★絵描きの日記

加茂谷正俊のブログです。 絵画を中心に美術やっています。 公募展出展、グループ展や個展などもします。 2010年、2014年、2018年、2022年、富山国際現代美術展に参加。

車離れ

なぜミニバン?

街中で走る車を何気に見ると、ミニバンばかりです。
今、国内の自動車メーカーのラインナップを見ると、『ミニバンしか作ってない』と言っても過言ではありません。

別に、それはそれで、好みや流行とかあるので良いのですが、ちょっとした疑問が生じます。
少子高齢化の社会で、なぜこんなに乗車定員の多い車ばかり作るのでしょうか?
ミニバンは、よっぽど大家族なら分かりますが、少子高齢化の現在の状況なら、こんなに乗車定員の多い車に乗る必要はないからです。

むしろ、1世帯の当たりの人数が多かった、昔の方がミニバンの必要性があったと思います。
現在のように単身世帯がここまで 増えたのなら、極論では1人乗りの車があっても良いと思うのです。
1人乗りでは、あんまりなので、2人乗りでも良いと思います。
ミニバンを1人で運転していても意味がありません。

それで思ったのですが、『若者の車離れ』を主張する我が国の自動車メーカーは、所帯持ちをターゲットにした車しか作ってないと思ったのです。
これでは若者が車から離れる訳です。
大体、若者は所帯持ってませんから…。

離れ

現代社会を表現する言葉として、『〜離れ』という用語が繁用されます。
『車離れ』、『活字離れ』、『テレビ離れ』、『和食離れ』、『米離れ』、『魚離れ』、『野菜離れ』と枚挙にいとまはありません。
むしろ、離れていない物を探す方が大変です。
あまりに『〜離れ』という言葉が繁用され過ぎるので、事の実態が分かりにくくなっているのです。
真相は価値観の多様化であるのだと思います。
人間、あらゆる物事に、揃いも揃って離れて、何事にも興味がなくなることは考え難いからです。
それは、物事のニーズが減った場合に、真剣に原因を考えないから、『〜離れ』と片付けてしまうのでしょう。
多くの例で、やり玉に上がっているのがインターネットです。
車が売れないのもインターネットのせい。
テレビ離れもインターネットのせい。
活字離れもインターネットのせい。
全部インターネットのせいにされたら、IT業界はたまったものではないでしょう。
大体、インターネットの使用料と、車の値段は桁が違い過ぎて比較対象にならないと思うのですが…。
テレビ離れは、確かにYou Tubeが原因と考えられますが、作り手が苦情を恐れるあまり、テレビ番組がつまらなくなっていることは否めません。
活字離れも、インターネットは文字の文化なので、紙に印刷されていたものが、パソコンのディスプレイ上に置き換わっただけです。
何でもインターネットが原因と考えることは、そんな文化がなかった年配の人が考えそうなことです。
恐らく、あらゆる業界の若い社員は、年配の上司の考察に文句が言えないので、そんな考察がまかり通るのでしょう。
私が考えている社会現象は、価値観の多様化です。
価値観の多様化が起こると、何でも流行が作れなくなるということです。
あらゆる業界がパイの奪い合いになり、それぞれが受け取る儲けが減ってしまう現象なのです。

自動車販売不振と郊外型ショッピングセンター


乗用車の国内で販売不振が続いています。
特に若者の車離れが深刻だそうです。
それを自動車会社は、若者の所得の低下が、原因であると説明していますが、それは大きな間違いです。

それは、以前に比べ若者は地方から大都市圏に移住して、車がなくても生活できる環境に居るからです。
大都市圏は月決め駐車場の料金も高いし、電車があれば、どこでも移動出来き、車が要らないからです。
地方で車を運転する事は、生きていく必然です。

以前、地方に住んでいて、今は東京に住んでいた女性に話を聞くと、車の運転が苦手なので、もう東京から離れた生活は考えられないと言っています。
確かに地方に順応している女の子は、車の運転そのものに適応している印象です。
自動車会社もそんな事はとっくに分かっていると思います。だけど、なぜそれを公言しないのでしょうかねぇ。

そうなると、車は地方ユーザーに便利な仕様になっていきます。
今、売れ線のミニバンは、大都市で運転するより、地方の郊外型ショッピングセンターに買い物に行くには、便利な車です。郊外型ショッピングセンターで大量の買い物した時は、ミニバンは、便利な車です。
でも、便利で実用的な道具でしかなく、夢も何もありません。

MGF

また、最近の車と同じように、郊外型ショッピングセンターも、どこか虚しい感じがします。
例えば、目上の方に郊外型ショッピングセンターからお歳暮を贈ると、何となく失礼に当たるような気がします。

イオンの郊外型ショッピングセンターのポスターには、『渋谷や原宿に負けない』と、キャチフレーズ書いてましたが、本社は千葉市なのですがねぇ。
渋谷区の会社なら納得するのですけど…。
『千葉市に負けない』じゃ駄目なのでしょうかねえ。

※この記事は2021年11月17日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。
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