★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018富山国際現代美術展に参加。

デビッド・ボウイ

モッドなボウイ

I Dig Everything

デビッド・ボウイ氏が他界してから、今までマンションの物置に置きっ放しだったボウイのCDをiTunesにインポートして聴き直し、聴き込みました。

一応、1964年のシングル、"Liza Jane"から1979年のアルバム"Lodger"まで全て完了しました。
本当に多作な方で、'60年代だけでも結構、音源があります。
そして、全盛期である'70年代のアーティスティックな作品群は本当に素晴らしいと思いました。
とりあえず、ボウイの作品を聴き直すことは、ひと段落させようかと思います。
'80年代と'90年代もありますが、とりあえず全盛期までということで…。

'60年代半ば頃のボウイは時代を反映していて、モッズ・ファッションを着て、サウンドもキンクスやThe Whoやスモール・フェイセスのようなモッズ・バンドのような曲をリリースしていました。
しかし、鳴かず飛ばずでレコード会社から契約を切られたり、バンドの解散の繰り返しでした。
この時期、バンドは2年間で、Davie Jones with the King Bees、The Manish Boys、
David Bowie with The Lower Third、The Buzzと4回もバンドの結成と解散を繰り返しています。
当然の如く、シングルは全てチャートに入りませんでした。

実は私、モッドな時代のボウイの曲も大好きです。
なぜなら、この手の音楽そのものが私の好みだからです。
それらの曲はこのCDで堪能できます。

Early on (1964-1966)
David Bowie
Rhino / Ada
1995-08-22


ボウイが最初に出したシングル"Liza Jane"では、ボウイがサックスを演奏しています。
2枚目の"I Pity the Fool"では、当時の売れっ子スタジオ・ミュージシャンだったジミー・ペイジがギターを弾いています。
3枚目の"You've Got a Habit of Leaving"から、ボウイのオリジナル曲になって行きます。

この手の音楽が好きな私が、なぜシングルが売れなかったのか考えてみました。
それが、以下の3点です。

1.同時期のキンクスやThe Whoのような"毒気"がなかったこと。
キンクスは、曲そのものが"毒気"でありますし、The Whoのような破壊的になり切れていなかったようです。
ボウイに"毒気"が加わったのは'60年代後半に入ってからだと思います。

2.ソングライティングが発展途上であったこと。
これは非常に大きいことです。

3.バンドに、後世に名を残す名プレイヤーが居なかったこと。
キンクスはギタリストのデイヴ・デイビスが有名ですし、The Whoは全員が名プレイヤーですし、スモール・フェイセスのスティーブ・マリオットはソウルフルな名ボーカリストです。

そんなこんなで、この時代のシングルは鳴かず飛ばずでしたが、私は大好きです。
モッドなボウイの曲が…。


I Dig Everything
David Bowie
Essential
1999-06-14

風邪気味です

実はここ数日、風邪気味です。ここ数日のブログの文章が短いのは、そのためです。昨日のナルシスト写真は、のど飴舐めながら、撮りました。多分、日帰りで渋谷へ行ったりするなど、無茶したからでしょう。今日も朝起て一番に、『だるい』って思いましたからね。そんな中で最近よく観ているDVDは“ROCK OF WONDER”です。これは3年前、私が金沢市に住んでいる時に買ったDVDです。→続くde6738cd.jpg
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実は…

私の音楽の趣味は、胸を張って『偏っています』と言えます。

人からはヘビーな音楽を聴きすぎだと言われます。
実際にカーステレオのスピーカーを大音響で2回も破った記録もあります。

しかし、そんな私のCDのコレクションを見ると、思いの外、多岐に渡ります。
実は意外にもアコースティックな音楽が好きだったりします。

また、おフランスなポップスを気取って聴いていたりします。

好きなミュージシャンはデビッド・ボウイやセルジュ・ゲンズブール、加藤和彦さんなど、幅広い音楽性を持ったミュージシャンばかりです。

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The Idiot

The Idiot

イギー強化週間の最後は“The Idiot”です。
“The Idiot”はドラッグ中毒のため入院したイギーに、デビッド・ボウイが手を差し伸べて復活させたアルバムです。
“Low Power”の時もボウイが手を差し伸べましたが、その時に比べてイギーの状況が深刻なようで、ジャケット写真の顔も病み上がりのような印象を受けます。

もう、ストゥージズも自然消滅しており、頼るものはボウイだけです。
そのため、アルバム全体がボウイ色が強いです。
イギーのボーカルもボウイを意識していて、時にボウイの声色を真似ているのではないかと思う程です。
それまでストゥージズで、『ギャーっ!』とシャウトしていた世界とは真逆の世界です。

アルバム全体に知的で、アートな雰囲気が漂い、イギーのアーティストとしての側面が強調されています。
このアルバムで一番有名な曲が、“China Girl”です。チャイナガールは、後にデビッド・ボウイがカバーしヒットさせています。
このアルバムで一番ポップな曲です。

