私の絵の師匠、大宮政郎先生が、多摩美大美術館で『書ンタなドローイング』という作品展があるので、以前から、『ボクは絶対に行きますよ』と宣言した手前、多摩美大美術館に行ってきました。新宿から、京王線準特急で調布まで行って、調布から京王相模原線の急行に乗り換えて一路、多摩センター駅に向かいます。電車は、どんどん山の中に入り、いかにも新興住宅地のような風景になっていきます。多摩センター駅中央口から、道路に出て真っ直ぐ向こうに、パルテノン多摩という大きな建築物がそびえ立っています。いかにも、パルテノン神殿からデザインをパクった感じの公共施設です。その間に三越デパートや京王プラザホテルなどの商業施設が並んでいます。やたら、若い夫婦と子供がたくさん居たので、多摩市では少子化は進んでないのかと思ったら、三越デパートと京王プラザホテルの反対側に、遊園地へと向かう道路を発見しました。その遊園の看板を見ると、サンリオピューロランドである事が分かりました。子供や、若い夫婦が多い事に納得しました。決して多摩市だけが、少子化から逃れられていた訳ではなかったのです。そして、そのサンリオピューロランドの入り口の隣に、多摩美大美術館があったのです。多摩美大美術館は、3階建てで、2階に展示室が2つ、3階に展示室が2つあり、計4つの展示室から構成され、美術館としては、やや小じんまりとした佇まいです。2階の展示室には、ベン・シャーンの版画とドローイングが展示されています。特にベン・シャーンのドローイングは、生命力に満ち溢れ、素晴らしい限りです。大宮政郎先生の『書ンタなドローイング』は、3階の展示室に展示されていました。『書ンタなドローイング』は、B1サイズの分厚い和紙に、黒い絵の具で描かれた抽象的なドローイング作品を額装せず、そのまま紙をダイレクトに展示していました。その作品群は、大宮先生自らが影響を自認する、イヴ・クライン(1928〜1962)の影響を色濃く感じました。イヴ・クラインは、1960年前後に、アクションペインティングの寵児として登場しました。青い抽象画を数多く制作し、遂にはバンドの演奏をバックに、アクションペインティングのライブペインティングを催し、青い絵の具で、人拓をとるというショッキングなパフォーマンスも見せています。→続く。
写真は、サンリオピューロランドの入り口です。
これが、多摩美大美術館です。
これが、書ンタなドローイングの1枚です。
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