Destroy”のイントロも強烈で、一聴の価値があると思います。
ほとんど、“Search And Destroy”の1曲が好きか嫌いかで、The Stoogesが好きか嫌いか分かる象徴的な曲だと思います。

Raw Power
Raw Power [CD]

毎日イギー

Ready To Die












11日にAmazonで注文した、The Stooges (ストゥージズ)の再結成新作アルバム、“Ready to Die”が、もう届きました。
Amazonと日本の運送会社、早いです!
そのお陰で、前日に引き続き本日もイギー(Iggy Pop)の歌を聴くことができました。
毎日イギーです。

前日聴いたのはThe Stoogesのファーストアルバムで、22歳時のイギーの声で、本日は66歳になったイギーの声です。
基本的な声質は変わらないですね。
ただやはり、年齢のせいか、狂犬の如く噛み付くようなボーカルは影を潜め、しなやかな“聴かせる歌”が増えたような気がします。
当然、歌唱力も若き日よりアップしています。

この“Ready to Die”では、The Stoogesのオリジナルのギタリスト、ロン・アシュトン(Ron Asheton)が他界したため、サードアルバム、“Raw Power”でギターを弾いたジェームズ・ウィリアムソン(James Williamson)がギターを弾いているのが特徴です。
サックスの音も加わり、サウンド的にはセカンドの“Fun House”と“Raw Power”、2007年のThe Stooges再結成アルバム、“The Weirdness”を足して3で割ったような印象です。

CDJ
















でも何よりも、このアルバムで思わずクスッと笑ってしまったことは、“死ぬ準備ができています(Ready to Die)”というタイトルとダイナマイトを腹巻きのように巻いたイギーのジャケット写真です。
66歳と言えば、日本では定年退職して数年経ち、満65歳以上で『高齢者』と言われてしまう年齢です。
もし、近所に住む66歳のお父さんが、突如イギーのようなザンバラな長髪姿に上半身裸でダイナマイトを腹に巻いて『死ぬ準備はできている!』と言い放ったら、完全に通報されてしまうと思うのです。
アメリカでも、100%通報されちゃうかな?
まぁ、それが演出やフィクションだとしても、それをやってのけるイギーが、本当に面白い男だと思ってしまうのです。

レディ・トゥ・ダイ
レディ・トゥ・ダイ [CD]

イギーッ!

The Stooges











連日、来る日も来る日もノイジーなロックばかり聴いている私。
11日は、なぜか朝から無性にThe Stooges (ストゥージズ)が聴きたくなり、iTunesでガンガン再生していました。
The Stoogesのアルバムでは、写真のファーストアルバムが、お気に入りです。
The Stoogesでは、やはりIggy Pop (イギー・ポップ)の狂犬の如く噛み付くようなボーカルが大好きです。
凶暴なボーカルなのに、どこか繊細さを感じさせる所が、イギーという人の不思議な魅力です。
この勢いのまま、The Stoogesの再結成新作アルバム、“Ready to Die”をAmazonで注文しました。

The Stoogesで伝説となっているのは、割れたガラスの上で、イギーがのたうち回って血まみれになるステージです。
当時、撮影された血まみれのイギーの写真を見て、私自身も恐怖を感じます。

そんなThe Stoogesを聴いていて、ふと感じたことは『大人のロック』という名前の雑誌がありますが、あの『大人のロック』という言葉自体がナンセンスだということです。
ロックは、大人などではなく、完全に『若気の至り』の音楽だと思うのです。
割れたガラスの上で、のたうち回る血まみれの、当時20代前半のイギーに『大人のロック』を感じさせられるでしょうか?
答えは否です。
個人的な思いですが、ロックは『若気の至り』を感じさせるものの方が良いように思うのです。
現在、65歳を過ぎたイギーでも、長髪を振り乱し、上半身裸&ムキムキの筋肉質の体でノイジーな曲を歌う姿に『大人のロック』は感じさせられません。

まぁ、そんな私も雑誌の『大人のロック』を2〜3回ほど、購入したことありますけど…。
もし『大人のロック』で、The Stooges特集が組まれましたら、また購入するかも知れませんね。

Stooges (Dlx)
Stooges (Dlx) [CD]

Stoogesでテンション上がりっぱなし

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前日から一転、21日は、体調が絶好調です。
昨夜は早めに寝て、睡眠を充分取ったからだと思います。

この日は朝から Stooges(ストゥージズ)のファーストを聴いて、テンションが上がりっぱなしです。
イギー・ポップの噛み付くようなボーカルと、ロン・アシュトンのクレイジーなギターが絶妙です。