“Fun time”はどこかルー・リードを思わせるボーカルと曲調です。イギーはFunという言葉が好きなようで、過去に“No Fun”、“Fun Hause”という歌も作っています。
“Fun time”は、このアルバムで最もロックしていて、好きです。

“Nightclubbing”は夜になったら、クラブに行って時代の最先端を楽しもうという歌詞の曲で、ボウイのキャラでは絶対に作れない曲です。

知的な香りがするこのアルバムは、イギーの芸術家としての本領発揮です。
そう、ここにはストゥージズのイギーではなく、高校教師の家庭で育ち、大学で教育を受けたプロフィールが最大限に生かされています。

※この記事は2016年9月25日に、投稿当時の文章を損なわない程度に修正致しました。

イディオット(紙ジャケット仕様)
イギー・ポップ
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29

Low Power

Low Power

イギー強化週間に遂に、『淫力魔人のテーマ』が登場!
『淫力魔人のテーマ』はシングルカットされたタイトル曲“Low Power”の邦題ですが、こんな邦題を考えた日本人のセンスに思わず、ずっこけてしまいます。

しかし、昭和48年当時の日本は、パスタの事を『スパゲッティ』と呼び、『ナポリタン』などという日本独自の調理法で調理された物しかありませんでした。
ソーセージは赤い着色料が付いたものか、魚肉ソーセージで、チーズと言えば、プロセスチーズの事を差していました。
また、グレープフルーツが大変珍しい果物として重宝されていました。そんな時代である事を考えれば、納得出来なくもない気がします。

このアルバムは1曲目の“Search And Destroy”を抜きにしては語れないでしょう。この強力なイントロは、冗談かと思ってしまう程、野獣的です。
この曲と“Low Power”は“ズン・ズン・ズン”と怪獣の足音のような、典型的なストゥージズのリズムで構成されています。
これは、ドラムとベースのロンとスコットのアシュトン兄弟による独自のリズム感に由来すると思います。このアルバムは、それまでの前の2枚に比べて一段とグラムロックの色彩が強くなっています。

それは、1970年にストゥージズはレコード会社を解雇され、メンバーのドラッグ中毒もあり、一度解散しました。
しかし、デビッド・ボウイがストゥージズのファンであったため、自分のプロダクションにストゥージズを入れてレコーディングしたのが、このアルバムなのです。
そのため、アルバムのミキサーもボウイがやっています。
グラム色が強くなって当然ですが、イギーもジャケットを見るとメークをして、グラム・ロッカーを気取っています。

イギーのこの写真は映画、トレインスポッティングに登場した程有名なイギーの姿として、認識されています。
今年は再結成したストゥージズがフジ・ロックフェスティバルに出演予定であるので、多くの話題を振りまきそうです。

※この記事は投稿当時の原文を損なわない程度に、2017年1月3日に編集致しました。

ロー・パワー
イギー&ザ・ストゥージズ
ソニー・ミュージックレコーズ
1997-05-21

Lust For Life

Lust For Life

前日に続き、イギー・ポップについてです。
約10年前に映画、トレインスポッティングが流行った時はタイトル曲の“Lust For Life”の“ダンダンダン♪”というイントロが、テレビや街中で流れていたものです。

このイントロのように、全曲を通して、通快なで生き生きとした一枚です。
まさにタイトル通りLust For Life(生命への渇望)が感じられます。

このアルバムで特筆されることは、デビッド・ボウイがソングライティングをイギーと共作し、 キーボードとコーラスでバックアップしている事です。
ボウイとのコーラスが格好良く、イギーとハモった時は、素晴らしい世界が拡がる感じがします。

前作の“The Idiot”はボウイ色が強く、イギーのボーカルまでボウイを意識した感じですが、このアルバムでは、単純に『ボウイとバンド組みました』といった感じで、イギー独自のオリジナリティーが前面に押し出されています。

ストゥージズ以来の詩人振りはより上達し、“The Passenger”などは『私は旅人/ガラスの下に身を寄せ/窓の外はとても眩しい』という美しいフレーズで歌っています。
私は、イギーの詩人としてのセンスが好きで、ストゥージズの時代の『あなたの犬になりたい』という有名なフレーズもそうそう簡単に編み出せるとは思いません。

何れにせよ、“The Passenger”はこのアルバムで一番好きな曲です。
何よりボウイとイギーのハモりなんて、豪華この上ないです。

ボウイは、薬物中毒で入院したイギーを救うために共作を始めました。
このアルバム、“Lust For Life”は薬物中毒で、一度死の淵をさ迷い、生きる事への喜びを得たイギーならではの生命賛歌なのです。

“no more beating my brains with the liquor and drugs!”

