★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018富山国際現代美術展に参加。

セックス・ピストルズ

私的に選ぶロックアルバム3選 その3

11月29日、30日から引き続き、もしロックマニアの私が、個人的に大傑作だと思うロックのアルバムを3枚選ぶとしたら、何を選ぶだろうかというシリーズです。
やはり、私の感覚が音楽誌専門家の見解と、どう乖離しているか、参考にするために、あえてローリング・ストーン誌が選ぶオールタイムベストアルバム500の順位と併記して紹介していきます。

次に私が選ぶ素晴しきアルバムは、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の
“Never Mind the Bollocks”(勝手にしやがれ!! )です。
ローリング・ストーン誌 では、41位です。
でも、41位とは私的には納得できない順位です。
なぜなら、このアルバムは世界にパンクという音楽ジャンルを登場させ、ロックに革命を起こして、その後のロックの命運までも変えてしまった重要なアルバムだからです。
恐らく、全曲で単純でシンプル過ぎるR&Rな曲が占めているので、ローリング・ストーン誌 では、41位だったのでしょう。

Pistols












セックス・ピストルズはボーカル、ジョニー・ロットン(現ジョン・ライドン)、ギターのスティーブ・ジョーンズ、ドラムのポール・クック、ベースのグレン・マトロック(前任)、後任のベーシスト、シド・ヴィシャスで構成されます。

この、“Never Mind the Bollocks”のレコーディング時は、グレン・マトロックが脱退した直後で、シド・ヴィシャスも、まともにベースを弾けなかったことから、ベースはギターのスティーブ・ジョーンズが弾いて録音したという逸話が残っています。

シド・ヴィシャスの伝説ばかりが強調されるセックス・ピストルズですが、ボーカルのジョン・ライドンはセックス・ピストルズ解散後はPILを結成して、大成功を収めています。
一方、スティーブ・ジョーンズは様々なアーティストのレコーディングやツアーのサポートギタリストとして活躍し、ギタリストとして一定の成功を収めています。
そういった彼らの後年のエピソードを聞くと、セックス・ピストルズの曲は単純で、誰にでも出来そうな曲のように見えるのですが、実はセンスと才能に満ちたミュージシャンの集まりであったことが伺えます。

Never Mind the Bollocks (2012 Remaster)
Never Mind the Bollocks (2012 Remaster)

音の文化財

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最近、また加藤和彦さんのCD をよく聴くようになりました。
やはり興味深いのはフォーク・クルセダーズからサディスティック・ミカ・バンドの辺りの流れでしょうか?
加藤和彦さんは、か細くケロケロした歌声なので、ロック好きな私にしては、意外であると思う方も居ると思います。
私が加藤和彦さんの曲に惹かれるのは、そのセンスの良さですね。
まさに、本物を見極める感覚を備えていると思います。
曲にそれが滲み出ているのが分かるからです。
特にサディスティック・ミカ・バンドは、'70年代半ばの日本人アーティストがレコーディングしたものとは思えないほど優れていると思います。

でも、リアルタイムの当時の日本人には先端的過ぎて誰も理解出来なかったそうです。

あの有名な『黒船』をプロデュースしたレコーディング・プロデューサーはクリス・トーマスです。
クリス・トーマスは、当時ロンドンで最先端のグラム・ロックバンドであった、ロキシー・ミュージックをプロデュースしていました。
おそらく、当時の日本人でロキシー・ミュージックを聴いていた人は、かなり珍しかったと思いますので、それを考えると、『黒船』は超レアな音源だと思います。
クリス・トーマスは後にセックス・ピストルズの曲の数々をレコーディングして有名になる方なので、そんな方とお仕事をしていた加藤和彦さんは凄い人だったんだなぁと思います。

