★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

フランソワーズ・アルディ

フランソワーズ・アルディの"オール・オーバー・ザ・ワールド"な人生

In English

フランスのシンガー・ソングライター、フランソワーズ・アルディさんが、2024年6月11日に逝去致しました。
訃報を受けて、私はかなり動揺致しました。
なぜなら、同年の6月10日に、フランソワーズ・アルディの名盤3枚という記事を、アップしていたばかりだったからです。

6月11日は日本時間で12日でしたが、訃報に驚きと悲しみで、言いようなない感情が湧いて来ました。
Blog記事で取り上げた方が、記事をアップした2日後に訃報を目にするなんて…。
喉頭癌の闘病生活を送っていた事は、存じ上げていましたが…。

そして、『闘病生活大変でしたね』、『オール・オーバー・ザ・ワールドな人生でしたね』と、アルディさんに語りかけたくなりました。
そして、私の頭の中で、彼女が英語で歌った"All Over the World"が流れ始めました。

ソルボンヌ大学に在籍したアルディさんは、その卓越した語学力を生かして、イタリア語、ドイツ語、そして英語でも歌をレコーディングしました。
そればかりか、若き日は、それら各国のテレビ番組で、通訳なしで出演していた様子もYouTubeで観る事も出来ました。

それだけでも、凄い事ですが、アメリカの映画『グランプリ』で、女優としても活動し、吹き替えなしで、英語のセリフを話していました。
そして、その音楽は日本でも愛されていました。

まさに、"All Over the World"な人生です。

フランソワーズ・アルディさんの、ご冥福をお祈り致します。
私を感動させる曲を作り、歌って頂いて、本当に感謝しています。

"In English"は、全編英語でレコーディングされたアルバムです。
"All Over the World"も収録されています。




In English [Analog]
Francoise Hardy
Vogue
2017-06-23

フランソワーズ・アルディの名盤3枚

Ma jeunesse fout le camp...

フランスのシンガー・ソングライター、フランソワーズ・アルディは、たまに無性に聴きたくなるアーティストです。
その全盛期は'60年代初めから、'70年代前半頃です。
そんな全盛期彼女のアルバムを全て聴いている私が、選ぶベスト3枚を年代順に紹介致します。

まずは上のジャケットの"Ma jeunesse fout le camp..." (1967年)です。
タイトル曲が圧巻です。
このアルバム制作時にアルディさんは、自身の会社を立ち上げた、最初のアルバムとなります。
プロデュース業も彼女が携わっていて、才人である事が分かるアルバムとなっています。



Ma Jeunesse Fout Le Camp [Analog]
Francoise Hardy
Warner
2019-02-07



Comment te dire adieu

次の名盤は"Comment te dire adieu" (1968年)です。
アルディさんの名盤はジャケットが有名ですが、ちょっとした音楽通な方は、このジャケットにピンと来た方も多いのではないでしょうか?

タイトル曲は、あまりにも有名で、結果的にアルディさんの代表的な曲になっています。
実はカヴァー曲で、元は英語の曲でしたが、セルジュ・ゲンズブールにフランス語の作詞を依頼したエピソードは有名です。
元々、シンガー・ソングライターであるアルディさんですが、カヴァー曲が代表的な曲になってしまったという皮肉ですが、アルバムの中で、彼女の自作曲もなかなか良いので、一聴の価値はあります。




Comment te dire adieu
Hardy, Francoise
Virgin France
1997-01-27



La question

次の名盤は、"La question"(1971年)です。
'70年代前半に入りますと、アルディさんは、吟遊詩人のような作風になって行きます。
その決定打が、"La question"です。
このジャケットも有名なので、音楽通の方ならピンと来ると思います。

このアルバムはブラジルのミュージシャンとコラボレートして、制作されたアルバムです。
アルバムは、殆どアコースティック・ギターの演奏で、その分、アルディさんの浮遊感あるボーカルが聴きどころとなっています。
ボーカルに、程よくエコーが、かかっていまして、よりボーカルの浮遊感を感じられるようにレコーデインングされています。

突き抜けた楽曲はないのですが、空間を漂うアルディさんの声が幻想的な仕上がりとなっています。
このアルバムは聴き込と味わい深くなり、楽曲をバラバラに聴くよりも、アルバムを通して聴く事をお勧めします。