聴いているうちに、
“No fun my babe no fun …♪”
と思わず歌ってしまいます。

なぜだか分かりませんが、 Stoogesのような'60年代に録音されたロックは、どれも良い味わいがあります。
これが’50年代の録音機材だと、ちょっと技術的に貧弱な気がするし、'70年代だと、音質面で現代とほぼ同じに聴こえてしまい、つまらなくなってしまいます。
私が60年代ロックを愛する所は、独自の録音機材から生じる味わいもあるからではないかと思われます。

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残念だ

うっかりして、1ヶ月以上気付かなかったけど、1月6日、ストゥージズ(The Stooges)のギタリスト、ロン・アシュトン氏が亡くなったそうです。(享年60歳)
その事実を知った時は、結構ショックでした。
なぜなら、大学で勉強したクソ面白くない学問より、ストゥージズのアルバムの方が、よっぽど多くの事を学んだからです。
そう言えば、大学生時代に、私の車に友人を乗せたら、たまたまストゥージズがかかっていて、『何だこの気違い音楽は!こんなの俺にでもできる』と言っていたなぁ…。

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聴いたことのない方は、一度、ストゥージズのアルバムを聴いてみるべし!
奈落の底に突き落とされるような感覚が、快感です。
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この動画でボーカルのイギー・ポップの後ろで、悩ましげなギターを弾いているのが、ロン・アシュトン氏です。



御冥福を御祈り致します。




The Idiot

The Idiot

イギー強化週間の最後は“The Idiot”です。
“The Idiot”はドラッグ中毒のため入院したイギーに、デビッド・ボウイが手を差し伸べて復活させたアルバムです。
“Low Power”の時もボウイが手を差し伸べましたが、その時に比べてイギーの状況が深刻なようで、ジャケット写真の顔も病み上がりのような印象を受けます。

もう、ストゥージズも自然消滅しており、頼るものはボウイだけです。
そのため、アルバム全体がボウイ色が強いです。
イギーのボーカルもボウイを意識していて、時にボウイの声色を真似ているのではないかと思う程です。
それまでストゥージズで、『ギャーっ!』とシャウトしていた世界とは真逆の世界です。

アルバム全体に知的で、アートな雰囲気が漂い、イギーのアーティストとしての側面が強調されています。
このアルバムで一番有名な曲が、“China Girl”です。チャイナガールは、後にデビッド・ボウイがカバーしヒットさせています。
このアルバムで一番ポップな曲です。

“Fun time”はどこかルー・リードを思わせるボーカルと曲調です。イギーはFunという言葉が好きなようで、過去に“No Fun”、“Fun Hause”という歌も作っています。
“Fun time”は、このアルバムで最もロックしていて、好きです。

“Nightclubbing”は夜になったら、クラブに行って時代の最先端を楽しもうという歌詞の曲で、ボウイのキャラでは絶対に作れない曲です。

知的な香りがするこのアルバムは、イギーの芸術家としての本領発揮です。
そう、ここにはストゥージズのイギーではなく、高校教師の家庭で育ち、大学で教育を受けたプロフィールが最大限に生かされています。

※この記事は2016年9月25日に、投稿当時の文章を損なわない程度に修正致しました。

イディオット(紙ジャケット仕様)
イギー・ポップ
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29

Low Power

Low Power

イギー強化週間に遂に、『淫力魔人のテーマ』が登場!
『淫力魔人のテーマ』はシングルカットされたタイトル曲“Low Power”の邦題ですが、こんな邦題を考えた日本人のセンスに思わず、ずっこけてしまいます。

しかし、昭和48年当時の日本は、パスタの事を『スパゲッティ』と呼び、『ナポリタン』などという日本独自の調理法で調理された物しかありませんでした。
ソーセージは赤い着色料が付いたものか、魚肉ソーセージで、チーズと言えば、プロセスチーズの事を差していました。
また、グレープフルーツが大変珍しい果物として重宝されていました。そんな時代である事を考えれば、納得出来なくもない気がします。

このアルバムは1曲目の“Search And Destroy”を抜きにしては語れないでしょう。この強力なイントロは、冗談かと思ってしまう程、野獣的です。
この曲と“Low Power”は“ズン・ズン・ズン”と怪獣の足音のような、典型的なストゥージズのリズムで構成されています。
これは、ドラムとベースのロンとスコットのアシュトン兄弟による独自のリズム感に由来すると思います。このアルバムは、それまでの前の2枚に比べて一段とグラムロックの色彩が強くなっています。