『黒船』は、もはや音の文化財だと思います。

マルコムに騙されるな

 今日はサマーソニックでのセックスピストルズのライブ・レポです。8月9日のMOUNTAINステージのトリです。
 彼らの登場前、ローディーによるサウンドチェックをしてますが、ギターのエフェクターの感じが、既にスティーブ・ジョーンズの音です。そして、19:40きっかりに彼らは登場しました。ルックスは、ボーカルのジョン・ライドンは相変わらずでしたが、ギターのスティー・ブジョーンズが樽のような体型になっていたのには驚かされました。また、ベースのグレン・マトロックが、大学教授か会社役員のような知的なオーラを放っていることにも驚かされました。
 そして、待望の第1曲目は、イントロのリフで、“プリティー・ベイキャント”であると、すぐに分かりました。生でピストルズの演奏を聴いて思ったことは、思っていたよりも、うまかった事です。特に、ジョン・ライドンの声が生々しかったのと、ポール・クックのドラムが力強かったことです。ポール・クックのドラムが上達したのか、プロデューサーのクリス・トーマスのミキシングが悪かったのかは今となっては分かりません。でも、みなさんテクニック的には上達しているようです。スティーブ・ジョーンズのギターは、若き時より滑らかになっています。新たな発見としては、グレン・マトロックはピックではなく、指でベース弾いていたことです。ジョン・ライドンは、歌っている時もMCも、その仕草は、お笑い芸人みたいでした。そして、基本的な事ですが、スティーブ・ジョーンズの声とグレン・マトロックの声がハモるとピストルズのコーラスになることに気付きました。
  本編はEMIから“ゴッド・セイブ・ザ・クイーン”で終わり、アンコールで“ボディー”、“アナーキー・イン・ザUK”で終了。そして、それで終わると見せかけて、いきなり知らない曲を、ジャムセッション風に演奏して意表を突かれました。最後の知らない曲は、PILみたいな曲調で明らかにジョン・ライドン色が強い感じでした。
 改めてピストルズのライブを聴いて思ったのは、ジョン・ライドンをはじめ、ジョークたっぷりのバンドであるとという事です。だから、日本の凝り固まったパンクスみたいに『パンク命』みたいに真剣に捉えるのはナンセンスであると思いました。また、ベースのグレン・マトロックの知的なオーラは凄まじく、ピストルズのメンバーでは一番、『信用のおける男』に見えます。グレン・マトロックは銀行へ行っても、銀行は躊躇せずにお金を貸してくれるでしょう。そんなグレン・マトロックをクビにした、マネージャーのマルコム・マクラレンは誤った判断をしたと思われます。何よりも音楽的損失が大き過ぎます。そして、ベースを全く弾けないシド・ヴィシャスをスターのように演出したマルコムのマネージメント手法はちょっと乱暴だったかもしれません。もちろんシド・ヴィシャスがルックスや生き方がパンクの精神的支柱であることは認めます。逆の視点で言うと、マルコムが居なければピストルズが存在しなかった訳で、ピストルズが巨大な業界的仕掛けであったことが伺われます。才能あるジョン・ライドンが、そんなマルコムの虚構を見破り、いち早く彼を見限ったのは賢明だったのかもしれません。

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God Save the Queen

ご存知だとは思いますが、“God Save the Queen”はイギリスの国歌です。公の場では間違ってもセックス・ピストルズの“God Save the Queen”ではないのです。国歌の方は、日本語では、『神よ女王陛下を守り給え』と言う題名になります。だから、セックス・ピストルズの“God Save the Queen”は、日本で言えば、『君が代』という題名で、天皇を侮辱した歌を歌ったようなものです。パンクロックって凄いですねぇ。今年はオリンピックの年なので、ユニオンジャックが掲げられた時に、“God Save the Queen”が流れると思います。その際は、その荘厳なメロディーに耳を傾けてみるのも一興です。b8ebd8f7.jpg

伝統と革新

Paul Weller

イタリア、スペイン、イギリスの三国は、深く長い伝統に基づいた文化を築き上げています。
イタリアは、ファッションやスポーツカーなどに、顕著にそれが表れています。

スペインは、ピカソやダリ、ミロなどの偉大な芸術家を排出し、スペイン語は本国だけでなく、中南米など広い地域で公用語になっています。

イギリスは、音楽やファッションの流行の発信基地で、何よりも英語が世界の共通語にした功績は偉大です。
今や、サッチャー時代の不況から立ち直り、1人当たりのGDPは、日本を追い越してしまいました。
この三国の共通点は、過去に世界No.1になった経験がある国です。

言わば、先進国としての伝統がある国です。
日本が世界経済の表舞台に立ったのは、60年代からなので、先進国としての伝統は、僅か50年しかありません。

しかし、この三国は100年単位に渡る長き伝統があり、特にイタリアなどは、千年単位の伝統があります。
でも日本も、半世紀も経てば、そろそろ、そういった伝統が築き上げ上げられても良いかなと思います。

伝統がなければ、革新は絶対に生まれません。よく、『イギリスのような伝統的な国から、ビートルズやセックス・ピストルズのような人達が突然出て来るのは驚きだ』と言われますが、私は驚きません。
しっかりとした伝統に裏付けされた革新だからです。

ポール・ウェラーという人は、伝統と革新との間を激しく揺り動く人です。
成熟した国イギリスで、スーツ姿で革新的なロックを演奏している姿は、新しいのか、伝統的なのか解らなくなります。
ロックそのものも、伝統芸能になりかかっていた時代に、次々と新しいアプローチを試みる一方、その伝統に敬意を表したりします。

その姿は、イギリスにおいて、100年前の建築物に、リフォームを施して、最先端の内装にしてしまう センスに似ています。
目先の部分は最先端でも、その周囲は、伝統に裏付けられているので、文化として圧倒的な存在感を放ちます。

日本も、そんな成熟した国になる時が、やって来たのかもしれません。
高度経済成長期の世代は、もう孫まで授かり、その記憶は、日本人のDNAに、しっかりと刻まれています。
もう誰の眼から見ても、日本は新興国には見えません。
60年代から70年代初頭にかけて建築された、古いビル群を眺めていると、ついついそんな事を、考えてしまうのです。