なお、"La question"は評論家から最も高く賞賛されているアルディさんのアルバムである事も付け加えておきます。





La Question (Fra)
Hardy, Francoise
Virgin France
1997-01-27

知的にも、才能でも、度胸も座った女の子

Francoise Hardy

近頃、音楽を聴く時は、ボーカリストの声に癒されている私です。
ラップも大好きですが、やはり歌も良いと感じている今日この頃です。

2010年代の音楽のキーワードは、 女性ボーカル、SSW、EDMに尽きると思います。
そのキーワードに当てはまる女性ボーカルのSSWのパイオニアは、フランソワーズ・アルディだと思います。

フランソワーズ・アルディが、18歳のソルボンヌ大学の学生だった1962年の初頭に、自作曲の"Tous Les Garcons Et Les Filles"をヒットチャートに送っていました。
英国で、ビートルズが、英国でブレイクする少し前の話です。

初期のアルディさんのボーカルは、どこか不機嫌そうです。
'60年代の後半になりますと、ハイトーンで繊細なボーカルにスタイルが変わりますが、最初の数年間は、不機嫌でぶっきらぼうな印象を与えます。

でも、それは若き日のアルディさんの、反発心や攻撃性の反映だと私は思っています。
元はエルビスのような反体制のロックを聴いて、音楽を志したプロフィールがあるからです。
当時の戦前生まれの大人世代が支配していた社会に対し、若い女の子の精一杯の抵抗のように聴こえます。
当時の大人世代には、生意気な小娘に見えたことでしょう。

遊園地の船のアトラクション(バイキング)で、リップシンクをする、"Tous Les Garcons Et Les Filles"のMVは、とても撮影が大変だったと思います。
通常であれば前後に強い重力がかかって、悲鳴が上がっていまい、すまし顔で歌ってはいられないアトラクションだと思います。
もちろん、何度もリハーサルしたのだと思いますが、凄く肝が座った18歳の女の子だと思います。

あとは、どうやってリップシンクさせたのかも不思議です。
恐らく、遊園地のスピーカーで曲を流して撮影したのかと思われますが、バイキングに乗りながらでは、風切り音でズレずに曲を聴き取ることも大変だったと思います。

映像を、よく見ますと、バイキングの船上では、先頭と中程と立ち位置が変わっていますので、実際のMVに使用した映像は2テイクであるようです。

いずれにせよ、フランソワーズ・アルディは、知的にも、才能でも、度胸も座った女の子であったことを伺わせるMVであると思います。




FRANCOISE HARDY
FRANCOISE HARDY
EL
2013-01-07

諦めかけていたアルバムを入手致しました

Le Premier Bonheur Du Jour

先日、amazonを覗いていましたら、フランソワーズ・アルディのセカンドアルバム、
"Le Premier Bonheur Du Jour" ('63)が載っていましたので、速攻で購入しました。

フランソワーズ・アルディのオリジナル・アルバムは、ほぼ全て揃えている私。
このアルバムだけは、そんな私のコレクションの欠番となっていたのです。

あらゆる 大型CDショップを回ってみてもなく、タワーレコードやHMVのネット通販サイトで探してもなくて、一度だけ数年前にamazonで発見して注文致しましたが、『在庫がありませんでした』というメールが来て終わりました。
当然の如く、ダウンロードもチェック致しましたが、徒労に終わりました。

もはや諦めかけていましたが、この度、入手に成功致しました。
なぜ、入手可能になったのかと言いますと、アルディの初期のアルバムが、2016年にデジタル・リマスター化されて再発されたからです。
これで、アルディが'60年代にフランスでリリースしたアルバムを全て揃えました。

そして、このアルバムの内容ですが、カヴァー中心のカヴァー・アルバムとなっています。
ファースト・アルバムでは、彼女のシンガー・ソングライター(SSW)としての実力が、炸裂したのとは対照的です。

アルディのSSWとしての才能は早熟で、ビートルズが英国でブレイクする1年前の1962年に、ドーバー海峡を隔てたフランスで、早くもブレイクしていたのです。
この頃は、ビートルズのジョンやポールは20代でしたが、アルディはわずか18歳で自作曲をソングライティングして、ブレイクを果たしているのです。



このセカンド・アルバムの全12曲中、アルディがソングライティングした曲は、たった5曲です。
後年アルディは、マイペースでレコーディングをして行き、名盤をリリースしていった経歴がある方です。
ファースト・アルバムでブレイクして、テレビの出演や雑誌の撮影やインタビュー、そしてライブで多忙な生活を送っていたことは容易に想像がつきます。

