ロッキング・オン誌3月号で『ロックよ、時代を撃て!怒りと闘いのアルバム100選』という特集をやっていました。実にロッキング・オンらしいタイトルで、思わずクスッと笑ってしまいました。でも、その記事には私が大好きなアルバムがズラリと並んでいました。ザ・フーのファースト、MC5やストゥージズのファースト、セックス・ピストルズ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、リバティーンズなどのアルバムです。少しアメリカ寄りのチョイスですが、『怒りと闘い』という観点で、ロックのアルバムを選ぶとすれば、妥当なチョイスです。その中で印象的なバンドは、MC5とストゥージズです。この2つのバンドは、60年代終わりにデトロイトで活動していたバンドです。しかも、どちらもカオスな音を出しています。なぜ、同じ時代に同じ場所でカオスなバンドが出現したのか、偶然ではない筈です。デトロイトといったら、車の生産が有名です。60年代末は、アメリカは自動車の生産は向かう所敵なしという状態であったでしょう。キーワードは、『政治』と『労働者』だと思います。デトロイトは、大きな工業都市なので、労働者の票を取り込めば、政治的に有利になります。→続く
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