★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

デヴィッド・ボウイ

イギーにシビれる

Raw Power











本日は、毎朝恒例の体重測定でベストの記録を更新しました。
でも3月頃からの、たった3ケ月間で4キロも痩せてしまったので、自分でも『身体大丈夫なのか不安だなぁ〜』と思ってしまいます。
食生活を大胆に変えた訳ではないので…。
まぁ、現時点でそんなに痩せ過ぎている訳ではないので、ドンマイと言ったところでしょうか?

この2〜3日は、The Stoogesのアルバム、“Raw Power”にハマり聴きまくっていました。
ボーカルのイギー・ポップの声、シビれますね〜。
このアルバムは、盟友デヴィッド・ボウイがミックスに携わっていただけでなく、1973年というグラム・ロックの全盛期にリリースされたので、The Stoogesやイギーのアルバムの中でも、グラム色が強いかと思われます。
上の写真のジャケット写真もグラム・ロック調です。
このジャケット写真は、もう『イギーと言えば、この写真』と言える有名なものとなっています。
ギターの音も、ジャケットのイメージ通り、ギラギラとした音色が特徴です。

米ローリングストーン誌が発表した“史上最も偉大なシンガー100人”に、イギーがランクインしているか心配になりましたので調べてみましたら、見事75位にランクインしていました。
何となく、ほっとしました。
イギーのような偉大なボーカリストに対して、余計な心配でしたかね…。
何より、この“Raw Power”はイギーのボーカルが、初期の頃より、しなやかになり、上手くなった印象があります。
個人的には、イギーの全キャリアの中で、“Raw Power”の頃のボーカルが一番好きです。

イギーの歌声だけでなく、1曲目の“Search And Destroy”のイントロも強烈で、一聴の価値があると思います。
ほとんど、“Search And Destroy”の1曲が好きか嫌いかで、The Stoogesが好きか嫌いか分かる象徴的な曲だと思います。

Raw Power
Raw Power [CD]

ロック系の音楽雑誌が…

ロッキング・オン














今、ロック系の音楽雑誌がまずいことになっています。
何かと言いますと、私は毎月ロッキング・オンとクロスビートというロック系の音楽雑誌2誌を長年読んでいるのですが、その両誌の表紙が、近頃まずい事になっているのです。

ロッキング・オンの2013年の表紙は、4月号がデヴィッド・ボウイ、5月号がピンク・フロイド、6月号がキース・リチャーズです。
対するクロスビートは、4月号がジミ・ヘンドリックス、5月号がビートルズ、6月号がクラフトワーク、7月号がポール・マッカートニーです。
一体いつの時代の雑誌なのでしょうか?
そして、両誌共に、読者を何歳の人をターゲットにしているのでしょうか?
若くて、波に乗っているバンドやミュージシャンは、それなり居ると思うのですが…。
少なくとも、雑誌の表紙にするような人は、2000年以降にデビューしたバンドやミュージシャンにした方が良いと思うのですが…。
2000年以降に出て来た人だって、もう2013年なのですから、もう30歳は過ぎて来ていると思うのです。

かと思えば、中を読むと、最近出て来た新しいバンドについて紹介したりしているのです。
では、なぜその人達を表紙にしないのでしょうか?
ロックは反体制の音楽で、若者の音楽であることは、両誌の記者達も分かっているとは思うのですが…。
まぁ、私は音楽雑誌は広告媒体と考えていて、参考にしている程度なので、別に誰が表紙にしても良いのですけどね。
やはり、自分の耳が一番重要です。
上の写真はロッキング・オンの2013年6月号です。

rockin'on (ロッキング・オン) 2013年 06月号 [雑誌]
rockin'on (ロッキング・オン) 2013年 06月号 [雑誌] [雑誌]




“The Next Day”における私のボウイ論

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デヴィッド・ボウイ ( David Bowie ) の話題の新作、“The Next Day”を聴き込みました。
全体にロックな印象が強い今作ですが、iTunesのダウンロード数が世界中で凄いことになっているらしいです。

私はボウイのアルバムをほぼ全て揃えている、大のボウイのファンですが、そんな私から言わせると、“The Next Day”は、ボウイの人生の総決算という印象を受けました。
『いかに二枚目な男でも66歳にもなれば、人生の総決算のようなアルバムを作るのかなぁ?』という感想です。
なぜならば、音の端々に、今までのボウイの音楽のキャリアがミックスされた印象を持ったからです。
そして、何よりも10年振りのアルバムのリリースのという事実です。
2004年にボウイは、ライブの終了後、入院して心臓のカテーテル手術が行われたという噂を聞いていたので、多分、健康のためにマイペースな生活を送っているものだと思っていました。
そう思っていたら、突如の“The Next Day”のリリースです。
10年振りのリリースのために、若い年代では、これが初めて聴くボウイのアルバムだという現象が、全世界的に起こっているらしいです。

でもボウイは、その長いキャリアで、カメレオンのように、そのサウンドとルックスを変えて来た男です。
だから、『この曲がボウイの代表的な曲調ですよ』とか言えないミュージシャンなのです。

では、デヴィッド・ボウイとは、これまでどんなキャリアを積み重ねて来た方かと言いますと、まさに紆余曲折なのです。
ボウイの音楽活動は、年齢からも分かる通り、'60年代がスタートです。
その頃は、あらゆるバンドを結成しては解散しての繰り返しで、レコード会社と契約しても、『今売れている〜のバンドのような曲とイメージで』といった要求が何度も繰り返してばかりで、その度に曲調やイメージを変えざるを得なかったそうです。
ボウイが、めまぐるしく、曲調やサウンド、ヴィジュアルイメージを変更していったのは、若き日のこの経験が大きいと私は思っています。
また、同時に演劇にも傾倒し、パントマイムなども始めるようになります。
そして、1969年に念願の初ヒット曲、“Space Oddity”が英国のチャート5位にまで上ります。
でも、その後も一発屋で終わる危惧もある中、演劇とロックを融合したグラムロックというジャンルを作り、不朽の名作“ジギー・スターダスト”を1972年にリリースします。
グラムロックとは、今の日本のヴィジュアル系バンドのようにメイクし、髪も染めて金属的なサウンドが多い曲調のロックで、当時はセンセーショナルだったのですが、それは、前述のボウイの演劇の素養が生かされたものなのです。
“ジギー・スターダスト”でいきなりグラムロックのスターになったボウイですが、その仮面を脱ぎ捨て、どんどん違うサウンドやヴィジュアルイメージに変化していきます。

'70年代後半は、東西冷戦下のベルリンに隠り、エレクトリックサウンドを芸術の域まで昇華させた名盤、“Low”などを制作していきます。
しかし、'80年代には一転してコマーシャル路線に変更し、“Let's Dance”で一躍MTV時代のスターとして活躍していきます。
'70年代は、ロック界のカルトヒーローだったのですが、'80年代には、すっかり大衆的なスターになったのです。

'90年代は、'80年代の コマーシャル路線の反動からか、アーティスティックなアルバムをコンスタントのリリースして行くことになります。
そして、10年のブランクを経て、“The Next Day”がリリースされたのです。
説明が長くなってすみません。
でも、“The Next Day”は、そんな多様なボウイの音楽キャリアをミックスされたような作品に、私は感じたのです。

The Next Day
The Next Day [CD]
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