それは、1970年にストゥージズはレコード会社を解雇され、メンバーのドラッグ中毒もあり、一度解散しました。
しかし、デビッド・ボウイがストゥージズのファンであったため、自分のプロダクションにストゥージズを入れてレコーディングしたのが、このアルバムなのです。
そのため、アルバムのミキサーもボウイがやっています。
グラム色が強くなって当然ですが、イギーもジャケットを見るとメークをして、グラム・ロッカーを気取っています。

イギーのこの写真は映画、トレインスポッティングに登場した程有名なイギーの姿として、認識されています。
今年は再結成したストゥージズがフジ・ロックフェスティバルに出演予定であるので、多くの話題を振りまきそうです。

※この記事は投稿当時の原文を損なわない程度に、2017年1月3日に編集致しました。

ロー・パワー
イギー&ザ・ストゥージズ
ソニー・ミュージックレコーズ
1997-05-21

The Stooges

The Stooges

今週はイギー強化週間です。
The Stoogesはストゥージズのファーストアルバムです。
イギーの代表的なアルバムを教えて欲しい、と言われたら“The Stooges”と昨日紹介した、“Lust For Life”を薦めるでしょう。

このアルバムを初めて聴いた時の衝撃は今でも覚えています。
CD屋さんで見掛けた時も、ジャンキーのようにイギーの目の焦点が定まらないジャケット写真で、何か危険な物を購入した気分になりました。
CDケースの後ろに書いてある曲名リストで、2曲目の題名は“I Wanna Be Your Dog”(あなたの犬になりたい)ですからね。

そして、CDプレイスイッチを押すと、ワウワウギターの音です。
それも、かなり誇張されたワウワウギターです。
この曲は“1969”という曲で、『1969年になったのに、何も変わらない!』と絶叫する究極のネガティブソングです。

2曲目の、“I Wanna Be Your Dog”も必要以上に過剰にドラマチックなファズギターの音で、曲名通りに狂おしい曲です。この曲の題名、大好きです。

他に有名な曲で“No Fun”があります。
この曲は後にセック・スピストルズがカバーしたことで知られています。
“No Fun My Babe No Fun”という語呂合わせは音韻的にイギーが優れた詩人であると思わせます。

プロデュースはベルベット・アンダーグラウンドのジョンケイルです。
そのため、アルバム全体がアートの香りがし、時にはジョン・ケイルのビオラの音が入り、ベルベット・アンダーグラウンドそっくりな曲まであります。

危険な薫りがするこのアルバムを聴いて、自分が生粋のロックマニアである事を悟りました。

※この記事は2017年2月26日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。

イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ(紙ジャケットSHM-CD)
イギー・ポップ&ザ・ストゥージズ
ワーナーミュージック・ジャパン
2009-12-09

Lust For Life

Lust For Life

前日に続き、イギー・ポップについてです。
約10年前に映画、トレインスポッティングが流行った時はタイトル曲の“Lust For Life”の“ダンダンダン♪”というイントロが、テレビや街中で流れていたものです。

このイントロのように、全曲を通して、通快なで生き生きとした一枚です。
まさにタイトル通りLust For Life(生命への渇望)が感じられます。

このアルバムで特筆されることは、デビッド・ボウイがソングライティングをイギーと共作し、 キーボードとコーラスでバックアップしている事です。
ボウイとのコーラスが格好良く、イギーとハモった時は、素晴らしい世界が拡がる感じがします。

前作の“The Idiot”はボウイ色が強く、イギーのボーカルまでボウイを意識した感じですが、このアルバムでは、単純に『ボウイとバンド組みました』といった感じで、イギー独自のオリジナリティーが前面に押し出されています。

ストゥージズ以来の詩人振りはより上達し、“The Passenger”などは『私は旅人/ガラスの下に身を寄せ/窓の外はとても眩しい』という美しいフレーズで歌っています。
私は、イギーの詩人としてのセンスが好きで、ストゥージズの時代の『あなたの犬になりたい』という有名なフレーズもそうそう簡単に編み出せるとは思いません。

何れにせよ、“The Passenger”はこのアルバムで一番好きな曲です。
何よりボウイとイギーのハモりなんて、豪華この上ないです。

ボウイは、薬物中毒で入院したイギーを救うために共作を始めました。
このアルバム、“Lust For Life”は薬物中毒で、一度死の淵をさ迷い、生きる事への喜びを得たイギーならではの生命賛歌なのです。

“no more beating my brains with the liquor and drugs!”

※この記事は2017年2月25日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。

ラスト・フォー・ライフ(紙ジャケット仕様)
イギー・ポップ
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29

気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

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