★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

森美術館

“表現”を観賞する資格

会田誠
















3月31日まで森美術館開催される、『会田誠展:天才でごめんなさい』は、素晴らしい展示でしたし、会田誠さんは、私が好きなアーティストです。
しかし、あろうことか、この作品群達が『児童ポルノ』だと訴える方々がいるとのことです。
会田誠さんの作品を観て『児童ポルノ』と思う方は、フィクションとノンフィクションを見分けるリテラシーがない方だと思います。
フィクションとノンフィクションの違いが分からない方は、“表現”を、どんな媒体で観る資格はありません。
もし、会田誠さんの作品が『児童ポルノ』なら、素っ裸の少年の裸に強引に翼を付けて描いたラファエロの天使の姿も『児童ポルノ』に該当するのでは?

会田誠作品集  天才でごめんなさい
会田誠作品集 天才でごめんなさい

ル・コルビジェ展

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国立新美術館から、今話題の東京ミッドタウンに移動しました。
東京ミッドタウンはさすがに、賑わって勢いがありました。

そのまま、六本木ヒルズに移動しましたが、その寂れ具合が痛々しかったです。
また、所々で建物に痛みも目立ちます。
あんな短期間に何万人もの人が来れば、建物も痛むでしょう。
でも、何よりも森美術館のル・コルビジェ展が、素晴らしかったです。

今までコルビジェは建築家だと思っていましたが、絵をやっていたとは知りませんでした。
コルビジェの絵はレジェに似ていましたが、実際にレジェと交遊があったようです。

会場は男女共に同じ人数で、年齢も若い傾向にあります。
それは、日本人が建築物をアート感覚に楽しむという考え方になったのは、つい最近になってからである事を物語ります。
まあ、日本の建築物は最近まで公共事業で成り立っていたようなものですからね。

コルビジェの図面や模型の展示もありましたが、一番楽しかったのは、コルビジェ設計の部屋をマンションのモデルルームみみたいに展示してあったことです。
全部で3棟あって、中には2階建ての大がかりなものもありました。
楽しかったです。
展示物が多く、楽しんで見れるような工夫が随所に見られます。

それは森美術館が、六本木ヒルズという観光・商業スポットに存在することに関係します。
森美術館は最上階の展望室と同じ階にあり、チケットも展望室とパックで売られています。
だから、日頃美術館に足を運ばない人も来る訳で、そのような人をどう楽しませるか、日頃悩んでいるに違いありません。

アートは楽しむものであり、学問ではありません。こういった楽しい展覧会、美術館が増えてくれると嬉しいです。
ル・コルビジェ展は9月頃までは開催しているので、是非立ち寄ってみて下さい。
おすすめですよ。

※この記事は2019年8月15日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。
気まぐれギャラリー
『シャキーンとした猫』
2019年

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