ザック・スターキー : ★絵描きの日記

ザック・スターキー

4月21

The Whoにはザック・スターキーが必要！

The Whoは若き日から、お騒がせバンドでした。
初期はロジャー（ダルトリー）がバンドから解雇されたり、また戻ったりや、キース（ムーン）が車でプールをダイブさせたとか、ホテルを破壊したなどです。
30代になっても、キースの死やライブで観客の圧死事故、そして解散です。
50代でも、ジョン（エントウィッスル）の死、ピート（タウンゼント）の児童ポルノ疑惑での逮捕がありました。

2025年に彼らが80代になってから、ザック・スターキーをロジャーが解雇したという報道が流れました。
The Whoの報道は、お騒がせバンドゆえに、ガセネタが多いので半信半疑でしたが、ザック（スターキー）のInstagramを見ますと、ロジャーへ謝罪の文言が書かれていて、いよいよ真実味を帯びます。
しかし、日本時間で4月19日になってから、The Whoの公式Instagramでピートがザック解雇を否定するメッセージが書かれていて、胸を撫で下ろしました。
本当に、『ザック解雇』の衝撃な報道に振り回された1週間でした。

ジョン・エントウィッスルの死や、ピートの逮捕の報道の時代は、すでにインターネットの時代になっていたので、『ザック解雇』も同じショックを受けました。
ピートもロジャーも良い歳なので、お騒がせバンドとは無縁だと思っていました。
でも、ピートが1週間で、その火消しをしたのは、大人な対応だったと思います。

The Whoの音楽には、ザック・スターキーの強烈なドラムが必要です。
本当、心臓に悪いです

Who [12 inch Analog]

Who

Universal

2019-12-06

タグ：: #TheWho; #ザック・スターキー

2025年04月21日00:00
kamoya

12月22

ザック・スターキーとピノ・パラディーノが創り出すリズム

ドラマーのキース・ムーンと、ベーシストのジョン・エントウィッスルの亡き後、ロック・レジェンドとなったThe Whoのライブには、欠かせないメンバーがいます。
それは、ドラマーのザック・スターキーとベーシストの存在です。

もともと、The Whoの演奏はキース・ムーンとジョン・エントウィッスルのプレイが評判のバンドでした。
The Whoのライブはキース・ムーンがリード・ドラマーで、ジョン・エントウィッスルがリード・ベーシストという通常のロックバンドとは違う魅力があるバンドでした。
しかも、ギターのピート・タウンゼントは、リード・ギタリストで、ボーカリストのロジャー・ダルトリーはリード・ボーカリストという具合に、バンドの全員がライブの主導権を握とうと喧嘩をしているかのような演奏がライブが素晴らしかったのです。
こちらの動画が、全盛期のオリジナルメンバーによる"Baba O'Riley"の演奏です。

しかし、今はキース・ムーンとジョン・エントウィッスルも居ません。
The Whoのリズム隊を支えているのは、ザック・スターキーとピノパラディーノです。

ザック・スターキーのドラムの魅力は、時に父親のリンゴ・スターの遺伝子を感じるドラムサウンドと、ドラムをレクチャーしたキース・ムーンの影響を多大に受けていることです。
後期のオアシスの2枚のアルバムの完成度は、ザック・スターキーのドラムの貢献が大きいと思います。

ピノ・パラディーノのベースの魅力は、美しいベース・サウンドに尽きると思います。
'80年代は、スタジオ・ミュージシャンとして注目され、ロック・マニアからは、ジョン・メイヤー・トリオのベーシストとしても知られています。
ジョン・エントウィッスルのような、"リード・ベーシスト"という派手さはないですが、その美しくてメロディアスなベースで、独自のグルーヴを生み出す名ベーシストです。

そんなザック・スターキーとピノ・パラディーノが生み出すリズムは、ザックのラウドなドラムを下支えしてピノ・パラディーノはグルーヴィーに弾くことに専念しています。
そして、その2人がライブで披露した" Baba O'Riley"です。