※この記事は2017年2月25日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。

ラスト・フォー・ライフ(紙ジャケット仕様)
イギー・ポップ
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29

Fun House

Fun House

The Stooges(ストゥージズ)のセカンドアルバムです。
収録曲で、“t.v.eye”“1970”の2曲は有名な曲です。
“t.v.eye”は後にボーカルのイギー・ポップがソロになってからのライブアルバムのタイトルになっています。

また、“1970”はパンクの時代にダムドが“I Feel Alright”という題名でカバーしています。
“1970”という曲がある事でお分かりの通り、1970年のアルバムです。

この頃のストゥージズはドラッグが蔓延し、メンバー間の喧嘩が絶えず、ついにはレコード会社から解雇通告を受けることになります。
このアルバムも混沌とした内容で、彼らの混乱ぶりが伺われます。

この頃の彼らのライブは、割れたガラスの破片の上をイギーが、のたうち回るというカオスなもので、まさに『自滅の美学』を体現さたバンドと言えます。
このアルバムをリリース後にストゥージズはレコード会社を解雇されます。

そんな混沌とした中でも、イギーの詩人としての才能が光っていると思います。
“1970”で“you'er hurting my heart”(あなたは私の心を傷つける)といった狂おしいフレーズが、繰り返し出現しています。
そんな狂おしい感じが、当時のストゥージズの状況がよく分かる感じがします。

ストゥージズのアルバムは、粗野なサウンドと共に、知的な香りがします。
それは、イギー・ポップが高校教師の父を持ち、自身も大学にきちんと通っていたという『高等教育を受けた』人間であるという事実が大きいと言えます。
ストゥージズのギタリスト、ロン・アシュトンの証言では、イギーは大学時代は討論部に入っていたとの事です。

ドラッグにまみれ、ステージでは血まみれになっているパブリック・イメージとは真逆のイメージです。
実際、破壊的な曲をレコーディングしても、その詩的な歌詞など、彼のそのインテリジェンスを隠しきれないようです。

でも、イギー自身はインタビューでも、乱暴な言葉を使ったりして、知性を隠そうとしているかのようです。
ロン・アシュトンによると、イギーは普段は静かな人であると証言しています。そんなイギーの本質を見抜いたデビッド・ボウイがストゥージズ解散後に“The Idiot”、“Lust For Life”という知的な2枚のアルバムを作らせたのは頷ける事です。

※この記事は2017年5月5日に、投稿当時の文面を損なわない程度に編集いたしました。

Fun House
Stooges
Elekt
2004-06-01


デビッド・ボウイ

I Dig Everything

最近、何かと忙しいです。
このブログも1日も欠かさず書き続けている事は奇跡に近い状態です。
辛い日もありますが、根性で続けてみようと思います。
(私のファッションからは根性という言葉は想像しにくいと思いますが…)

今日は、根性に因んだシンガーを紹介しましょう。
その人はデビッド・ボウイです。
この方もそのルックスから根性という言葉からは縁遠いように感じます。

何で根性あるのかと言いますと、最初にレコード会社からデビューしてから、ブレイクするまで6〜7年もかかっているからです。
19歳の少年が、25歳になっているのだから大したものです。
もちろん、その間にレコード会社から首を切られたり、やっと売れたシングルも一発屋になりかけたりしました。
まるで演歌歌手のような涙ぐましいキャリアです。
普通であればロックシンガーを諦めて堅い職業についているかもしれません。

彼の代表作、『ジギー・スターダスト』は宇宙人が地球に舞い降りて、ロックスターになるものの、最後はロックの自殺者になってしまうというストーリーです。
これは、まるでロック・シーンに対する痛烈な皮肉のようです。
こういった、どこか厭世的な皮肉は自分が売れない時代に受けた仕打ちを茶化しているようにも見えます。

また、デビッド・ボウイの特筆すべき才能は、全く違った音楽性に変化させると同時にそのビジュアルイメージを変化させる事が出来ます。
それも、無名時代にレコード会社から『○○みたいに成れ』『次は〜のように』とその時に売れているスターと同じ音楽とルックスになることを強要されていた事で学び取ったことと思われます。

ジギー・スターダストで宇宙人になったボウイは、その3年後には昔のジャズミュージシャンのようなスーツを着てソウルを歌い始めます。
さらにその2年後には、ラフな服装で電子音楽を始めます。
その目まぐるしい変化は、同時代であったら誰もついて来れなかったでしょう。

何より凄いのは、同世代のミュージシャン達の作品量が減って行く中で、コンスタントに、そこそこのレベルのアルバムを出し続けていることです。

※この記事は2016年1月11日に、投稿当時の文章を損なわない程度に編集致しました。
※2016年1月10日にデビッド・ボウイ氏は、他界致しました。
ご冥福を、祈ります。

モッド・デイズ : 1966 パイ・シングルズ
デヴィッド・ボウイ
ビクターエンタテインメント
1999-09-22

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