またまた音楽ネタで申し訳ないです。
ザ・フーのSabstitute(代理人)邦題、恋のピンチヒッターは、このバンドの代表的な一曲です
後にセックスピストルズやブラーもカバーしたパンクの香りが漂う1曲です。

印象的なのはイントロのリフですが、カバーの場合、これをどうアレンジするかで、そのバンドの個性が決まるようです。オリジナルは、エディ・コクラン風にアコースティックギターとエレクトリックギターをオーバーダビングして、かなりポップに仕上がっています。

しかし、これがライヴになると、ギタリストのピート・タウンゼントは、ディストーションを効かせて、かなり短気で乱暴な演奏をします。この時、ドラムのキース・ムーンは必要以上にシンバルをシャンシャン鳴らして、よりやかましくなります。
セックス・ピストルズやブラーがカバーしたのはライヴの演奏が元のようです。

Substitute

実は、この曲はザ・フーにというバンドに曰く付きのシングルで、レコーディングプロデューサーと、印税について揉めて裁判沙汰になり、仕方なくギタリストのピート・タウンゼントがプロデュースした曲であったのです。

巨大な音楽産業の中で、人の手を借りずに、自分の手で作るという精神はパンクに通じる所があります。
このシングルはレコード会社によって、B面にザ・フー以外の曲を収録されたり、また裁判沙汰に巻き込まれたりしました。
そんなゴタゴタが続くなか、全英4位までヒットチャートを昇ったのは曲そのものが良かったからであると思います。

それにしても、邦題の『恋のピンチヒッター』はいただけない。
歌詞そのものは人間の嘘や欺瞞を歌っているからです。
そういえば、この話題は矢郷良明さんのブログ でも取り上げていたなぁ。


※この記事は2020年9月21日に、投稿当時の原文を損なわない程度に編集致しました。