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ザ・フー

ユニバーサルミュージック

2015-12-02

タグ：: #ザック・スターキー; #ピノ・パラディーノ

2019年12月22日10:24
kamoya

12月7

"Who"は2019年という時代を反映したロックアルバムだと思います

12月7日、The Whoのニューアルバム、"Who"がリリースされました。
The Whoの新しいアルバムがレコーディングされるのかどうか、ボーカリストのロジャー・ダルトリーであっても予想が付きません。
ソングライターでギタリストのピート・タウンゼントが、新曲を書かないと、事が進まないからです。

2006年にリリースされた前アルバム、"Endless Wire"から13年間の間にロジャーは、70歳を過ぎてから、どんどんアーティスト性を高めました。
ウィルコ・ジョンソンとコラボレーションした2014年の"Going Back Home"はUK3位という記録を収め、2018年にリリースしたソロアルバム、"As Long as I Have You"はUK8位に達しました。
そのようなロジャーの活動を見て、ピートは少なからず触発は受けているかと思われます。

"Who"ですが、バンドの相棒のロジャーであっても、予想が付かないピートの創作活動の中で突如、The Whoのアルバム用に曲を大量に書いて来たことでレコーディングが進みました
事前にアルバムのリリース前に、既に冒頭の3曲がリリース済みだったので、私の中にすんなりと入って来ました。

前アルバム、"Endless Wire"にと比べて大きく違いますのは、ドラムのザック・スターキーがドラムを叩いている曲が多いことです。
（"Endless Wire"の頃は、ザックはオアシスの活動にかかり切りで、1曲しか参加せず）
なので、いつものツアーのメンバーであるザック・スターキーと、ベースのピノ・パラディーノのグルーヴを堪能出来ることです。
これまでライブ盤で聴いていたグルーヴが、スタジオ盤でクリアに聴くことが出来ます。

そして、アルバムの特徴としましては、ソングライター・ギタリストのピート・タウンゼントの曲が粒ぞろいであることです。
ピートが得意とするロック・オペラな曲は、1曲もなく、どの曲もシャッフルで再生したとしても『完成型』であることです。
それは、ストリーミング配信を念頭においたことかと思われます。

近年アーティスティックな活動をするロジャーのボーカルは、まるで黒人ブルース・シンガーがような渋い声を出したり、曲によっては年齢を感じさせない高いキーで歌っていたりと、しなやかなボーカルを披露しています。

総括致しますと、"Who"は2019年という時代を反映したロックアルバムだと思います。
決して、過去の”懐かしい芸風”を再現せず、現代のThe Whoのツアー・メンバーのサウンドを披露し、時代を反映したピートが書いたLylicsも刺激的です。
そして、当世風の凝ったサウンド・メイキングも特筆すべきことだと思います。

【メーカー特典あり】 WHO(SHM-CD)【特典:公式ロゴ缶バッヂ付】 [CD]

ザ・フー

Universal Music =music=

2019-12-06

タグ：: #ザ・フー; #ザフー; #TheWho; #Who; #ロジャー・ダルトリー; #ピート・タウンゼント; #ザック・スターキー; #ピノ・パラディーノ

2019年12月07日17:35
kamoya

9月15

しっかりと聴きました！

The Whoの新曲、"Ball And Chain"が、早くもSpotifyで配信されていましたので、本格的オーディオ機器で再生してみました。
本格的オーディオ機器とは、『しっかりとしたアンプで、大きめのスピーカーで再生する』ことを指します。

まずは、スマートフォンをアンプとベアリングして、いざSpotifyで再生です！
既に配信が始まる前に、YouTubeで"Ball And Chain"を聴いていましたが、どうなることか…。

本格的なオーディオ機器で再生してみましたところ、パソコンやスマートフォンでは目立たなかった、ピノ・パラディーノのベースが、美しいフレーズを弾いていることに気付きました。
ピノ・パラディーノのプレイは、必聴です。

順序が逆になってしまいましたが、"Ball And Chain"の感想は、イントロ部分から既にソングライターのピート・タウンゼント節が炸裂です。
そして、ボーカルのロジャー・ダルトリーは円熟味を増し、黒人ブルース・シンガーのように歌い上げています。

