11月29日、30日から引き続き、もしロックマニアの私が、個人的に大傑作だと思うロックのアルバムを3枚選ぶとしたら、何を選ぶだろうかというシリーズです。
やはり、私の感覚が音楽誌専門家の見解と、どう乖離しているか、参考にするために、あえてローリング・ストーン誌が選ぶオールタイムベストアルバム500の順位と併記して紹介していきます。

次に私が選ぶ素晴しきアルバムは、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の
“Never Mind the Bollocks”(勝手にしやがれ!! )です。
ローリング・ストーン誌 では、41位です。
でも、41位とは私的には納得できない順位です。
なぜなら、このアルバムは世界にパンクという音楽ジャンルを登場させ、ロックに革命を起こして、その後のロックの命運までも変えてしまった重要なアルバムだからです。
恐らく、全曲で単純でシンプル過ぎるR&Rな曲が占めているので、ローリング・ストーン誌 では、41位だったのでしょう。

Pistols












セックス・ピストルズはボーカル、ジョニー・ロットン(現ジョン・ライドン)、ギターのスティーブ・ジョーンズ、ドラムのポール・クック、ベースのグレン・マトロック(前任)、後任のベーシスト、シド・ヴィシャスで構成されます。

この、“Never Mind the Bollocks”のレコーディング時は、グレン・マトロックが脱退した直後で、シド・ヴィシャスも、まともにベースを弾けなかったことから、ベースはギターのスティーブ・ジョーンズが弾いて録音したという逸話が残っています。

シド・ヴィシャスの伝説ばかりが強調されるセックス・ピストルズですが、ボーカルのジョン・ライドンはセックス・ピストルズ解散後はPILを結成して、大成功を収めています。
一方、スティーブ・ジョーンズは様々なアーティストのレコーディングやツアーのサポートギタリストとして活躍し、ギタリストとして一定の成功を収めています。
そういった彼らの後年のエピソードを聞くと、セックス・ピストルズの曲は単純で、誰にでも出来そうな曲のように見えるのですが、実はセンスと才能に満ちたミュージシャンの集まりであったことが伺えます。

Never Mind the Bollocks (2012 Remaster)
Never Mind the Bollocks (2012 Remaster)