サマーソニックの帰りの新幹線で、中野京子著の“印象派で「近代」を読む”を読みました。
この本は印象派絵画を世界史と絡めて説明しています。
美術と歴史が好きな私には、打ってつけの本です。
文章も平易で読み易かったです。
現代美術好きな私が、印象派について語るのは意外かも知れませんが…。
私が10代の時に、ロバート・ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズに強く影響を受けて美術の勉強を始めましたが、その頃専ら、制作は印象派を参考に制作していました。
ロバート・ラウシェンバーグ風やジャスパー・ジョーンズ風の作品を制作したら、美術教師から大目玉を食らいそうだったからです。
それで、印象派風の画風なら、大目玉を食らわず、大丈夫そうだということで、特にゴーギャンの作品を参考に制作していました。
ゴーギャンのタッチが好きだったからです。
でも、やり過ぎて、ゴーギャン風の、タヒチか何か分からない南国風の作品を描いて自爆しました。
この本でも述べていますが、印象派の登場には、日本の開国が深く関与しています。
日本の開国によって浮世絵の存在がフランスにも伝わり、流出していきました。
浮世絵の遠近法のない、平板な作風が当時の若い画家に影響を与え、印象派の画風を作るのに寄与したのです。
1853年にペリーが来航し、1854年・日米和親条約が調印され、1863年にマネが“オランピア”を発表。
なるほどです。
印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)
クチコミを見る