加えて、ザック・スターキーのドラムは、期待通りの力強いドラミングを披露していますが、ライブと勝手が違う新曲のため、キース・ムーンの"お手本"がなく、そのリズムのノリは後期のオアシスを連想するものとなっています。

オアシスと言えば、プロデューサーのデイブ・サーディーは、後期のオアシスの2枚のアルバムをプロデュースし、ザックとは旧知の間柄です。
ザックが、オアシス時代のノリで叩いてもも不思議ではありません。

11月22日にリリースされるアルバム"Who"が楽しみです。
個人的には私が尊敬する英国のアーティスト、ピーター・ブレイクのアートワークにも惹かれています。
これは私、ヴァイナイルは必ず購入することでしょう！

WHO [CD]

The Who

Interscope Records

2019-11-22

タグ：: #TheWho; #ザ・フー; #Who; #ピノ・パラディーノ; #ピート・タウンゼント; #ロジャー・ダルトリー; #ザック・スターキー; #デイブ・サーディー; #BallAndChain

2019年09月15日15:24
kamoya

2月11

ザック・スターキーが主役のライブ・アルバム

11日は、終日ロックを聴いて過ごしました。
色々聴きましたが、その中のでも印象に残ったアルバムがThe Whoの"Live In Hyde Park"です。

オリジナルメンバーである、ボーカリストのロジャー・ダルトリーは、円熟味を増して老練なブルース・マンのような歌声を聴かせてくれます。
そして、やはりオリジナル・メンバーであるギタリストのピート・タウンゼントは、若き日よりもテクニカルなギターを弾いています。
名ベーシストであるピノ・パラディーノの伸びやかでグルーヴ感があるベースも、聴きものです。

でも、この"Live In Hyde Park"で、最も存在感がある主役は、ドラムのザック・スターキーです。
オリジナル・メンバーのロジャーやピートを食ったようなプレイを聴かせてくれます
ザックがドラムを叩くようになってからのThe Whoのライブ盤も、それなり所有していますが、"Live In Hyde Park"は、特別と言っていい程の名演だと思います。

ザック・スターキーは、ビートルズのドラマーのリンゴ・スターの息子さんですが、父親からはドラムの手ほどきは受けずに、The Whoの伝説的なドラマーであるキース・ムーンからドラムを教わっています。
なので、ドラムの叩き方はキース・ムーン風ですが、たまに父親のリンゴ・スターのような音色が飛び出すという面白いドラマーです。

キース・ムーンのドラムの音色を擬音で表現するならば、"ドコドコドコドコッ！ダン！"と打楽器の絨毯を敷いたような演奏だと感じられます。
対するリンゴ・スターのドラムの音色は、”ダンッ！ダンッ！ダダッ！”といった破裂音のような音色です。
ザック・スターキーの音色は、”ダダダダンッ！ドコドコドコッ！”とまさに2人の良いとこ取りみたいになっています。

結果的には、ザック・スターキーのライブ・アルバムとしてのキャリア最高の名演のアルバムとなっていると思います。

それにしましても、ドラマーの音色を擬音としての文字で表現することは難しいです。

Live in Hyde Park [CD]

Who

Eagle Rock Ent

2015-12-04

タグ：: #ザック・スターキー

2017年02月11日17:30
kamoya

1月8

ザック・スターキーの大ファンになりました

昨年リリースされたThe Whoのライブ・インハイドパークの映像とCDを聴いて、ますますドラマーのザック・スターキーのファンになりました。
The Whoのライブ・インハイドパークでは、いつもよりも激しくドラムを叩いていた好演でした。
ザック・スターキーがThe Whoでドラムを叩き始めたのが1996年なので、もうかれこれ20年です。
もはや、The Whoの正式メンバーと呼んでも過言ではありません。

ザック・スターキーは、知っている方も居ると思いますが、ビートルズのドラマーであるリンゴ・スター(リチャード・スターキー)の長男です。
父親からは一切、ドラムを教わらずにドラムの手ほどきは、The Whoの伝説のドラマーであるキース・ムーンから受けました。