多忙な中で、レコード会社の『新しいアルバムをリリースしろ!』という要求に対し、『曲が出来ていません!』という渦中でリリースされたアルバムなのだと思います。
これは、あくまで私の憶測ですが…。

なので、アルディのアルバムとしては、ファンの中では人気がないものになり、入手困難なアイテムになってしまったのでしょう。

しかしながら、カヴァー曲でもアルディは英語の曲を訳詞して、ソルボンヌ大学の才媛振りを発揮しています。
アルディさんは、自分の曲を自国のフランス語だけでなく、英語語やイタリア語、そしてドイツ語ヴァージョンでリリースしているので、その語学力は卓越していたのでしょう。


Le Premier Bonheur Du Jour
Francoise Hardy
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

フランソワーズ・アルディの音楽との出会い

毎日、私のBlogを読んでいる方はご存知だと思いますが、最近私はフランスのシンガーソングライター、フランソワーズ・アルディにハマっています。
昔から彼女の曲や歌声は好きでしたが、人生何度目かのブームになろうとしています。
近頃は夜中にワインを飲みながら、彼女のアルバムを聴き入っています。
実際、フランソワーズ・アルディのアルバムは、夜中に明かりを落として聴くのが似合います。

もちろん、世代的に彼女をリアルタイムで聴いた訳でありません。
'60年代〜’70年代初めまでが、彼女の活動の全盛期なので無理もないです。
どちらかと言うと、アルディの息子である、トマ・デュトロンの方が私の年齢に近いので、親子ほど歳が違うと思います。
因みに、トマ・デュトロンもギタリスト・ボーカリストで、かなり二枚目な方なので、フランス通の女子は要チェックです。

なぜ、私がフランソワーズ・アルディを聴き始めたかと言いますと、たまたまCDショップで見つけた、“Ma jeunesse fout le camp…”を購入したのがきっかけです。
そのジャケットが下の写真です。
今から10年以上も前の話です。
その頃、本や雑誌でフランソワーズ・アルディの名前だけは知っているという程度で、何となくCDショップで“Francoise Hardy”と書かれた棚に行きました。
そして、何も分からずCDを見ていた所、“Ma jeunesse fout le camp…”のジャケットのデザインが気に入ったので購入しました。

帰宅してCDを聴いてみたら、暗く沈鬱な感じがして、気に入らず大失敗な買い物だと思いました。
同時代のフランス・ギャルが、天真爛漫で明るい歌声なのに対して、アルディは不機嫌で神経質な歌声に感じました。
また、モデルさんが、気まぐれに録音したアルバムのようにも感じました。

しかし、何となく気になります。
このアルバムでも、12曲のうち6曲が彼女のソングライティングによるものだったからです。
アイドル歌手のフランス・ギャルとは根本的に何かが違うと感じました。
こんなモデルさんみたいな人が、ソングライティングなんてするのでしょうか?
『何か気になる。一体、どんな人なんだろう』と…。

CDを購入してから半年位してから、“Ma jeunesse fout le camp…”を引っぱり出して何度か聴くうちに、気に入ってきました。
特に、“Ma jeunesse fout le camp…(もう森へなんか行かない)”の同名タイトル曲は、聴き込むほどに美しい曲だと思うようになりました。
そして、その後、彼女のベスト盤を購入して聴いた所、『この人は、ただ者ではない』と思い初め、アルバムを買い揃えて行きました。

それが、私のフランソワーズ・アルディの音楽との出会いです。

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癒しの歌声

最近、体力の消耗が著しいため、休日は自宅でゆっくりすることが多くなりました。
以前は自宅でゆっくりするのは好まず、外出や旅行ばかりしていましたが、体力が回復するまでは仕方ないです。
そんな休日で癒されるのは、最近ハマっている、Francoise Hardy(フランソワーズ・アルディー)の歌声です。

フランソワーズ・アルディーについは、先日も書きましたが、彼女はパリ出身のシンガー・ソンングライターです。
'60年代初めに登場したシンガー・ソンングライターの走りの方です。
当時、フランスではシンガー・ソンングライターという概念がなく、突如、自作曲を歌う18歳の少女の登場に驚愕したそうです。
'60年代のフレンチポップのシンガーは、数多く居ますが、フランソワーズ・アルディーは、聴き応えのある良いアルバムを出していて、一つ飛び抜けた才能を持っていると思います。
シンガー・ソンングライターなので当たり前ですが、iTunesを見ると彼女の曲の作曲者は、Hardyと表記されます。

