もし、この世に『世界不器用選手権』なるものがあったとしたら、私はかなり高い順位になる自信があります。
冗談抜きで、本当に私は手先が不器用なのです。
レストランでフォークと箸、両方を置いている店へ行ったら、私は迷いなくフォークを選びます。
美術でも、キャンバス張りや展示作業は苦手かも知れません。
でも、自分が不器用だからと深刻に悩むことは、あまりありません。
そこが、問題なの知れませんが…。

なぜ悩まないのか?
それは、不器用なのは、日常生活の一挙一動にわたり表面化するので、いちいち悩んでいてもキリがないからです。
不器用で失敗した時は、『世界不器用選手権』で優勝する可能性があるもなぁと思うくらいです。
俳優の高倉健さんも、『不器用ですから…』と公言していたくらいですからね。

不器用であるために、得をすることも、稀にありますからね。
苦手のキャンバス張りも、画材屋さんに『すみません、お願いします』と、お金を払ってまでお願いするのですが、最近は、プロが作ってくれる分、凝ったものをお願いしたりしています。
画材屋さんも覚えてくれて、『また、いつものですか?』といった感じのコミュニケーションが産まれて来るのです。
絵描きと、画材屋さんと切っても切れない関係ですからね。
そして、料理も苦手なので、外食派なのですが、外食すると、様々な人と知り合うことが出来るというメリットがあります。

そして、私のペインティングやドローイングのタッチが独特なのは、不器用ゆえの産物ですからね。
恐らく、誰も真似できないでしょう。
良い意味でも悪い意味でも…。

問題は、『不器用ですから…』と言うと、高倉健はカッコいいのに、私が言うと格好悪く見える所ですかね。

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