ザックは、父親と全く同じドラマーという職業を選んでしまいました。
20代の初めは、地味にセッション・ミュージシャンとして活動しました。
『ビートルズのリンゴ・スターの息子』という比較を受け易いポジションに居たことは、確かでしょう。
父親のリンゴは『歌って叩ける』エンターテイナーなドラマーでしたが、ザックはキース・ムーン直伝の強烈に音が大きいドラムを叩くことで父親と差別化を図りました。

なので、24歳の時にThe Whoのボーカルであるロジャー・ダルトリーのバンドのドラマーとなり、26歳には、遂にThe Whoのドラマーとして迎えられたことは当然でしょう。
ただ一つザックの問題は、ライブでドラムを叩いても、スタジオ・アルバムで丸ごと叩いた作品はありませんでした。

ザックがアルバム単位で初めてレコーディングしたのは、ジョニー・マー&ザ・ヒーラーズの"BOOMSLANG"です。
2003年で、その時ザックは38歳になっていました。
上の写真の向かって右側がザック・スターキーです。
ジョニー・マーはモダンなスタイルのロックに、ザックのドラムを導入しました。
エレクトロニックなサウンドにザックの肉感的なドラムを入れることで、ロック・バンドとしてバランスが取れたサウンドになっています。

この時、ザックはThe Whoのドラマーとの兼任でヒーラーズでもドラムを叩いていました。

Boomslang [CD]

Johnny Marr & The Healers

I Music

2003-02-03

この後からザックの快進撃が始まります。

同じ年にライブ・アルバムでThe Whoの"Live at the Royal Albert Hall"をリリースしました。
The Whoでは、キース・ムーンが空いたドラムの穴を、弟子であるザックが埋めました。
"Live at the Royal Albert Hall"では、ベースのジョン・エントウィッスルとの名演を収録しています。

Live at the Royal Albert Hall [CD]

Who

Steamhammer Us

2003-07-22

そして、The Whoと兼任の形でオアシスに加入し、2005年に"Don't Believe the Truth"をリリースしました。
オアシスのノエル・ギャラガーは鋭いセンスで、オアシスのサウンドにザックのドラムを大胆に導入しました。

Don't Believe the Truth [CD]

Oasis

Sony

2005-05-31

そして、オアシス最後のアルバムとなった"Dig Out Your Soul"では、アルバムのコンセプトに沿って、サイケなグルーヴ感を生み出しました。

Dig Out Your Soul [CD]

Oasis

2008-10-07

オアシス解散後、ザックはThe Whoのライブに専念するようになりました。

しかし、2013年には腱鞘炎になりThe Whoのツアーを離脱することになります。
2015年のツアーには復帰し、6月26日のハイドパークの公演では、ツアー離脱の鬱積を晴らすかのように、キャリアの中では最も激しいドラムを叩き、まさにザックがライブの主役となりました。

ライヴ・イン・ハイド・パーク〈DVD+2CD〉 [DVD]

ザ・フー

ユニバーサルミュージック

2015-12-02

このハイドパークのライブのCDと動画で完全にザックの大ファンになりました。
私はロックを聴く時、激しいギターのサウンドよりも、強烈なドラマー中心のサウンドの方が、なぜか好んでしまうのです。

私はThe Whoで2回、オアシスで1回の計3回、ザックのドラムをライブで聴きましたが、とにかく聴いたことがない位、『ばかでかい音』のドラムでした。

そのドラムのサウンドは、師匠であるキース・ムーンにスタイルは似ていますが、たまに父親のリンゴに似た音色が出る所に、その遺伝子を感じさせられます。
リンゴのドラムを言葉で表すならば"ドンッ！ドンッ！ドンッ！"で、ザックの師匠であるキースは"ドン！ガラッ！ガッシャン！"で、ザックはその中間の"ドドドンッ！ドドドンッ！"となると思います。

でも、もし仮にザックにビートルズの曲を叩かせたら、うるさ過ぎて、曲を台無しにしてしまうことでしょう。
やはり、ビートルズの曲はリンゴが叩いて正解です。
ドラマーとしては、父親よりも大器晩成となりましたが、私は父親リンゴよりもザックのドラムの方が素晴らしいと思います。