私は、いつもディストーションで歪んだノイジーなロックを聴いているイメージがありますが、それは平日の話で、休日にリラックスしたい時はフレンチポップを聴きながら紅茶を飲んでいることが多いのです。

実は、アルディーも生粋のロックマニアで、エルビス・プレスリーに憧れて歌手になったとのことですので、ロック好きには分かり易い要素があるのだと思います。
事実、初期の曲は、基本的にギターやベース、ドラムだけで演奏している曲が多いのでロック好きにも受け入れ易いサウンドです。
そのアンニュイでどこか不機嫌な歌声は、最初は『何が不満で、こんな不機嫌な声を出しているのだろう?』と思いますが、聴き込むうちに引き込まれていきます。

下の写真はFrancoise Hardyのベスト盤“BLUES 1962/1993”

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曲や歌声からにじみ出る知性

29日は、フランスのシンガー・ソングライター、フランソワーズ・アルディの曲を聴いて過ごしました。
フランソワーズ・アルディは以前も、ブログで何度か取り上げましたが、本当に聴き始めると夢中になって聴いてしまいます。
特にYouTubeで聴くと、歌声だけでなく、その端整なルックスも拝見することも出来ます。
'60年代初め〜’70年代初めが全盛期のアーティストですが、歌だけでなく、ファッション誌モデルもこなしたほど、顔も美しく、スタイル抜群、オシャレな服を着てPVに登場しているので映像付きで聴いた方が良いのにPV集のDVDが出ていないのです。
いや、出ているらしいのですがアマゾンやHMVで検索しても出て来ないのです。
恐らく廃盤になったのでしょう。
仕方なく、YouTubeで聴くという次第です。
もちろん、CDはほとんど持っていますよ。

聴いていて感じるのは、曲や歌声からにじみ出る知性です。
歌手デビューする前は、ソルボンヌ大学に通っていたと言いますし、同時代の'60年代フレンチポップスのシンガーにしては珍しく自作曲で勝負している方です。
フランス語の歌詞をインターネットで翻訳してみると、結構ドキッとすることが書いてあります。
例えば、邦題で“もう森になんか行かない”という題名で知られている、“Ma Jeunesse Fout Le Camp”は、実は『私から青春が逃げて行く』という意味の曲です。
この曲がリリースされた頃、彼女は人気絶頂でテレビやファッション誌に出まくっていたにもかかわらず、『私から青春が逃げて行く』という歌を歌っていたのです。
そこが彼女が他の’60年代アイドル歌手とひと味もふた味も違う所です。

そんな訳なので、昔のPVを収めたDVDを再発して欲しいと思っています。

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フランソワーズ・アルディがやめられない

実は私は、'60年代から'70年代を中心にフランスで活躍したシンガーソングライター、
フランスソワーズ・アルディ(Francoise Hardy)の歌が好きです。

フランソワーズ・アルディと言えば、日本では、
“ さよならを教えて”(Comment te dire adieu ?)とか
“もう森へなんか行かない” (Ma jeunesse fout le camp… )など、
おしゃれで詩的なフレンチポップスとして知られています。
また、'60年代中頃まで“ELLE”などの有名なファッション誌のモデルとして活動していたことも知られています。

何でロック好きな私が、柄にもなくフランソワーズ・アルディの歌が好きなのだと思っている方が居るかも知れませんが…。
実はアルディの歌声は、アンニュイで不機嫌そうなのですが、その声にハマると、やみつきになるのです。
しかも、ただアンニュイで不機嫌そうな歌声というだけでなく、'60年代中頃から徐々に
、“優しくささやく”ような歌い方に変化していくのです。
その変化と共に、モデル風情のシンガーから吟遊詩人みたいにイメージが変わっていきます。
その変化した“優しくささやく”ような歌を、聴いていると、
『お願いだから、そんな綺麗な声で、ささやかないで!』と思ってしまいます。

そして'60年代の曲だけでなく、'70年代に入ると、
“アルディのおとぎ話”(Soleil)、
“私の詩集 ”(La Question) や
“私小説”(Et si je m'en vais avant toi)という
聴きごたえのあるアルバムの曲を、ソングライティングし、その才能の奥深さを感じさせられます。

そして何と後年、その魅力に惹かれたパンクの帝王、イギー・ポップとデュエットしたCDまで出しているのです。

そんな私は、アルディの歌声に、やみつきになって、その深みから抜け出られなくなっています。
どれだけ好きかと言うと、手に入るCDは全て揃えていて、BOXセットはおろか、中古レコード店で買ったビンテージなアナログ盤まで持っているほどです。
ほとんど全て輸入盤なので、初心者向けのフランス語の文法書と仏和辞典を片手にライナーノーツと格闘している時もありました。