※この記事は、2019年7月4日に、投稿当時の文章を損なわない程度に修正致しました。

準備万端

いつも、3ヶ月先までしか人生設計を立てない無計画な私ですが、サマーソニックだけは、話は別です。サマーソニックは、毎年8月中旬に2日間開催されるロックフェスで、東京と大阪の2ヶ所で開催され、1日目と2日目とで、東京と大阪のアーティストが入れ替えになるシステムになっています。東京は、いつも千葉市の幕張メッセと千葉マリンスタジアムで開催されます。(何で東京なんでしょう?)そんな8月中旬のロックフェスのチケットを3月18日に、先行受け付けで購入し、ホテルも予約しました。準備万端です。なぜ、こんなに早く動くかというと、以前、サマーソニックのチケットやホテルに関して痛い思いをしているからです。忘れもしない、2006年のサマーソニックで、5月中旬の時点で、東京の2日通し券がソールドアウトになってしまいました。慌てて5月下旬に1日目と2日目の券をバラバラに購入しましたが、バラで買うと通し券より2千円程高くなってしまいます。そして、6月上旬に会場近くホテルを探しましたが、幕張のホテルは、どこも一杯です。私は、2001年から毎年サマーソニックに行っていましたが、2005年以前は、6月にチケットを購入し、7月初めにホテルを探しても間に合ったのです。この年は、おかげで、ディズニーランドがある舞浜に泊まる羽目になりました。だから、去年は2月に日程が発表されてすぐにホテルを予約し、4月にチケットを購入しました。今年は、更に早めに行動を起こし、3月にチケット購入とホテルの予約を同時にしました。私が今年、サマーソニックに行ったら通算8回目になります。もう、千葉マリンスタジアムの構造や売店まで、すっかり覚えてしまいました。今年は特にセックス・ピストルズが出演するので、楽しみにしてます。きっと、海浜幕張の駅は、モヒカンにピアスだらけのパンクな野郎共で、あふれかえるでしょう。1113db52.jpg

妙にパンクだった日

The Clash

昨日は意図していた訳でなかったのですが、妙にパンクな日でした。
まず、車のエンジンをかけたら、カーステレオから、セックス・ピストルズの曲が鳴り出しました。

その後、目的地に着いて、ネットをしていましたら、You Tubeで、クラッシュのライブ映像を見る事にハマり始めます。
また、昨日履いていた靴は、偶然にもドクター・マーチンでした。

断っておきますが、私はいつもパンクな服を着ている訳でもなく、パンクばかり聴いている訳ではありません。
パンクのCDやパンクな衣装も持っていますが、これらのアイテムが意図もなく、揃う日は珍しいです。

※この記事は2016年4月3日に、投稿の当時の文章を損なわない程度に編集致しました。

Clash
The Clash
Sony
2000-01-27

30周年記念盤

ヴァージン・メガ・ストアでセックス・ピストルズの“NEVER MIND THE BOLLOKS”の30年周年盤(アナログです)を買いました。レコードそのものはEUでプレスされていて、日本の初回盤の帯が復刻されています。その他に解説とポスター、シングル“SUBMSSON”まで付いてました。レーベルはヴァージンなのにEMIジャパンからの発売です。あれ?彼らはEMIを首になったのではなかったのではないでしょうか?とやかく言わず、私愛用のTechnicsのターンテーブルで再生してみると、ロンドンナイト行ってるみたいな音でした。恐らくパンクDJのヒカルさんもTechnicsのターンテーブル使用していると思います。自宅でロンドンナイトを体験できるなんて凄い事です。マンションなので、さすがにボリュームは抑えますがね。dfe92fd5.jpg
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Substitute

またまた音楽ネタで申し訳ないです。
ザ・フーのSabstitute(代理人)邦題、恋のピンチヒッターは、このバンドの代表的な一曲です
後にセックスピストルズやブラーもカバーしたパンクの香りが漂う1曲です。

印象的なのはイントロのリフですが、カバーの場合、これをどうアレンジするかで、そのバンドの個性が決まるようです。オリジナルは、エディ・コクラン風にアコースティックギターとエレクトリックギターをオーバーダビングして、かなりポップに仕上がっています。

しかし、これがライヴになると、ギタリストのピート・タウンゼントは、ディストーションを効かせて、かなり短気で乱暴な演奏をします。この時、ドラムのキース・ムーンは必要以上にシンバルをシャンシャン鳴らして、よりやかましくなります。
セックス・ピストルズやブラーがカバーしたのはライヴの演奏が元のようです。

Substitute

実は、この曲はザ・フーにというバンドに曰く付きのシングルで、レコーディングプロデューサーと、印税について揉めて裁判沙汰になり、仕方なくギタリストのピート・タウンゼントがプロデュースした曲であったのです。

巨大な音楽産業の中で、人の手を借りずに、自分の手で作るという精神はパンクに通じる所があります。
このシングルはレコード会社によって、B面にザ・フー以外の曲を収録されたり、また裁判沙汰に巻き込まれたりしました。
そんなゴタゴタが続くなか、全英4位までヒットチャートを昇ったのは曲そのものが良かったからであると思います。

それにしても、邦題の『恋のピンチヒッター』はいただけない。歌詞そのものは人間の嘘や欺瞞を歌っているからです。
そういえば、この話題は矢郷良明さんのブログ でも取り上げていたなぁ。


※この記事は2020年9月21日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。
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