余談ですが、ザックの娘さんのターシャ・スターキーは、BELAKISS(ベラキス)というバンドでベースを弾いて、リズム・セクションを担っています。
これほどリズム感が優れた一族を、世界中で探しても、そう居ないと思います。

BELAKISS [CD]

ベラキス

㈱アリオラジャパン

2011-07-27

タグ：: #ザック・スターキー

2016年01月08日00:00
kamoya

7月19

ドラムがうるさいバンドが好きです

19日は"Johnny Marr + The Healers" (ジョニー・マー & ザ・ヒーラーズ)の"Boomslang"(2003)を聴きました。
このアルバムは、元ザ・スミスのジョニー・マー、初のソロ・プロジェクトだっただけでなく、ドラマーのザック・スターキーが、初めてきちんとした形でレコーディングしたアルバムです。
ザック・スターキーはビートルズのドラマー、リンゴ・スターの息子さんです。

この時、ザックは38歳でフルのスタジオ・アルバムのリリースは父親よりも遅咲きですが、そのドラムの実力は父親以上です。
その後、ザックがスタジオ・アルバムをリリースしたのは、オアシスの"Don't Believe the Truth"(2005)、"Dig Out Your Soul"(2008)となります。

ジョニー・マーは私が好きなギタリスト、ソングライターですが、ジョニーはレコーディングでちゃんとザックのドラムの良さを引き出しています。
強力で重量感あるドラムがザックの魅力です。
この"Boomslang"は、終始ザックのリズム感に身を委ねる形で進みます。
そう言えば、後のオアシスの2枚のアルバムも、このリズム感だったと思います。

同じ年にリリースしたザックが叩いたライブ盤が、こちらのアルバムです。

ライヴ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール [CD]

ザ・フー

日本クラウン

2003-07-02

こちらは、更に強烈なザックのドラムを聴くことが出来ます。
現在は活動の中心を、The Whoのドラマーとして活躍するのが分かる気がします。
そして、スタジオよりもライブの方がザック・スターキーのドラムの本来の活躍の場のような気がしました。
私はザックのライブはオアシスで1回、The Whoで2回聴きましたが、とにかく『音がでかいドラム』でした。

実は私、ギターがノイジーなバンドより、ドラムがうるさいバンドが好きです。
そんな私が、バリバリ現役で活動する好きなドラマーの1人がザック・スターキーです。

Boomslang [CD]

Johnny Marr & The Healers

I Music

2003-02-03

タグ：: #ザック・スターキー

2015年07月19日17:07
kamoya

10月29

夢のような奇跡のバンド

ギタリストのジョニー・マーが、齢50にして、その活動の勢いが凄まじいことになっています。
昨年と今年と立て続けにソロ・アルバムをリリースし、ツアーを敢行しています。
どんなロック・スターでも、この年齢になると、多少は衰えるものですが、ジョニーに至っては、ますます元気になっています。

そんなジョニー・マーは、職人肌のギタリストなのか裏方に回ることが多くフロントマンとして活動するのはレアなことです。
ジョニー・マーは'80年代に活動したザ・スミスのギタリストでした。
'80年代という時代は、大衆からギター・ロック疎まれかけていて、エレポップ全盛の時代でした。
そんな時代にザ・スミスはUKのインディ・ロックの中で、熱狂的な支持を得たギター・ロックのバンドでした。
個人的私は、ザ・スミスはそれ程好きではないのですが、ジョニー・マーのギターは気に入っています。
ジョニー・マーのギターを聴くためにザ・スミスを聴いていると言っても過言ではありません。
ザ・スミス脱退後、'90年代はニュー・オーダーのバーナード・サムナーとエレクトロニックというユニットを結成し散発的にアルバムをリリースして活躍していました。

“Johnny Marr + The Healers”(ジョニー・マー&ザ・ヒーラーズ)は、そんなジョニー・マーが珍しく裏方ではなくフロントマンとして活躍したバンドです。
上の写真は彼らの唯一のアルバム、“Boomslang”です。
アルバムとしてのリリースは2003年で約10年前のものですが、現代でも違和感なく聴けます。