そのアルディ魅力は、歌やソングライティングだけでなく、若き日にはファッション誌でモデルとして活躍する一方、ソルボンヌ大学に通う才媛であったことなど、総合的な魅力であると思います。

そんな訳で21日は、終日フランソワーズ・アルディの歌を聴いて過ごしました。
歌で聴覚的に楽しませて、モデル時代の先進的ファッションで、視覚的にも楽しませてくれるシンガーソングライターは、なかなか居ないと思います。

アルディは、現在でもレコーディングアーティストとして現役として活躍されていますが、最近の顔立ちは、さすがに年齢を感じさせられます。
でも上品に年齢を重ねていて、『校長先生』のような貫禄と知性を感じられるルックスになっていて、私は好感を持っています。
そんな『校長先生』のような見た目になっても、普段はオルタナティブ・ロックを聴いているとのことです。

下の写真は、アルディがモデルをしていた時代の有名なショット。

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お洒落ポップス

Francoise Hardy

最近ヒマな時は、You Tubeでフランソワーズ・アルディ(Francoise Hardy)の映像を見ています。
60年代のフランスの映像を、こんなに簡単に観られる時代になったのは凄いと思います。

中でも印象が残った映像は、彼女がバンドも付けずに1人でアコースティック・ギターをポロポロ弾きながら歌う映像です。
驚くのはアコースティック・ギター1本と彼女の歌声だけでも、お洒落ポップスとして成立している所です。
そのギターも決してテクニックが卓越している訳ではなくコードをポロポロ鳴らしている程度です。

そこで感じるのは、お洒落ポップスは余計な小細工やオーバーダビングを加えたりする問題ではなく、実はシンプルなものだという事です。

それだけでお洒落ポップスに聴こえるのは、彼女の素質の問題ですね。
音楽だけでなく、You Tubeの映像では、スラッとしたモデル体型に今見てもお洒落なファッション、金色に輝く髪をなびかせています。
ヴォーグでモデル活動もしていただけあってさながら動くファッション雑誌のような映像です。

Francoise Hardy

モデルも、身長や手足の長さなど努力ではどうする事もできない生まれながらの素質が必要です。音楽の素質とモデルの素質を両方持ち合わせたアルディは本当に素晴らしい方です。

※この記事は2017年1月22日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。
※写真は下のボックス・セットの写真を撮影しました。

Messages Personnels (CCCD)
Francoise Hardy
Virgin
2003-04-07



フラソワーズ・アルディ

Fracoise Hardy

フランソワーズ・アルディさんは1944年産まれのフランスの歌手、モデル、シンガーソングライターです。
また、ソルボンヌ大学に在籍した才媛でもあります。
日本では邦題『さよならを教えて』『もう森になんか行かない』の2曲が知られています。
その歌声はか細く、アンニュイですが、根はロック好きで、エルビスやビートルズが好きなようです。

'90年代前めの頃のインタビューでも、『最近は、ジーザス・アンド・メリーチェインが好き』だとか、イギー・ポップとデュエットを果たしたり、大変なロックマニアであるようです。
そういえば、夫がジャック・デュトロンという葉巻が似合うロッカーなので、彼女のロック・マニアは筋金入りです。

Fracoise Hardy

どうして私が彼女の音楽を知ったかというと、非常にフォトジェニックな方で、アルバム『もう森になんか行かない』のジャケットの写真を見て思わずジャケ買いをしてしまったからです。
聴いてみると最初は陰気な感じはしましたが、聴き込む程にその歌声と才能に引き込まれていきました。

Fracoise Hardy


それで、少しずつアルバムを買い揃えていくうちに、70年代初めには『私生活』『私小説』などのクオリティの高いアルバムを制作していたことを発見しました。
個人的には1970年にリリースされた邦題『アルディのおとぎ話』がお気に入りです。

近年、ボックスセットが出て、お宝な音源が入手し易くなって嬉しいです。
最近、お歳をめしたルックスになってしまいましたが、校長先生のような気品ある、どこか凛としたオーラを感じるのは、自分に揺るぎない自信があることに裏打ちされているのだと思います。

※この記事は、2019年8月11日に、投稿当時の原文を損なわない程度に修正致しました。
気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

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