私のロックの趣味はコロコロ変わります。
最新のロックにアンテナが向かったと思うと、古典的なロックに戻ったりします。
特に私は、ロックでも巧みなソングライターの曲を好む傾向です。
私が好きなソングライターは、デーモン・アルバーン、ポール・ウェラーやエルビス・コステロ、ピート・タウンゼントやポール・マッカートニーです。
ちょっと前までは、最新のロックを聴きこんでいましたが、ここ2〜3日はそういった馴染みのソングライターの曲に聴き入ります。
久し振りにポール・マッカートニーが'70年代に率いたバンド、ウイングス(Wings)の曲を聴きました。素晴らしい曲の数々に感嘆させられました。
商業的だとか、ジョン・レノンより軽いとか、ポール・マッカートニーのソングライティングに対し批判もありますが、私は大天才だと思います。
ウイングスの曲でも、"Live And Let Die"、"Junior's Farm"、"Hi Hi Hi"、"Jet"などロックな曲が大好きです。
これらの、'70年代初め頃のウイングスのロックな曲は、当時流行していたグラム・ロックの香りがする点も嬉しい所です。
しかし、ポールはこの時代、バンドの運営は苦手だったようで、バンドのリード・ギタリストとドラマーがコロコロ変わってしまいます。
活動していた8年間、変わらずにバンドに在籍したのは、ポールと元ムーディー・ブルースのデニー・レイン(リズムギター・ボーカル)と、ポールの奥さんのリンダさん(キーボード)の3人だけです。
因みに、現在のポールのバックバンドは、もう13年間も同じメンバーなので、ウイングス時代のポールは、まだまだ若かったのだと納得してしまいます。
また、デニー・レインのソロ・アルバムを聴きますと、ウイングスで聴き覚えがあるギターの音色が鳴っていますので、そのサウンド作りに結構貢献していると感じられます。
そして、素人っぽくて危なっかっしいポールの奥さん、リンダさんのキーボードは、一種のハズしであるであるように感じます。
あまりプロフェッショナルなミュージシャンでガチガチに固めると、堅苦しくなることを、ポールは分かっていたのでしょう。
しかし、ウイングス時代のポールはボーカルに張りがあり絶好調です。
リッケンバッカーのベースもブンブン鳴り、ソングライティングだけでなく、パフォーマーとしても絶好調であったことが伺えます。
'80年代以降や近年のポールしか知らない方が聴いたら、あまりに元気で驚くかも知れません。