このバンドのメンバーが凄くて、ドラマーにザ・フーとオアシスで叩いていたザック・スターキーにベースは元クーラ・シェイカーのアロンザ・ビヴァンとレコーディングしています。
この面子で悪い音を出すはずがありません。
特に私はジョニー・マーもザックスターキーもファンなので、まさに夢のような奇跡のバンドだと思っています。

内容的には、ジョニーのギターが炸裂し、ザックのパワフルなドラムが響きザ・スミスよりロック色が強くなっています。
ザックのドラムのノリは、後期のオアシスに近いものになっています。
また、エレクトロニックでの活動の経験もあってか、ジョニーはシーケンサーの用い方も巧みで、10年以上経ってもモダンなロックに聴こえます。

Boomslang [CD]

Johnny Marr & The Healers

I Music

2003-02-03

タグ：: #ザック・スターキー

2014年10月29日00:00
kamoya

10月10

ドラ息子、ザック・スターキー

先日、The Whoのニュー・シングル“Be Lucky”が発表されました。
ザック・スターキーのパワフルなドラムとロジャー・ダルトリーの破壊力満点のボーカルが魅力で、私も気に入っています。

ドラムのザック・スターキーは、父親がビートルズのドラマー、リンゴ・スター（リチャード・スターキー）の息子です。
なので、まさに『ドラ息子』ですね。

とにかく、ザック・スターキーのドラムはパワーもテクニックも父親以上です。
その秘訣は、父親はザックにドラムを教えず、父親の友人であるThe Whoのドラマー、キース・ムーンからドラムの手ほどきを受けたことです。
その時の貴重な写真も現存しています。
なので、ザック・スターキーのドラムはキース・ムーンに雰囲気が似ています。

かと言って、父親のリンゴ・スターがドラマーとしてダメな存在かと言うと、『もの悲しくて味わい深い音色のドラム』を叩くヘタウマ系のドラマーかと思います。
名演は1964年のビートルズのワシントン・コロシアム(Washington Coliseum)のライブでしょう。
とにかく、この時のライブはPAもモニターも大出力のアンプもない時代に、女の子の悲鳴で歌声や演奏が、かき消されそうな状況で、いつもよりシンバルやハイハットの音を多用して、他の3人に聴こえるようにして何とかリズムがズレないように必死で努力している様子が見られます。
この様子はYouTubeでも観ることが出来ます。
また、ザックと違いリンゴはボーカルも出来る、歌って叩けるドラマーであることが特徴で、それがリンゴのスター性を高めています。

対するザックの活動で有名なのは、1996年から現在まで続くThe Whoでの活動と2004年～2008年の間のオアシスでの活動です。
なので、一時期はオアシスとThe Whoを掛け持ちしていたことになります。
亡きキース・ムーンに似た演奏が出来るザックはThe Whoのドラマーとしては最適の存在でしょう。
オアシスとしての活動も、私は一度ライブで聴きましたし、2枚のアルバムも残していています。
オアシスから去ったのは、公にはThe Whoの活動に専念するためです。
ほぼ同世代のオアシスのメンバーの中で揉まれるよりも、父親と旧知の中であるThe Whoで活動する方が居心地が良いからでしょう。
恐らく父のこともあるので、The Whoのロジャーやピートに気を遣ってもらっているは容易に想像が付きます。
また、ザックとThe Whoのメンバーはザックが子供の頃から知っていて、かわいがられています。
俗な言い方で言うと、同世代のベンチャー企業であるオアシスから、父親の友人の会社に“縁故入社”したThe Whoを選んだことになります。

でも、それでだけは言い切れなくて、キース・ムーン直伝のザックのドラムはThe Whoにはピッタリ合うのです。
なので、ドラマーとしてプレイするには、オアシスよりThe Whoとプレイする方が、やりがいを感じているのかも知れません。

Who Hits 50 [CD]

The Who

Geffen Records

2014-10-27

タグ：: #ザック・スターキー

2014年10月10日18:57
kamoya

気まぐれギャラリー

『シャキーンとした猫』
2019年

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