★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

ザ・リバティーンズ

現代のロック・イコン

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ピート・ドハーティのドキュメンタリー、“WHO THE F*** IS PETE DOHERTY?”(何と読むのでしょう)を観ました。
ピート・ドハーティは、元リバティーンズのメンバーで、今は、ベイビー・シャンブルズというバンドをやっています。

私は、リバティーンズのメンバーでは、カール派だったので、ピートには、ネガティブなイメージを持っていました。
大好きだったリバティーンズがピートのドラッグなどの問題のせいで、崩壊してしまったように思ったからです。
しかし、このドキュメンタリーを観て驚いたのは、幼少から学業成績が優秀でオックスフォード大学に合格している事です。

インタビューを観ても、詩的なフレーズが次々と浮かぶなど、頭が良い人である事が分かります。
その一方で、自傷行為で血まみれになっていたり、衝動的になって、撮影クルーを蹴ったりするなど、イメージ通りの行動も見せます。
その相反するイメージにどちらが本当のピート・ドハーティなのか、分からなくなってきます。

ドキュメンタリーで複数の知人が『ロマンチックな男』と表現しているので、その通りなのでしょう。彼は現代のロック・イコンなのです。

ブライアン・ジョーンズやジム・モリスン、シド・ビシャス、カート・コバーンなどのロック・イコンは、はるか昔の出来事という感がありますが、ピート・ドハーティは、生ける現代のロック・イコンなのです。
根っからの詩人で、ロック・スターで、モデルのケイト・モスと交際しているという、それだけで、もう立派な『伝説』です。
彼が、生きて活動していく限り、その『伝説』には続きがあります。
その結末は、誰にも予想出来ません。

私が偶然手にしたリバティーンズのファーストアルバム“up the bracket”を手にしたは時は、まだ日本盤リリース直後でした。
よもや、リバティーンズの結末や、ピート・ドハーティが現代のロック・イコンになる事など、想像だにしませんでした。

この先、ピート・ドハーティが、歴史上のロック・イコンのように命を落とさなければ良いと思うのですが…。

※この記事は投稿当時の原文を損なわない程度に、2017年2月11日に修正致しました。

Who the F**K Is [DVD] [Import]
Pete Doherty
Universal
2009-09-28

up the bracket

up the bracket

“up the bracket”は2002年リリースのリバティーンズのファーストアルバムです。
邦題では“リバティーンズ革命”というセンスの悪い邦題が付けられています。

このアルバムはあまり売れませんでしたが、私は発売と同時にいち早く購入しました。それは伝説のパンクロックバンド、ザ・クラッシュのギタリスト、ミック・ジョーンズがプロデュースをしていたという理由でした。
(ミック・ジョーンズはこの後、活動停止までリバティーンズのプロデューサーを勤めます)

この頃は、アメリカのガレージ・バント、ストロークスが話題になっていた時代で、マスコミもイギリス版ストロークスみたいな売り込み方をしていていました。

この頃は、私も誰がピートで、誰がカールかも分かりませんでした。むしろ、ピート、カール、ジョン、ゲイリーの4人で、ザ・リバティーンズという印象でした。

CD購入後2週間で、私はリバティーンズのファンになってしまいました。
性急なビートを刻んでいましたが、キンクスやジャムなどのUKロックの伝統を感じました。
そして、これはまた、ギタリストのアルバムであるという感想をじました。
プロデューサーのミック・ジョーンズもギタリストでピートもカールもギタリストです。

バンドのサウンドは自ずと、ボーカルよりギターの方に比重が置かれ、ボーカルは空間をふわふわ漂っている感じです。
その代わり、ピートとカールのギターの響きは、混沌としています。

この頃はピート・ドハーティのスキャンダラスな行動が伝えられる事もなく、幸せな時代でした。
次のアルバムのレコーディングが始まったという情報が入ってから、ピートの行動がどうも変わっていると伝えられるようになって来ました。

でも、かなりオルタナティブなロックのファンしかリバティーンズの存在は知られておらず、ラジオでかかる事もなく、日本では少数のファンしか知らない秘め事のようなものでした。

その後のピートとカールの泥試合は誰が予想したでしょうか!

※この記事は投稿当時の原文を損なわない程度に、2017年2月11日に修正致しました。

Up the Bracket
Libertines
Rough Trade Us
2005-01-25

THE LIBERTINES

THE LIBERTINES

“THE LIBERTINES”は、リバティーンズのセカンドアルバムのタイトルです。
邦題は“リバティーンズ革命”といいますが、ちょとセンスに欠けています。

ジャケット写真の長髪のイケメンがカール・バラーで、赤いポロシャツを着ている男性がピート・ドハーティです。
ファーストと違い、非常にポップな曲調の曲が多いです。

このアルバムで、リバティーンズはブレイクして同時に空中分解します。
ピート・ドハーティのお騒がせ行動も、この頃から表面化しました。
ファーストアルバムからリバティーンズのファンだった私は、どうリアクションしたら良いか分かりませんでした。

このアルバムが全英1位で、シングルも全英2位と売れまくるも、ピートのスキャンダラスな行動が目立ってしまうという皮肉です。
それはロックらしいと言えば、ロックらしいのですが…。

決定的な事件は、ピートがカール宅にギターを盗みに侵入して通報された事です。
ザ・フーもセックス・ピストルズもスキャンダラスなバンドですが、メンバーの家に楽器を盗みに入るとは、前代未聞です。
ピートとカールの仲は、その一件で決裂し、ピートが留置場に入れられてしまいます。

あの大好きだったリバティーンズが、レーシングカーがクラッシュするが如くに崩壊する様を見る事は辛かったです。

その時の私の感情は、『ピートってこんな奴だったのか』という驚きです。
また、釈放されても、麻薬の不法所持で逮捕され、リバティーンズはピートの穴をサポートギタリストを入れてフジロックのため来日します。

このアルバムが出た2004年の12月に、無期限活動停止になってしまいます。
私が、ライブに行く都合がつかないうちに、活動停止してしまいました。
無理してでもライブに行けば良かったと後悔しています。

※この記事は、投稿当時の原文を損なわない程度に、2017年2月11日に修正致しました。

The Libertines
The Libertines
Rough Trade
2009-11-02

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『シャキーンとした猫』
2019年

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