★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

ザ・ローリング・ストーンズ

表現者の行き着く所

アートのみならず、音楽やデザインなど、表現の行き着く所は『品位』だと思います。ビートルズが、なぜあんなに大衆に受け入れられたかというと、品位があったからに他なりません。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーは1曲終える度にお辞儀をする世界第一級のエンターテイナーです。 ピカソは愛と平和を主張する品位ある芸術家です。ヒップホップでも、JAY-Zの非常に大人なセンスと経営能力に品位を感じさせます。パンクでも、セックス・ピストルズはイギリス人特有のユーモアと皮肉とウィットに満ちた楽曲に、イギリス人気質の伝統という品位を感じさせます。アンディ・ウオホールはアメリカ社会のシステム化されたクールでモダンな生活者とした品位を感じさせます。そう、表現の自由で何を表現しても良いのですが、品位ないアーティストは大成しないと思います。認められても一過性の流行で終わってしまうでしょう。でも、このアーティスト達の言動や作品を誤解して妙に不良ぶったりしている方が居ますが、実にナンセンスです。成功した表現者は、本当はストイックな筈です。不良ぶって街を我が物顔で歩いているヒマはないと思います。bc24d595.jpg

サタニック・マジェスティーズ

サタニック1

ザ・ローリング・ストーンズのサタニックマジェスティーズは、隠れた名盤です。
発表時は評論家達からは、ビートルズのサージェントペパーズの二番煎じと酷評され、時代に埋もれたアルバムです。

サタニック3

でも、このアルバムは現在はブライアン・ジョーンズの才能の凝縮されたアルバムとして最近、再評価されています。

サタニック4

ローリング・ストーンズのメンバーで、ブライアン・ジョーンズの位置付けは微妙です。
ローリング・ストーンズのライブは、これまで2回行きましたが、そのたびにライブ終了後後に『ロン・ウッド最高!』という声を聞くとがっくりします。
『ローリング・ストーンズの唯一無二のギタリストはブライアン・ジョーンズ』であると私は考えるからです。
(この世に居ない方なので仕方ないですが…)

サタニック5

ブライアン・ジョーンズは作曲や作詞はしなかったのですが、ギターだけでなく、洋の東西を問わず、あらゆる楽器をすぐにマスターする才能に恵まれていました。

このアルバムは、ブライアン・ジョーンズのあらゆる種類の楽器演奏の才能が開化したブライアンのアルバムなのです。
このアルバムでは、ブライアンはギターだけでなく、ピアノやチェロ、シタールなどの、ロックバンドでは考えつかないような楽器をレコーディングして、サウンドに彩りを添えています。

また、ジャケットのアートワークが素晴らしく、私が絵描きの活動をする上で、かなり影響を受けました。

サタニック6


久しぶりに聴くと、レコードの溝も磨りきれかけ、傷などもありましたが、それさえも美しく感じました。

因みに、ロン・ウッドのギターが炸裂するストーンズのライブは、『何だか、ストーンズのなのにフェイセズの音するなぁ』と思いました。(仕方ない事ですが)
やはり、ストーンズの唯一無二のギタリストはブライアン・ジョーンズだと思います。

※この記事は2016年7月27日に投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。
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